ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリングなどをやっています。

精神科デイケアでお昼寝をしてみました!-精神科デイケアで考える

2024年08月05日 | 心理臨床を考える

 2015年のブログです

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 精神科デイケアでボランティアと勉強をさせてもらっています。

 今日は、お昼寝!のお話です。

 デイケアでは昼食のあと、お昼休みの時間があります。

 みなさん、お話をしたり、リラックスをしたり、買い物をしたり、あるいは、和室でお昼寝をしたりして、午後からのプログラムにそなえます。

 じーじも年寄りなので(!)、午後にそなえて、のんびりとしていることが多いです。

 ところが、メンバーさんを見ていると、一部のメンバーさんですが、お昼休みでも、とてもお元気に、休み時間中、おしゃべりをしている方々がいらっしゃいます。

 それでリラックスができればいいのですが、どうも過度に張り切りすぎて、おしゃべりをしすぎている印象を受けます。

 昼休みいっぱい、おしゃべりをしていて、それで疲れてしまい、午後からのプログラムに出られなかったり、午後はソファーで居眠りをしていたり、さらには、途中で帰宅をしたりする人もいます。

 それでは何のための昼休みかわかりません。

 昼休みは午後にそなえて、ゆっくりと休まなければなりません。

 それが社会復帰の第一歩にもなります。

 そういうわけで、昼休みに、じーじは率先をして(?)、自分の席でお昼寝をすることにしました。

 考えてみれば、じーじは裁判所で働いていた時も、年を取ってからは、昼休みは電話番をしながら、自分の席でお昼寝をしていました。

 その成果が今、発揮されます(?)。

 はたして、みなさんのお手本になれるでしょうか。

 今日もまた、じいじいのじーじは、張り切って(?)、自分の席でお昼寝に頑張ります。       (2015 記)

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 2023年6月の追記です

 その後、おしゃべりが楽しみで、それで元気になるメンバーさんもいらっしゃるので、午後のプログラムへの出欠のことはあまりこだわらなくてもいいのでは、というご意見をいただきました。

 そういうご意見をいただき、今も時々考えています。

 メンバーさんが元気になることやその過程や方法などなど。

 なかなか難しい問題を含んでいるなあと思います。

 ともあれ、メンバーさんが元気になってくださることが一番です。      (2023.6 記)

 

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馳星周『少年と犬』2023・文春文庫-犬と人間の深い友情を描く

2024年08月05日 | 小説を読む

 2024年夏のブログです

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 馳星周さんの『少年と犬』(2023・文春文庫)を読む。

 以前から気になっていた本だが、なかなか読めず、今回、旭川の本屋さんで買って読んだ。

 いい小説だ。

 最後は久しぶりに泣いてしまった。

 じーじの涙がまだ渇ききっていなくてよかった。

 一匹の犬をめぐる短編連作だが、それに関わりあう人々の様子がとてもうまく描けていると思う。

 どの人たちも、貧困や病気、犯罪、障害などを抱えていて、なかなか大変な人生である。

 楽な人生は一つとしてないが、犬との出会いで、一時の安らぎを得る。

 犬との別れも必ずしも幸せな形とはいえないが、ある種の余韻を残して、充足感が漂う。

 おとなの小説だと思う。

 いろんな読み方、味わい方がありそうだ。

 子どもには少しわかりにくいかもしれない。

 最後は、東日本大震災での犬と人間の関わりが明かされるが、ここでもハッピーエンドとはならない。

 しかし、ひょっとすると、それ以上の学びになっているのかもしれない。

 深い小説だなと思う。 

 (文庫本には、2020年刊行の単行本に未収録の「少女と犬」が収録されています。これもいいお話です)    (2024.8 記)

 

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