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ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや原っぱカウンセリングなどをやっています

父母同席による別れた親子の面会交流-別れた後のお父さんとお母さんと子どもの新たな関係づくりをめざして

2024年11月16日 | 「おとな」の親を考える

 たぶん2015年ころのブログです

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 いろいろなご事情により,別居や離婚することになってしまった親子の面会交流の話し合いは,かなり難航をすることが多く,時間もかかることが多いと思います。

 そんな時に第三者の援助者が間に入って,試しに別れた親子の面会交流を行なってみると,時々ですが,事態が打開できることがあります。

 じーじの経験ではそういうことは結構多いと思います。

 また,別居や離婚をした親子の面会交流の方法ややり方にはいろいろな形がありますが,じーじの場合には父母同席での経験が多く,その形や方法がかなり効果的だったと考えています.

(ただし,少なくとも,子どもさんの前では喧嘩をしないでいられるお父さんとお母さんでなければ難しいのですが,幸い,子どもさんの前でも喧嘩をしてしまうようなお父さん,お母さんは少数です。)

 じーじが別居や離婚をした親子の面会交流を同席で行なったのは,子どもさんが幼児で,同居親から離れられないケースが多かったという理由からが多かったからなのですが,結果的には父母の同席の形が良かったと今では考えています。

 そして,それは,まだ,うまく言葉にできていませんが,実は結果的だけでなく,本質的な問題を含んでいるような気もしています。

 じーじが書いて活字にしていただいた二つの論文(赤坂2006,同2011)はいずれも父母同席の面会交流の試行のケースですし,大学院の修士論文(赤坂2014)も同様です。

 そのようなケースでは,最初は面会交流を求めている別居親が子どもの同居親との同席を嫌がって,早めに別席にしてほしいと希望をするようなことも多くありますが,しかし,面会交流の試行を始めてみると,時間の経過とともにそういうこともなくなることが大半です。

 別居親は,子どもさんと楽しく遊ぶうちにそんなことが気にならなくなってしまうのだと思いますし,同居親は近くにいて,笑顔で安心をして子どもさんを眺めていられることがいいのだろうと思います。

 いずれにせよ,子どもさんが安心をしてじゅうぶんに楽しめる面会交流やその試行が一番です。

 今後もよりよい面会交流の援助活動を行なっていきたいと思います。         (2015?記)

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 2021年1月の追記です

 父母同席の試行の場合も、あまり介入はしないで、親子のありかたをそばで眺めているのが原則でした。

 ただし、監護親が別居親の遊びかたや行動をあまりに批判的に見ている時には、家族療法のリフレーミングの技法で、監護親に違った見方の可能性を提示してみるようなこともしていました。

 いつもとはいえませんが、たまには親ごさんの間の雰囲気が変化し、子どもを含む雰囲気が変わることもあったように思います。       (2021. 1 記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

 mail  yuwa0421family@gmail.com  

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沢木耕太郎『深夜特急5-トルコ・ギリシャ・地中海』1994・新潮文庫-ひとり旅を読む

2024年11月16日 | 随筆を読む

 2018年のブログです

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 またまた本棚の隅に懐かしい本を見つけました。 

 沢木耕太郎『深夜特急』。

 本の帯に、大沢たかおさん主演のテレビ版『深夜特急97』の宣伝文がありますので、読んだのは1997年のようです。

 ようです、というのは、例のごとく、ほとんど記憶がないわけなのです。

 それでも、1~4巻の部分はところどころ、かすかに記憶があったり、読んでみると思い出すところもあったりしたのですが、この5巻のトルコとギリシャのところは全くといっていいほど記憶がなく、まるで新刊本を読むような感じで読んでしまいました。

 1997年、じーじが40代前半の頃、たしかに体調が悪くて、やや人生の危機的状況ではあったのですが、こんなに記憶がなくなるものなのでしょうかね?

 そういえば、同じ頃に読んだ吉本ばななさんの『キッチン』もほとんど記憶が飛んでいましたので、この頃は本当に大変だったのかもしれません。

 さて、本書、沢木さんらしく、ユーモアとガッツでかなりタフな旅をを進めています。

 トルコについては、以前、村上春樹さんの『雨天炎天』を読んでいて、なんとなく怖い国というイメージがありました。

 もっとも、村上さんの場合はトルコの兵隊さんとのやりとりが多かったせいかもしれず、一方、沢木さんはトルコの普通の人々との交流が多く、人懐っこいトルコの人々の姿が描かれています。

 ものごとというのはやはり一方向から見るだけでは不十分なようで、全体像を把握するためには多方向から見てみることが大切なんだな、と改めて考えさせられます。

 トルコもギリシャも、現地の人々と沢木さんの交流は素敵なお話が多く、楽しく読めます。

 沢木さんの風景描写や美術の描写も本書の魅力のひとつで、その文章力にはほれぼれします。

 あっという間に読み終わってしまいました。

 いい読後感で、続きを読みたくなりましたし、さらには、4巻のシルクロード編もじっくりと読み直してみたくなりました。

 年末年始は沢木さんの『深夜特急』シリーズを読んで過ごすことになるかもしれません。       (2018. 11 記)

 

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