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ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや原っぱカウンセリングなどをやっています

田中優子・松岡正剛『日本問答』(2017・岩波新書)ー日本人の社会を深く理解する

2025年05月31日 | 随筆を読む

 2025年5月のブログです

     *

 日本史の田中優子さんと編集工学の松岡正剛さんの対談『日本問答』(2017・岩波新書)を読む。

 すごい本だ!

 このすごさの感じを表現するのはなかなか難しいが、今の時点でじーじが文章にできることを一つ、二つ、記したい。

 一つめは、お二人の日本史についての考えの深さと展開のすごさ。

 お二人とも、日本史だけでなく、民俗学の知識が詳しく、一つのことがらを深く丁寧に理解し、さらに、それを展開し、そして、他のことがらとの関連性を考える。

 その深さとダイナミックさは見事で、えっ、そう繋がるのか、とじーじは何度も目から鱗が落ちるような感動を味わった。

 これは、すごい!としか、言いようがない。

 精神分析などでも、大家は、丁寧なケース理解から深い理論に導くが、同じような作業が目の前で行われているような感じを受ける。

 二つめは、それとも関連するが、それらの理解と知識の関連性を、さらに、東洋や西洋のことがらと比べたり、関連づけたりすることで、知識が普遍化していくさまを見ることができる。

 日本人の歴史や日本人の社会の特徴が、丁寧で深い掘り下げと関係性への目配りと普遍的なことがらとの関連性で、すごくよくわかるような気がする(じーじの理解力では、限界があるが、決して錯覚ではないと思う)。

 そこが、すごい!のではないかな、と思う。

 ぜひ、若い人に読んでもらって、視野を広げたり、視点を深めてほしいなあ、と思う。

 新書でこんなに中身のある本は久しぶりだ。

 読んでいて、知識だけでなく、ものの見方や社会の見方が、なるほど、と学べることは大きな収穫だ。

 読みやすいので、じーじのようなお年寄りにもお勧めです。      (2025.5 記)

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新潟のじーじのお部屋は孫娘たちも大好きなオーディオルーム(?)-遊ぶことのちから

2025年05月31日 | 遊ぶことのちからを考える

 2017年、上の孫娘が6歳、下の孫娘が3歳の時のブログです

     *   

 またまた孫娘たちが我が家に遊びに来てくれました。

 新潟のばーばは朝から孫娘たちの大好物を準備中。

 上の孫娘には甘い甘いとうもろこし、下の孫娘には甘い甘いさつまいもをたっぷりと用意しています。

 新潟のじーじはお料理ができないので、2階のお部屋で孫娘たちの遊び相手をします。

 上の孫娘はドラえもんの塗り絵。

 ずいぶん上手になりました。

 将来は美大生(?)になれるかもしれません。

 下の孫娘は最近、CDの操作を覚えました。

 「トトロ」のCDや「おかあさんといっしょ」のCDを出してはCDコンポの入れ口を操作しています。

 でも、スタートのスイッチがまだわからないらしく、リモコンを持ってきてはじーじにスタートをおねだりします。

 じーじがニコニコしながらスイッチを押すと、CDにあわせて大きな声で歌いだします。

 びっくりするのは、CDの中身といれものを間違えずに入れられること(じーじでもしょっちゅう間違えてしまいます)。

 まだ3歳なのにすごいです。

 将来は新潟大学(?)に入れるかもしれません。

 孫娘たちの成長ぶりにびっくりぽん!のじーじです。

 おやばかならぬ、じーじばか(?)の楽しい週末です。      (2017 記)

 

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NHK・Eテレの「いないいないばあっ!」がおもしろいです!-じーじのひとりごと

2025年05月30日 | ひとりごとを書く

 2018年のブログです

     *

 テレビでおもしろい番組がない時や暗いニュースが続く時、じーじはNHKEテレにチャンネルを回して、「おかあさんといっしょ」や「いないいないばあっ!」を見ることが多いです。

 「おかさんといっしょ」もなかなかおもしろいのですが、さらにおもしろいのが「いないいないばあっ!」。

 思わず、引き込まれます。

 「おかあさんといっしょ」よりさらに小さい子どもたちが対象の番組ですが、子どもたちが本当にかわいい!

 恐竜のぬいぐるみのコスチュームで出てくる1~2歳の子どもたちが、おぼつかない足取りで、しかし、元気いっぱいに走り回ります。

 あっちでもこっちでも、ころんだり、ぶつかりそうになったりして、たいへん。

 体操が始まっても、みんなてんでバラバラで、1~2歳らしいです。

 なかでもびっくりするのが、ぬいぐるみのワンワン。

 ぬいぐるみなのに、動きがすごい!です。

 いろんな子ども番組にいろんなぬいぐるみが出ていますが、じーじの見るところ、ワンワンの動きの激しさが一番!

 中に入っている人が倒れないかと心配になるほどです。

 空を飛んだり、水上スキーが得意なガチャピンも、ワンワンの動きのすごさにはかなわない感じです。

 そして、ワンワンのいいところは、激しい動きの中に優しさが込められているところ。

 そうなのです。ワンワンはとっても優しいのです。

 転んで泣きそうな子どもをフォローしたり、その優しさは一級品です。

 そういうワンワンやかわいい子どもたちを見ていると、それだけで、生きているのはいいな、と思ってしまいます。

 明日もきっと、「いないいないばあっ!」を見てしまいそうなじーじです。      (2018.10 記)

     *

 2020年11月の追記です

 じつは今も毎朝、「いないいないばあっ!」を見ています(?)。

 いいですよねぇ。癒されます。嫌なことがあっても、元気が出てきます。

 じーじにとっても、とてもいい番組です。     (2020. 11 記)

              

 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

 mail  yuwa0421family@gmail.com  

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伊坂幸太郎『アイネクライネナハトムジーク』2017・幻冬舎文庫-おとなのいい小説です

2025年05月30日 | 小説を読む

 2018年7月のブログです

     *   

 伊坂幸太郎さんの『アイネクライネナハトムジーク』(2017・幻冬舎文庫)を読みました。

 おとなのいい小説です。

 この本は旅先の旭川の本屋さんで偶然見つけました。

 北海道関連本でも探そうと思って入ったのですが、なぜか、新潟でも買えそうな伊坂さんの本が見つかりました(伊坂さん、ごめんなさい)。

 しかも、出たのが2017年。

 1年も経ってからの出会いです(伊坂さん、またまたごめんなさい)。

 どちらかというと、伊坂さんフアンの一人であるじーじとしては、めずらしいことです。

 しかし、旭川で、出てから1年後に出会うというのが、人生なのかもしれません。

 人生とはそういう、不思議で、貴重で、大切なものなんだろうな、と最近、思うようになりました。

 目の前の出会いを大切にしたいな、と思います。

 さて、本書、とてもおもしろいです。

 あらすじはあえて書きませんが、これは小説だよな、という偶然の場面も出てきますが、しかし、それもいやではありません。

 というか、それがむしろ心地よいです。

 そういう偶然もあるかもしれないから、目の前の出会いを大切にしようと思えます。

 ひとつだけあげると、ある登場人物が取るユーモアいっぱいの行動。びっくりです。

 やはり、時として、正論よりユーモアが役に立つのだろうな、と思えます。

 登場人物のやりとりを読んでいると、じーじが言うのもなんですが、伊坂さんが大人になってきたあな、という感じがします(伊坂さん、みたびごめんなさい)。

 とにかく、読後感のいい、すがすがしい小説です。

 いい小説に出会えたことに本当に感謝したいと思います。(2018.7 記)

     *

 2022年5月の追記です

 出会い、ってなかなか難しいものでもありますね。

 最初会ったときには、なんだ?、と思った人が、あることがきっかけで、大切な存在になったり、その反対があったり…。

 目の前の出会いの大切さとともに、時間をかけた出会いも大切にしたいなあ、と思ったりもします。 (2022.5 記)

 

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太田和彦『みんな酒場で大きくなった』2017・河出文庫-じーじの読書日記・セレクト

2025年05月29日 | 随筆を読む

 2017年6月のブログです

     *

 太田和彦さんの『みんな酒場で大きくなった』(2017・河出文庫)を読みました。

 太田さんといえば、テレビの居酒屋訪問番組でおなじみのおいしいお酒とおいしい料理をこよなく愛する人ですが、本書では同じようにおいしいお酒と料理とそしてすてきな会話を楽しむゲストとの対談集です。

 ゲストは、俳優の角野卓造さん、作家の川上弘美さん、椎名誠さん、漫画家の東海林さだおさん、その他の面々で、いずれも素敵なお酒の吞み方とお話が素敵です。

 じーじは、特に、川上弘美さんと椎名誠さんの大フアンなので、とっても楽しく読ませていただきました。

 みなさん、いわば芸術家のせいか、お酒と料理と会話の楽しみ方がとてもお上手で、じーじもこのようにお酒を楽しみたいなと思うのですが、いかんせん、育ちの貧しさと人生に対する努力が不足しているせいもあって、こううまくはなかなかいきません。

 みなさん、すばらしいです。

 もちろん、太田さんのお酒の楽しみ方、料理の味わい方もいつものようにとても素敵です。

 ただの酔っぱらいでは決してありません(太田さん、ごめんなさい)。

 じーじは最近は年のせいか、酒量がだんだん減り、少し寂しい気持ちになることが多いのですが(もっとも安く酔っぱらえるということでもありますが…)、本書の皆さんを見習って(?)、少しでもおいしいお酒と料理を楽しめるよう、今後、さらに修業を積んでいきたいなと思いました。  (2017.6 記)

     *

 2023年12月の追記です

 じーじの酒量はさらに減りつつあります。

 まずいです(!)。

 昔から、英雄は(誰が?)酒と何とかを好むといいます。

 頑張ります(?)。   (2023.12 記)

 

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加藤周一『私にとっての20世紀』2000・岩波書店-「いま,ここで」起こっていることを冷静に把握すること

2025年05月28日 | 随筆を読む

 2016年のブログです

     * 

 加藤周一さんの『私にとっての20世紀』(2000・岩波書店)を久しぶりに読みました。

 2000年に書かれた本ですが,16年後の今年の状況をほぼ正確に予測しています。

 日米軍事同盟,安保法制,自衛隊の海外派兵,法律の拡大解釈,憲法改悪の動き,沖縄の基地問題の固定化,日の丸・君が代の強制,死刑存続,マスコミ統制,などなど。

 すごい読みだと思います。

 国家と権力の目指すところがよく見えていたのだと思います。

 時代は急速に悪化の方向をたどっているように見えます。

 つぎは徴兵制でしょうか。

 政府は徴兵制は苦役で憲法違反と今はいっていますが,その憲法が危うい状況です。

 ちなみに,じーじが加藤周一さんを初めて読んだのは大学2年の時。

 ある先生から夏休みの課題として加藤さんの『羊の歌』(岩波新書)を読むようにいわれて読みました。

 読んでびっくりしました。

 戦時中に日本の敗戦を確信していたということ。

 その明晰な分析と明晰な文章に感激をしました。

 以来,40数年,加藤さんを読み続けています。

 そういえば,司馬遼太郎さんも戦争中に戦車に乗っていて,指揮官が,国家を守るためには国民をひき殺してもいい,と述べたのを聞いて,国家に絶望をしたと書いています(沖縄戦では泣いている赤ちゃんが敵にみつかるからと殺されました。戦争は本当に人を冷酷に変えてしまいます。殺し合いですものね)。

 お二人とも,敗戦後の日本の中で,国民を戦争に追いやった国家と権力を冷静に分析した文章をお書きになりました。

 お二人とも本当に日本の人たちのことを考えていたのだと思います。

 フロイトさんはご存知のように,状況をきちんと分析をしないと事態を反復する,と述べています。

 今,じーじたちに求められているのは,精神分析が大切にしているように,「今,ここで」何が起こっているのかを冷静に把握し,冷静に理解をし,冷静に対応していくことのように思います。

 さらに勉強を深めたいと思います。        (2016 記)

     *

 2020年10月の追記です

 学術会議の問題、また、きな臭くなってきました。        (2020.10 記)

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瀬尾まいこ『春、戻る』2017・集英社文庫-突然現れた年下の「おにいさん」(?)との物語です

2025年05月28日 | 小説を読む

 2017年のブログです

     * 

 瀬尾まいこさんの『春、戻る』(2017・集英社文庫)を読みました。

 すごく面白かったです。

 結婚間近の二十代女子の前に、突然、年下の「おにいさん」(?)が現れてのドタバタ劇。

 こんなことありえないよな、という気持ちと、でも、ひょっとしたら、ひょっとするかも、という気持ちと、しかし、やっぱりおとなの童話かも(?)という気持ちと、いろんな気持ちがとても気持ちよく混ざり合った不思議な小説でした。

 謎解きは最後の最後まで明かされないので、すこし歯がゆいような、しかし、人生ってそんな感じだなという気もするような、そして、気持ちのいい人たちが多く出てくるので、ゆっくりと気持ちのいいお話が展開します。 

 しかし、決して、甘いお話ではなく、主人公の二十代女子も、謎の年下の「おにいさん」(?)も、さらには、周りの多くの人たちも、なんらかのこころの傷と闘いながらも、一所懸命に生きている姿が潔いです。

 善意が必ずしも結果に結びつかない人生の厳しさや残酷さも出てきます。

 しかし、無理はせずに、地道に生きていけば、なんとか道は開けるよ、と作者は語っているかのようです。

 久しぶりに読んでこころがすっきりとしたいい小説でした。

 いろいろとたいへんなことが多く、先が見えないでいる若い人たちにぜひ読んでもらいたいな、と思いました。(2017 記)

     *

 2019年春の追記です

 瀬尾さんが本屋大賞を受賞されました。

 おめでとうございます。(2019.4 記)

 

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お父さんとお母さんが離婚をするといって揉めている時の子どもの気持ちを考える-「おとな」の親になるために

2025年05月28日 | 「おとな」の親を考える

 たぶん2014年ころのブログです

     *

 お父さんとお母さんが離婚をするといって揉めている時のことを考えてみたいと思います。

 お父さんとお母さんは何らかの縁があって結婚をし、子どもさんをもうけ、しかし、何らかの理由で離婚をするといいます。

 もっとも、冷たく言ってしまえば、二人はもともとは他人です。

 しかしながら、子どもさんにとっては、生まれた時からお父さんとお母さんがいる家庭で暮らし、お父さんとお母さんがいる家庭が、いわば、全宇宙です。

 その全宇宙が、突然壊れるだけでもショックなのに、そこで、お父さん、お母さんのどっちと一緒に暮らしたい?と聞かれても、子どもさんにとっては、正直、それに答えることは相当に難しいと思います。

 かなり強靭な精神を備えた大人であるならまだしも、10歳前後の子どもさんにそれを求めるということは、壊れた宇宙のどっちに行きたい?と聞くようなもので、不可能なことを強いているような気がします。

 子どもさんは、お母さんもお父さんも、あるいは、おじいちゃんもおばあちゃんも、みんながいる世界に育ち、みんなが大好きなのが本当のところです。

 そこから何か結論を選べ、と言われても困ってしまうのが現実でしょう。

 子どもさんの気持ちは複雑です。

 そうすると、どうすればいいのでしょうか。

 日本の法律では離婚をする際には一人の親権者を決めなければなりません。

 お父さんとお母さんが離婚をしても、子どもさんが自由に行き来をできるなら、子どもさんはかなり救われるでしょう(もっとも、夫婦の紛争が相当に激しい時には、そうはいっても、とりあえず子どもさんがどっちにいるかという監護者を決めることでも、さらに延々と揉めるケースも多いです)。

 しかし、それで困るのは、他でもない、ご両親にとって大切な子どもさんです。

 ここは、親ごさんの面子より、子どもさんの気持ちや立場や状況を優先して考えませんか(夫婦の紛争の際、子どもの幸せのため、とはいいながら、じつは親ごさんや家の面子にこだわっている親ごさんは多いです)。

 親ごさんの面子より、子どもさんのお気持ちを大切にできるような「おとなの親」が必要だと思います。

 そして、いずれにせよ、子どもさんにとっては、お父さんもお母さんも、どちらもが本当に大切な存在です。

 きちんとした面会交流を実現させることが、子どもさんのためにも、また、お父さんやお母さんの精神的な成長のためにも、ひじょうに大切なことになると思います。

 そういう貴重な機会を、周囲も協力をして、実現させてあげてほしいなと心から願っています。          (2014?記)

     *

 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

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北陸応援割が始まるらしい?また税金からだよね?-じーじのじいじ日記・セレクト

2025年05月27日 | じいじ日記を書く

 2024年3月の日記です

     *

 北陸応援割が始まるらしい。

 税金による旅行割引だ。

 しかし、北陸を応援するなら、自腹を切って応援してほしい。

 税金による割引で応援をしても、地元の人はあんまりうれしくないのではないか。

 地域も北陸などと広範囲なことを言わずに、能登半島地震の被災地に限ってほしい。

 被災地は断水が続き、仮設住宅は十分でなく、復興はこれからだ。

 被災地の良心的なホテルや旅館には、二次避難の人々も多くいらっしゃるかもしれない。

 被災者の方々から地震や津波や火災のお話を聞くことは、都会からの応援旅行の人々にもきっと勉強になるはずだ。

 もし、日程に余裕があるなら、一日くらいはボランティアに参加するのもいい。

 それが本当の応援だ。

 税金を使っての応援割で、旅行に行ける人々とそれでも旅行に行けない人々との格差はますます広がってしまう。

 お金持ちは税金からの割り引きでリッチな旅行をし、貧乏人は税金を払うだけで旅行ができないのは格差拡大だ。おかしい。こんな不公平な話はない。

 旅行に行けない家庭の子どもたちはかわいそうだ。

 応援旅行に行ける人たちは自腹を切って応援に行こう。

 それが本当の能登半島地震被災者への応援ではないか。        (2024.3 記)

 

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新野剛志『明日の色』2017・講談社文庫-決してめげない中年男子の頑張りを描く

2025年05月27日 | 小説を読む

 2018年1月のブログです

     *

 新野剛志さんの『明日の色』(2017・講談社文庫)を読みました。

 おもしろかったです。

 新野さんは小説『あぽやん』がヒットして直木賞候補になった作家さんですが、シリアスな小説も書いていて、私はそちらの作品も好きです。

 この小説は、いろいろな現実の中で決してめげない中年男を描く、とご紹介をしましたが、テーマは重層的で深いです。

 金儲け、離婚、別れた子どもとのつきあい、仕事、男同士のつきあい、友情、絵画、虐待体験、ホームレス、などなど。

 いずれもが、かなり苦しい状況で展開し、時には絶望的になりますが、主人公の中年男はなんとかしのいでいきます。

 まさに、しのぐ、という言葉どおりで、じーじはここで、生き残る、という精神分析の言葉を思い出しました。

 ふらふらになりながらも、決してつぶれないで、生き残る、これがおとなであることのあかしのように思えます。

 そして、その頑張りが、周囲の人々にも伝わり、みんなが、なんとか、生き残る、小説のように感じます。

 決して、バラ色の結末が待っているわけではないのですが、現実と折り合いをつけて生きていく、生き残る、おとなが描かれます。

 読んだ後には、なにかほっとするような、しかし、明日からまた頑張らないと、と思うような感じです。

 またまた、久しぶりに、いい小説に出合えたな、と思いました。   (2018. 1 記)

 

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柄谷行人『講演集成1995-2015 思想的地震』2017・ちくま学芸文庫

2025年05月26日 | 随筆を読む

 2017年のブログです

     * 

 柄谷行人さんの『講演集成1995-2015 思想的地震』(2017・ちくま学芸文庫)を読みました。

 本の帯には、大いなる破壊の後に、思想は何を語れるか?とありますが、2011年の東日本大震災による被害を受けて、柄谷さんが考えたこと、語ったことが集められています。

 柄谷さんの本はこれまでにも何冊か読んでいますが、なかなか難しい本が多く、そんなにたくさんは読めていないのですが(柄谷さん、ごめんなさい)、今回は講演集なので、少しは読みやすいかな、と思って、手に取りましたが、やっぱり難しかったです(再び、ごめんなさい)。

 そんな中で、しかし、印象に残ったことを一つ、二つ…。

 まずは、東日本大震災で大勢の死者が出たことは、柄谷さんにとってとても大きな衝撃だったようで、講演の中では、それ以前の大震災や戦争などによる被害も含めて、それらの被害を踏まえた考えの変化などについて触れられています。

 大勢の死者の存在が、楽観を許されない現実の再認識を促し、柄谷さんの思想にとって、大きなインパクトになっているようです。

 また、ギリシアの政治から民主主義のあり方を論じたところでは、議会と広場での討論を比較して、草の根の民主主義(柄谷さんはそうは言っていませんが…)の大切さに触れているように思います。

 そして、議会だけでなく、広場での討論やデモの大切さを再確認しています。

 ここはたいへんに勉強になりましたし、今後ももっと思索を深めたいと思いました。

 一つだけ不思議に思ったのは、柄谷さんが村上春樹さんをあまり評価していないところ(?)。

 お二人とも、反権力、反官僚制、戦争反対などと、考え方が似ていると、じーじなどは思うのですが(村上さんは声高には述べませんが、作品の底流にはそういう邪なる力への闘いが読み取れると思います)、初期の村上作品の作風のせいか、柄谷さんは少し距離を置かれているように感じます。

 そこがちょっとだけ不思議な感じがします。

 しかし、じーじにとっては、お二人とも大切な存在。

 今後も目を離さずに、注目をしていきたいと思います。        (2017 記)

 

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高田勝『ある日,原野で』1981・朝日新聞社-北海道を読む

2025年05月26日 | 北海道を読む

 たぶん2015年ころのブログです

     *  

 1981年の本,これも北海道の古本屋さんで2000年頃に買ったと思います。

 最近は昔に買って読んだ本を久しぶりにまた読み返しています。

 まるで北海道で放牧されている牛さんになったような気分です。

 高田さんは北海道根室に在住の人,道東の自然や人々へのまなざしが温かいです。

 風連湖,春国岱,野付半島…,自然のままの素敵な景色が出てきます。

 冬の厳しさは過酷ですが,その分,なんと豊かな自然なのかとためいきが出ます。

 そんな中で面白かったのは,原生花園を「新しく」作るというお話の顛末。

 野山を整備して,そこに高山植物などを植えるという嘘のような計画が持ち上がります。

 しかし,それでは「原生」花園ではなくなってしまいます。

 幸い計画は中止となり,豊かな自然はそのままで,名もない小さな「原生花園」として残ります。

 笑い話のようですが,実際にあった話ということで,大切な教訓だと思いました。

 よく自然豊かなところに住んでいる地元の人は,不便さを感じるだけで,自然のすばらしさに気づかないという話はよく聞きますが,じつに本当のようです。 

 今年の夏は,道東の名もなき小さな原生花園を訪れようと思います。 (2015?記)

     *

 2020年4月の追記です 

 5年ぶりくらいで(?)再読をしました。

 高田さんのゆったりとした文章で綴られる道東の自然がとてもいいです。今年の夏には、ぜひ訪れてみたいと思います。  (2020.4 記)

 

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滝川一廣『「こころ」の本質とは何か-統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ』2004・ちくま新書

2025年05月25日 | 子どもの臨床に学ぶ

 2019年5月のブログです

     *

 先日の遊戯療法学会で児童精神科医の滝川一廣さんのお話に感心をしたので、本棚の隅っこにあった滝川さんの『「こころ」の本質とは何か-統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ』(2004・ちくま新書)を見つけ出して読む。  

 久しぶりだが、いい本だ。  

 統合失調症の発症の経過がとてもていねいに説明されて、中井久夫さんと同じくらいにわかりやすい。  

 幻聴の生じ方もよく理解できる。  

 自閉症に関しては、共同性という概念の導入で、こちらもとても理解しやすい。  

 自閉症が単なる発達の正規分布の一部であることも述べられて(いわゆる自閉症スペクトラムだ)、いたずらに原因追及をすることの弊害も説明される。  

 それよりも、関係性の発達の遅れととらえて、周囲がかかわることの大切さが説明される。  

 昔と違って、一次産業や二次産業の人口が減り、三次産業という対人職種の増加による人間関係のおおらかさや多様性の減少が指摘され、それによる社会のゆとりのなさや人のぎこちなさの目立ちの問題も指摘される。  

 重要な視点が提示され、われわれの視方も吟味される感じがする本だ。

 いい援助のための視点を提供してくれる、いい本だと思う。         (2019.5 記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

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伊東徹秀『北紀行-風の恋歌』1995・麦秋社-北海道を読む

2025年05月25日 | 北海道を読む

 2015年のブログです

     *

 伊東徹秀さんの『北紀行-風の恋歌』(1995・麦秋社)を再読しました。

 1995年の本ですが,帯広の古本屋さんのシールがついているので,おそらくは2000年前後に買って読んだ本だと思います。

 それでも15年ほど前になります。

 北海道の山々を歩いた紀行文が中心のエッセー集で,前回は狩場山を歩いた文章が記憶に強く残っていたのですが,今回は愛山渓から大雪山の沼や山々に入る紀行文が印象的でした。

 前に自分が歩いた道が出てきて,文章家が書くとこんなふうに描写されるんだと感動しました。

 前回も文章がうまいなと思ったのですが,今回はさらにその美しさと清冽さに感心させられました。

 本当にとてもいい文章です。

 読んでいて気持ちがよくなり,こころが洗われるような,すがすがしい感じになる文章です。

 文章でもカウンセリングができるんだなと思わせるような体験でした。

 また北海道に行きたくなりました。(2015記)

 

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夢はなかなかかなわないと思う、でも生きていくことはできると思う-じーじのひとりごと

2025年05月24日 | ひとりごとを書く

 2022年3月のブログです

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 朝ドラを観ていて考えた。

 夢と挫折。

 スポーツ選手のインタヴューなどで、努力をすれば、夢は必ずかなう、という人がいる。

 確かに、努力をして、メダルを取る人はすばらしいと思う。

 ただ、そういう恵まれた人は少数ではないかとも思う。

 その陰には、努力をしても夢がかなわず、別な道に進んだりする人も多いだろう。

 夢はかなうものではなく、なかなかかなわないものだと思う。

 じーじの拙い文章で、青少年の夢を奪うことは避けたいが、人生とはそういう厳しいものだ。

 挫折は人生の常だ。

 でも、挫折をしても、そこで、また新しい夢を見つけることができるのも人間だ。

 新しい夢に向かって生きていくことは誰にでもできる。

 ひょっとすると、いろいろな夢を創造できることが、イコール、生きることなのかもしれない。

 夢に挫折をして、死んだ人生を送るより、新しい夢を見つけて、生き生きと生きていきませんか。        (2022.3 記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

 mail  yuwa0421family@gmail.com  

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