命の授業
9月10日(火)
校区内にある田辺産婦人科医院の看護師さんたちが、数年前からボランティアで学校をまわり、命の誕生のすばらしさを心に語りかける授業を続けておられます。
去年に引き続き、5年生が、この「命の授業」を受けました。
「あなたにとって、一番大切なものは何ですか?」
この問いかけに、子どもたちからは、
「お金」や「食べ物」といった言葉のほかに、
「家族」「友情」「夢」「絆」「命」「おじいさんやおばあさん」「地域」「健康」
といった、すてきな言葉もいっぱい出てきました。
今日は、その中の「命の誕生」について、みんなで考えましょうということで、授業が進んでいきました。
子どもたちがのぞいているのは、色紙に開けられた小さな針の穴。
「これが、受精卵の大きさ。命の始まりの大きさなんですよ」
「それから、3か月、6か月と次第に大きくなり、10か月で臨月を迎え、赤ちゃんは誕生します」
それぞれの月ごとに、赤ちゃんは、お母さんのおなかの中ではどれくらいの大きさに育っているのか、子どもたちが前に出て抱っこしています。
「これは、何の音でしょう?」
聞かせてもらったのは、心臓の音。
最初に聞いたのは、5年生のお友だちの心臓の音。
次に聞いたのは、もうすぐ生まれる赤ちゃんの心臓の音。
赤ちゃんは、子どもたちの2倍ぐらい速い、1分間に約150回もドクドク拍動を続けてました。
赤ちゃんの心音を聞かせてくださったのは、校区内にお住まいの岩田さんです。
「初めて赤ちゃんがおなかの中にいるって聞いたとき、私もお母さんになるんだって、うれしくて幸せな気持ちでいっぱいになりました」
と、赤ちゃんができたときの思いを、子どもたちに語ってくださいました。
休み時間になって、岩田さんは、子どもたちに順番に、赤ちゃんのいるおなかをさわらせてくださいました。
子どもたちは、大事に大事におなかをさわっていました。
「あ、動いた!」
と、ラッキーな体験をした子どももいました。
自分の心音を聞いたり、赤ちゃんを抱っこしたりと、実際に体験ができる休み時間でした。
後半は、どうやって赤ちゃんは産まれてくるのかがよくわかる授業でした。
「お母さんのおなかの中には、こうやって子宮というお部屋に入っています」
小川先生扮する妊婦さんの子宮を、特別にわかりやすくして見せていただきました。
「頭が少しのぞいてきました。いよいよ産まれますよ!」
「頭が出てきましたよ!」
助産師さんが、上手にとりだしてくれます。
産まれた赤ちゃんには、まだ「へその緒」がついていました。
このように、たくさんの模型や実物大の人形を使って、体験談や心臓の音なども聞いて、知識としてだけでなく、体験的に学び、そして心に温かさの残る、2時間の授業でした!