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男はつらいよ──寅さんの人生語録

2016-06-15 19:22:48 | 知恵の情報
 

寅さんの映画は何本かは、きっと誰でも見ているだろう。その中で、心に残っている
ことばがある。粗野で江戸っ子気質を感じる、いいっぷしの悪さのなかに人情がある。
それをもう一度思い出して味わってみたい・・・
『男はつらいよ 寅さんの人生語録』山田洋次・朝間義隆作/寅さん倶楽部編(PHP研究所)


▲「ほら、いい女がいるとするだろう、。男がその女を見て、ああ、この女大事にしたい
  なあ──そう思うだろう。それが愛じゃねえのか。」

▲「誰もうらむわけにはいかねえな、そういうことは、そりゃこっちが思う分だけ向こうが
  思ってくれりゃ世の中に失恋なんてなくなっちっやうからな。そうはいかねえものな。」

▲「わかりまへんなあ。そないに格好ばかりつけとったら、女ごはん、ものにならんで。
  ちょっとくらい格好悪うても、アホやと言われても、とことんつきまとうて、地獄の底まで
  追っかけて行くくらいの根性がないとあきまへんで、この道は。」

▲「亭主が帰ってくる、風呂が先か、酒が先か、スット面見て分かるようじゃなきゃだめ
  だよ、ねえ」

▲「お前頭が悪いな、俺とお前は違う人間に決まっているじゃねえか。早え話が、
  お前がイモ食ったって俺のケツから屁がでるか。」

▲ 「おいちゃん、俺は決して、金持ちの娘を嫁に貰おうなんて気持ちはこれっぽちだって
   ありゃしねえよ。女ってのは少し苦労したほうがいい嫁になるっていうからな。」

▲「見かけより辛いんだよ、サラリーマンの勤めは。」

▲「うるせえ!そうか、おいちゃん、そういうことを言うのかい、それを言ったらおしまいだよ。」

▲「お互いに過去は触れないほうがいいんじゃねえか、いろいろあるんだから、な」

▲「万一ということがあるじゃないか。その万一の場合にそなえて万事手ぬかりの
  ないようにしてやるのが隣り近所のつき合いっていうもんじゃねえか、おばちゃん。」

▲「おう、そうだよ、人はあきらめが肝心だよ。」

▲「人間は、何のために 生きているのかな。なんて言うかな、ほら、あー生まれて
  来てよかったなって思うことが何遍かあるだろう、その為に人間、生きてんじゃ
  ねえのか。」

▲「人が褒めあうということはこれは実によいことだね、お互いに褒め合わなきゃ
  いけない。褒めあってこそ人間は少しずつ向上してゆくんじゃないかな。」

▲「そりゃ今は悲しいだろうけどさ、月日がたてばどんどん忘れていくものなんだよ。
  忘れるってことは本当にいいことだよ。」

▲「男っていうものはな、引き際が肝心よ。」

▲「心配事は一つくらいあったほうが長生きすると言います。」

▲「そりゃ好きな女と添い遂げられれば、こんな幸せはないけどさ、しかしそうは
  いかないのが世の中なんだよ、みんな我慢して暮らしているんだから、男だって
  女だって。」

▲「私、近頃よくこう思うの、人生に後悔はつきものじゃないかしらって、──
  ああすればよかったなあという後悔と、もう一つは、どうしてあんなことを
  してしまったんだろうという後悔・・・。」

▲「善意だけじゃ済まされないことだってあるでしょ、世の中は。」

─『人間通になる読書術・実践編』谷沢永一著 PHP新書参照