劇団ぷにぷにパイレーツ座長日記

劇団ぷにぷにパイレーツ座長・石崎一気が、演劇、パントマイム、音楽等、舞台芸術の情報を、毎日発信!

タダほど高いものはない!

2013-03-26 07:53:18 | ファッション
カットモデルは、無料で髪を切って貰えます。
しかし、タダほど高いものはない!
それ相応に、大変なこともあるのです。

まず、閉店後からのスタートなので、遅くまで営業しているお店だと帰るのが夜中になってしまいます。
また、見習いの美容師さんがカットするので、大変時間が掛かります。
ベテランの方の数倍掛かる場合だってあります。
しかも、見習いのカットの様子を、店長さんがじっと見つめているのです。
変な切り方をしたりすると、「違う!」と罵声が飛ぶことだってあります。
まるで、僕が怒られているような気分になりますよ。
また、頭をずっと触られているので、とてもとても眠くなります。
長時間、睡魔と闘うのも、厳しいものです。
それらの関門を乗り越えて、ようやく無料で髪を切って貰えるのです。
そんなに甘いものではありません。

僕としては、無料も有難いのですが、それ以上に見習いの美容師さんに練習の機会を差し上げたいという気持ちが強いですね。
普段はマネキンの頭で練習しているようですが、やはり実際の人間の髪の毛で練習する方が効果的ですからね。
しかも、僕はかなりの短髪なので、切るのが凄く難しいそうなんですよ。
練習台としては、最高なんですって!
こんな頭でお役に立てるなら、いくらでも協力いたしましょう!
そこでお金を浮かせて、その分を演劇活動に投資したいと思っています。


カットモデル

2013-03-25 08:33:59 | ファッション
散髪代を浮かす為に、カットモデルをやってきました。
カットモデルとは、新人美容師がヘアカットの練習を行う対象の人物のことで、いわば実験台です。
(元々は、ヘアカットの見本として写真やイベントなどに登場するモデルのことだったようですが…)
ですから、無料で髪を切って貰えるのです。

今回、僕が行ったのは、代官山駅そばのとてもお洒落なお店です。
店内は白に統一されており、お店の人も、全員、白い服を着ています。
まるで、美術館のような空間でした。
物凄い威圧感があって、普通の客としては入りづらい雰囲気です。
本来は、カットだけでも、7000円掛かります。
パーマを掛けたり、ヘアカラーをしたりすると、2万円コースになります。
一体、どんな貴族が、このお店に来ているのでしょうね?

そんな訳で、僕は、7000円分、得をしたような気になっています。
油断したら、無駄遣いをしてしまいそうで、危険です。
また、CDのBOXセットを買ってしまうかも…。

改訂作業

2013-03-24 07:20:21 | 演劇
今日から、夏の公演用の脚本の改訂作業に入ります。
なんとか、4月から、暗記が始められるように頑張ります。
ただ、内容的にも文量的にも大変なボリュームを持った大作が2本あるんですよ。
素読みするだけでも、かなり疲れます。
きちんと直すには、相当な精神力を求められます。
作品のパワーに負けないように、頑張ります。

クラウド・アトラス

2013-03-23 07:34:54 | 映画
またまた、皆さんにお薦めしたい映画を見てしまいました。
上映時間が3時間もある大作ですが、まったくダレることなく楽しめると思います。
僕の大好きな陰鬱で不毛な世界観で満ち満ちた傑作です。
その作品とは、「クラウド・アトラス」です。

「マトリックス」シリーズのウォシャウスキー姉弟と、『ラン・ローラ・ラン』のトム・ティクヴァが監督を務めた作品です。
以前は、”ウォシャウスキー兄弟”でしたが、お兄さんが性転換したので、”姉弟”になりました。
主演は、オスカー俳優のトム・ハンクスとハル・ベリー。
共演陣にも、国際色豊かな一流キャストを配しています。
アクション、ミステリー、ロマンスを織り交ぜながら、時空を行き来し展開していきます。

この映画の原作は、デヴィッド・ミッチェルの同名ベストセラー小説です。
異なる時代に舞台を置いた、6つの物語を描いています。
19世紀の南太平洋を船で旅する、サンフランシスコ出身の公証人。
第二次大戦前のベルギーで、天才作曲家に師事する若き音楽家。
1970年代のアメリカ西海岸で、原発の不正を追及する女性ジャーナリスト。
現代ロンドンで、インチキ出版社を営む老編集者。
近未来の韓国で、ウエイトレスとして生きるレプリカント。
遠い未来のハワイで、人類絶滅の危機を迎える文明の守り手。
身体のどこかに不思議な彗星のあざを持つ主人公たちが、支配と暴力と抑圧に抗して叫びをあげていきます。

6つの物語りが錯綜するので、見ていて、序盤は混乱すると思います。
でも、そんなことは気にせず、そのままご覧下さい。
中盤からは、付いていけるようになる筈です。
どのエピソードも、悲しく、虚しく、切ないので、辛い思いをする方もいらっしゃると思います。
時代を超えて一切変わることのない、人間の醜さや愚かさを、執拗なまでに描き続けているからです。
でも、その描き方が、強烈にスタイリッシュで美しいんですよ。
特に、近未来の韓国のシーンは、最高です。
これからご覧になる方の為に詳しくは書けませんが、最期のシーンなんか、究極の映像美だと思いますよ。
純然たる娯楽作品には当たりませんが、エンタテインメントの中に多少なりとも芸術性を求めたい方は必見です。

この作品で、主要な俳優さん達は、1人6役程度、演じています。
なかには、その役者さんだとまったく見抜けないぐらい、上手に化けているシーンもあります。
遠い未来の場面で、ヒュー・グラントが出演しているのを見つけられたら、あなたは相当な通です。
是非、チャレンジしてみて下さいね。

放置法

2013-03-22 07:39:09 | 演劇
先週、夏の公演用の脚本を書き終えました。
それ以来、僕は、一切、原稿には触っていません。
いわば、脚本を寝かしてある状態です。
こうして、しばらく放っておくと、脚本は勝手に発酵していきます。
どんどん熟成して、旨みを増していくのです。
まるで、ワインやチーズのようですね。
皆さんは、「そんなバカな!」と思われることでしょう。
でも、これは、本当なんです。
最低1週間は、絶対に触ってはいけません。
時間を置かずに焦っていじり回すと、大概、脚本の風味が薄れていってしまいます。
ここでグッと我慢して、当分放置することこそ、脚本執筆の極意のように感じます。
実は、この放置法を、著名な劇作家の先生方が推薦していらっしゃいます。
海外の小説家も、良く用いる方法のようです。
文章を書かれる皆さん!是非、一度、お試し下さい。