心理学の本(仮題)

【職場に】心理学書編集研究会(略称:心編研)による臨床心理学・精神医学関連書籍のブックレヴュー【内緒♪】

激烈な本を軽々しく読み始めてしまっています

2006-06-30 19:12:21 | 臨床心理学
ま,ある種,一つ目のエントリで燃え尽きてるわけですが,頑張って専門書の紹介もやっとこうかな。



少年への性的虐待―男性被害者の心的外傷と精神分析治療少年への性的虐待―男性被害者の心的外傷と精神分析治療
リチャード・B. ガートナー Richard B. Gartner 宮地 尚子

作品社 2005-03
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1年以上前に出た本なんですが,なぜか最近会社にポツネンと放置してありまして,ほほう,なんじゃこりゃってことで,そのまま持ち帰った私なんですが……。

これすごい本ですわ。まだ途中までしか読んでませんけど,読んで損はないですよ! ここでいう少年は,boyすなわち男の子なわけですが,それが38例,なんともドンヨリしちまいます。日本でもあるに決まってますが,これの日本語オリジナルがでるのは50年後くらいか?

サブタイトルに「男性被害者の心的外傷と精神分析治療」とありますが,資料的な意味では,そんな枠にとどまらない,とどまるわけのない,大変な好著です。

男児への性的虐待において,暗黙的な了解となっていることが,実は偏見に過ぎないというのは,発見でしたねえ。

ちなみに,いつもどおり,あとがきを先に読んでるわけですが,そこでは宮地先生が,太宰治や井伏鱒二,横山ノック(!)ら性的虐待のサバイバーを素材に論じております。いくらpsy-pubが無知とはいえ,ショーゲキテキ過ぎますたよ。

まあ,読んどけ,読んどけ。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (カカ)
2006-07-01 14:39:18
コミックスですが

萩尾望都の「残酷な神が支配する」を…
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Unknown (じお)
2006-07-01 18:58:29
小倉千賀子さんは昔から本当にダメダメだったと思いますが、現在、ジェンダー論を絡めた精神医学について、宮地先生は外せないと思います。思想的偏向もないですし。
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コメントありがとうございます (psy-pub)
2006-07-03 10:11:38
>カカさま



コメントありがとうございます!



残酷な神が支配する

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存在はもちろん知っておりますが……重すぎて,連載当時から今まで,一回も読んだことないですね。読み始め時かな。



萩尾望都,好きで,何てことない話なんですが,



感謝知らずの男

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4091912583/



が結構好きであります。こういうところに巧さがでるなあと感じます。
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コメントありがとうございます (psy-pub)
2006-07-03 10:15:30
>じお様



コメントありがとうございます! HN,THE-Oですね(違いますね)。



>小倉千賀子さんは昔から本当にダメダメだったと思いますが



そうですかorz。psy-pubは昔は結構好きだったんですが。



>現在、ジェンダー論を絡めた精神医学について、宮地先生は外せないと



したがって,ここらへんのオススメを,ぜひとも教えてお願いプリーズでございます!

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