さて,以前「サリヴァン違いで大違い」というエントリにて「奇跡の人、サリヴァン先生」と「ハリー・スタック・サリヴァン」を取り違えていたという過去恥部を晒したワタクシなんですが,その後,とある先生にこの事実を伝えたところ,「その取り違えは臨床心理学系大学院入試などでも日常茶飯事である」と聞き,大いに気をよくしたpsy-pubなんであります(バカ丸出し)。てなわけで,老婆心ながら,「臨床心理学において,「サリヴァン」と出てくるときには,99.9%,ハリー・スタックである」という,学校では教えてくれないこと,教えちゃうぞ!(キモイ)。
ちなみに「サリヴァンってダレソレ?」つう方は→→→
裕’s Object Relational World
おなじみ裕さんに詳しいので是非ご覧あれ。ザッツ他力本願……。
まあそんなボンクラ晒してる間に,こんな本が新訳で出てたわけなんですよ。
よくぞ出ましたという感じですが,サリヴァンといえば中井久夫先生です。「彼はどんな人なの」とか「君たちの何人が孤独の重要さをわかっているんだろう」とか「精神病的エピソードはひとつの生き方のパターンのあらわれだ」とか「戦う君の歌を,戦わない奴らが笑うだろう」とか,名言連発してます(最後のは嘘です。MIYUKI NAKAJIMAです)。サリヴァンの死の前年のケースセミナーなんですね。ほへえ。著作は難解で知られますが,ケースセミナーという形だと,比較的読みやすいなという感じで,素人的な読みもそれなりに楽しめるという,面白い本です。
サリヴァンのケースセミナー ある青年分裂病者の治療
野口昌也監訳
岩崎学術出版社 1980
ちなみにこれが旧訳。Amazonでヒットせず。
さてこっからは,オリジナル攻勢です。とはいえ,もう定評ある書籍ですので,いまさらpsy-pubなんぞが何をかいわんやって感じですが,寸評したり,しなかったりやや力を抜きつつまいります。しかしすべて表紙の画像がないとはorz
実は存命中に出た唯一の著作なんであります。その点,1冊選ぶならこれと言いたいところですが,まあ難解ですわな。
未読。しかし,レヴュー読む限りでは面白そうです。
裕さんによると,「中井先生がいうには神田橋先生がオススメしている」とのこと,という玄孫引き(しかも私信)で恐縮です! 統合失調症の患者さんにかかわる方には特にオススメです(もちろんこれだけじゃダメけど)。
よくこのタイトルだけが引用されてたりもしますが,本当に読んでるんだろうか?
サリヴァンといえば統合失調症。治療論というよりは(精神)医療論といった趣。
てなわけで,以上がオリジナルですが,解説本の翻訳もいくつか出てますね。いずれもチャップマンですが。
もう品切(残念!)ですが,治療技法の概説書です。これを期に復刊か!? ダメですか,そうですか。じゃあレッツ図書館!
無粋承知で,DSM-IV-TR版出して欲しいなと(DSM-III対応型)。こっちは理論の概説書です。
こう考えると,サリヴァンって,精神医学・精神療法への影響もさることながら,「精神医療」への影響って大きいんだなと再確認した次第です。
しかし,その人気のわりに,「日本語で書かれた」入門書・解説書の類ってないんですねえ。まあ難しいのかなとは思うんですがね……。
ちなみに「サリヴァンってダレソレ?」つう方は→→→
裕’s Object Relational World
おなじみ裕さんに詳しいので是非ご覧あれ。ザッツ他力本願……。
まあそんなボンクラ晒してる間に,こんな本が新訳で出てたわけなんですよ。
サリヴァンの精神科セミナーサリヴァン ロバート・G.クヴァーニス グロリア・H.パーロフ 中井 久夫 みすず書房 2006-05売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
よくぞ出ましたという感じですが,サリヴァンといえば中井久夫先生です。「彼はどんな人なの」とか「君たちの何人が孤独の重要さをわかっているんだろう」とか「精神病的エピソードはひとつの生き方のパターンのあらわれだ」とか「戦う君の歌を,戦わない奴らが笑うだろう」とか,名言連発してます(最後のは嘘です。MIYUKI NAKAJIMAです)。サリヴァンの死の前年のケースセミナーなんですね。ほへえ。著作は難解で知られますが,ケースセミナーという形だと,比較的読みやすいなという感じで,素人的な読みもそれなりに楽しめるという,面白い本です。
サリヴァンのケースセミナー ある青年分裂病者の治療
野口昌也監訳
岩崎学術出版社 1980
ちなみにこれが旧訳。Amazonでヒットせず。
さてこっからは,オリジナル攻勢です。とはいえ,もう定評ある書籍ですので,いまさらpsy-pubなんぞが何をかいわんやって感じですが,寸評したり,しなかったりやや力を抜きつつまいります。しかしすべて表紙の画像がないとはorz
現代精神医学の概念H.S.サリヴァン みすず書房 1976-01売り上げランキング : 133,505Amazonで詳しく見る by G-Tools |
実は存命中に出た唯一の著作なんであります。その点,1冊選ぶならこれと言いたいところですが,まあ難解ですわな。
精神医学の臨床研究H.S.サリヴァン みすず書房 1983-01売り上げランキング : 219,708Amazonで詳しく見る by G-Tools |
未読。しかし,レヴュー読む限りでは面白そうです。
精神医学的面接サリヴァン,H. S. 中井 久夫 みすず書房 1986-12売り上げランキング : 161,381Amazonで詳しく見る by G-Tools |
裕さんによると,「中井先生がいうには神田橋先生がオススメしている」とのこと,という玄孫引き(しかも私信)で恐縮です! 統合失調症の患者さんにかかわる方には特にオススメです(もちろんこれだけじゃダメけど)。
精神医学は対人関係論であるH.S. サリヴァン Harry Stack Sullivan 中井 久夫 みすず書房 1990-04売り上げランキング : 155,617Amazonで詳しく見る by G-Tools |
よくこのタイトルだけが引用されてたりもしますが,本当に読んでるんだろうか?
分裂病は人間的過程であるH.S. サリヴァン Harry Stack Sullivan 中井 久夫 みすず書房 1995-02売り上げランキング : 202,289Amazonで詳しく見る by G-Tools |
サリヴァンといえば統合失調症。治療論というよりは(精神)医療論といった趣。
てなわけで,以上がオリジナルですが,解説本の翻訳もいくつか出てますね。いずれもチャップマンですが。
サリヴァン治療技法入門A.H.チャップマン (著), 作田勉監訳星和書店 1995-08売り上げランキング : 812,648Amazonで詳しく見る by G-Tools |
もう品切(残念!)ですが,治療技法の概説書です。これを期に復刊か!? ダメですか,そうですか。じゃあレッツ図書館!
サリヴァン入門―その人格発達理論と疾病論A.H.チャップマン M.C.M.S.チャップマン 岩崎学術出版社 1995-03売り上げランキング : 304,791Amazonで詳しく見る by G-Tools |
無粋承知で,DSM-IV-TR版出して欲しいなと(DSM-III対応型)。こっちは理論の概説書です。
こう考えると,サリヴァンって,精神医学・精神療法への影響もさることながら,「精神医療」への影響って大きいんだなと再確認した次第です。
しかし,その人気のわりに,「日本語で書かれた」入門書・解説書の類ってないんですねえ。まあ難しいのかなとは思うんですがね……。
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