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5月28日、衆議院厚生労働委員会で、障害者自立支援法改正案が可決されました。
障害者自立支援法の廃止に伴う新法制定(2013年8月)までの、暫定改正法案です。
改正案は、昨年、自公の前政権が国会に提出した内容と、ほぼ同じです。
昨年の衆議院解散で廃案になっていたものです。
今年4月に、自公両党が改めて議員立法で法案を提出しました。
与党も改正案を出しましたが、与野党協議の上、双方取り下げ、委員長提案という形になりました。
共産党と社民党は、政府内で同法廃止に向けた検討が進んでいるとして反対に回りました。
障害者団体の一部から「当事者抜きで決めるな」と反対する声が上がっていることを踏まえてのことのようです。
民主党は「新たな法制が作られるまで、少しでも負担を軽減できる」と意義をアピールしています。
結局、民主・自民・公明党などの賛成多数で可決しました。
法案は参議院に送られましたが、今国会での成立が間違いなくなってきました。
国会で成立すれば、2012年4月に完全施行されます。
今回の改正案の、大きな柱を10個あげるとすると…
1.発達障害を法の対象に加えたこと
2.1割の自己負担は、サービス量に応じた「応益負担」ではなく支払い能力に応じた「応能負担」としたこと。
3.判断能力の不十分な方への成年後見の利用支援を、市町村の必須事業にしたこと。
4.福祉サービス支給決定前に、当事者の意向を反映する仕組みを拡充したこと。
5.グループホーム利用への助成制度「特定障害者特別給付金」を盛り込んだこと。
6.精神科病院入院者等の「地域移行支援」「地域定着支援」が、法に位置づけられたこと。
7.地域に「基幹相談支援センター」を設けるとしたこと。
8.地域自立支援協議会を、法に位置づけたこと。
9.視覚障害者への「同行援護」を新設したこと。
10.(手前味噌ですが…)精神保健福祉法と精神保健福祉士法の一部を改正したこと。
ちなみに、普天間問題で、社民党の福島瑞穂特命担当相が罷免されましたね。
内閣府の「障がい者制度改革推進会議」については、平野博文官房長官が担当を兼任するそうです。
他にいないのか、新しい内閣に向けての暫定期間だからなのか、知りませんが。
推進会議の初日、福島瑞穂さん、張り切っていたんですけどね…。
「推進会議の開始は歴史的な日になります!歴史を一緒につくっていると感激しています!」
「総合福祉法、差別禁止法を制定し、障害者基本法を改正して、障害者条約を批准したい」
「自立支援法は「わたしたちのことを抜きに私たちのことを決めないで」ではなかった」
「障害者総合福祉法を、多くの人たちと一緒につくっていきましょう!」
…志半ばで、ちょっと可哀想な気が、しないでもないような…。
※画像は、暖かな木漏れ日の下、昼寝する「社大猫」。
鳩ぽっぽ内閣がどうなろうとも、我関せず…(笑)
さて、可決されてしまいましたね。
ここ数年、振り回され続けている現場から行くと
もちろん「つなぎ」は必要なんですが、もっとやり方進め方あったろうと…。
前進しているはずが不信感と遺恨を残すことになり残念です。
新法施行後もおそらく落ち着かなかったり、選挙次第だったり
現場の職員も、そして利用者さんも振り回され続けそうです。
※古屋先生のリカレント講座、初日完売で参加できませんでした。残念…
法の延命措置という批判もありますが、やはり「つなぎ」は必要です。
ただ、政権も変わり、推進会議も部会もできて、やはり関係者は一瞬期待してましたよね?
大きく「変わる」って…。
そんなに短期間でドラスティックに変わるはずないと、頭では理解しつつも…。
新しい会議が立ち上がるごとに、過剰な期待と幻想が肥大化していったような…。
現場は確かに、振り回されっぱなしですね。
でも、それだけ、政治の流れが大きく影響する分野だってことですね。
それぞれの場で活動し、それぞれの地域で運動はしていても、政治的には未成熟な分野だと思っています。
振り回されるんじゃなくて、行政や政府を振り回せるくらいにならなきゃね?(^_^)v
あ…初日完売って「面接技法」の講座ですかね?
申し訳ないですが、ワーク中心なので人数を限定していて…。
すみません<(_ _)>
龍龍