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Studiuje gre na fortepianie w Polsce
*アルバム更新 9/14*

コルベ神父

2006-08-14 | ・ポーランド生活記
ポーランドへ来てから初めて知った聖人の一人に、 Sw. Maksymilian M. Kolbe、聖マクシミリアン・コルベがいる。1918年に24歳で司祭となり、『聖母の騎士信心会』を創立。1930年から6年間は、ゼノ修道士と共に日本の長崎でも布教活動を行った。

コルベ神父は、アウシュビッツ強制収容所において、妻子ある一人の男性の身代わりに飢餓刑を受け、1941年の今日亡くなった。

その際に助けられたFranciszek Gajowniczek(フランチシェク・ガヨヴニチェク)氏は、数々の困難や死線を奇跡的に乗り越え、1995年3月、93歳まで生き抜いた。彼はフランス、イタリア、そしてドイツ等、ヨーロッパ各地でコルベ神父の愛を語り、証言者としての使命を果たした。

コルベ神父は1982年10月、前ローマ法王ヨハネ・パウロ2世によって列聖された。

助けられたGajowniczek氏。自分の『生』と向き合わずにはおられない状況に置かれた彼は苦しんだ。自分などより、コルベ神父という立派な司祭が生きた方が、よほど世に恩恵がもたらされたのでは、という失望。そしてそれと交差する、人間として、家族を持つものとして抱いて当然の、死を免れた安堵の気持ち。その気持ちを察する者からは、「神様のお導き」と慰められたが、それは容易に受け入れられるものではなかったはずだ。

しかしこれは、彼だけにおけることだろうか。
彼だけが向き合わなければならなかったことだろうか。
私達は皆、同じように生きている。生かされている。

『生』に対する迷いや悩みを放棄できない。

『身代わりの愛』-聖母の騎士社 の中で、著者、小崎登明氏は、コルベ神父が答えたであろう言葉を想像し、こう述べている。

「人間に―、あの人は尊い、この人は貧しい、そう言う生き方はないのだよ。すべての人間は、同じように神が愛しておられる。神は、普通の人間を愛される。どの人も、あの人も、神の豊かな愛に生かされているのだから。」