日本版『TOMMY』のチラシやテレビCM、公式ブログですっかりおなじみになったTOMMY人形。じっと見ているとファスナーの口や見開いた目が痛々しくて、パッと見たときとイメージが変わっていきます。BW版よりロジャー・ダルトリーの演じた映画版トミーに似ていますね。
04年に出版されたロジャー・ダルトリーの伝記によると、映画版トミーの誕生日は1945年5月8日、ヨーロッパの勝利(VE)の日です。ロジャー・ダルトリー自身は44年生まれですが、母親は体が弱いうえ、腎臓摘出手術を受け、医師から子どもを持つことを諦めるように言われながらも、自分の固い意思で彼を生んだのだそうです。映画版では妊娠中のトミーの母親(アン・マーグレット)がひとり爆撃の恐怖に耐えるシーンがありますが、これはロジャーの母親の体験と重なっているといいます。
そしてまた、ピート・タウンゼント自身の言葉は紹介されていませんが、トミーの耳が聞こえない、口がきけない、目が見えない苦しみは、「部分的に」彼の子ども時代の記憶にインスパイアされたのだそうです。45年生まれのピート・タウンゼントの両親は終戦直後の生活苦から、不幸な結婚生活を送り、彼は両親によってひどく傷つけられて(marred)少年時代をすごしたということです。発表後何年もたってから、「たとえ戦中を生きていなくとも、自分たちが戦争の残響によって苦しんでいたことを示そうとした」とピート・タウンゼント自身が明言したと記されています。
日本版のトミー人形はどうやら回復したようで歌も歌っていますが、2009年には作品"Tommy"誕生40年を記念するプロジェクトを、という声がある、とピート・タウンゼントの公式サイト(現在休止中)にありました。癒されない、満たされない誰かがいる限り、この作品は何度でも息を吹き返すのかもしれません。
04年に出版されたロジャー・ダルトリーの伝記によると、映画版トミーの誕生日は1945年5月8日、ヨーロッパの勝利(VE)の日です。ロジャー・ダルトリー自身は44年生まれですが、母親は体が弱いうえ、腎臓摘出手術を受け、医師から子どもを持つことを諦めるように言われながらも、自分の固い意思で彼を生んだのだそうです。映画版では妊娠中のトミーの母親(アン・マーグレット)がひとり爆撃の恐怖に耐えるシーンがありますが、これはロジャーの母親の体験と重なっているといいます。
そしてまた、ピート・タウンゼント自身の言葉は紹介されていませんが、トミーの耳が聞こえない、口がきけない、目が見えない苦しみは、「部分的に」彼の子ども時代の記憶にインスパイアされたのだそうです。45年生まれのピート・タウンゼントの両親は終戦直後の生活苦から、不幸な結婚生活を送り、彼は両親によってひどく傷つけられて(marred)少年時代をすごしたということです。発表後何年もたってから、「たとえ戦中を生きていなくとも、自分たちが戦争の残響によって苦しんでいたことを示そうとした」とピート・タウンゼント自身が明言したと記されています。
日本版のトミー人形はどうやら回復したようで歌も歌っていますが、2009年には作品"Tommy"誕生40年を記念するプロジェクトを、という声がある、とピート・タウンゼントの公式サイト(現在休止中)にありました。癒されない、満たされない誰かがいる限り、この作品は何度でも息を吹き返すのかもしれません。
いのうえ氏によりますと70年代をイメージした演出になるそうなので、BW版とはまた違った内容になりそうですね。私は、「Tommy」の魅力は、楽曲やナンセンスさはもちろん自分の経験に対しても重なって解釈できるところにもあると思っていますが、それがどう解釈されて演じられるかが楽しみです。
ロジャー・ダルトリーの伝記って…へーまさんって結構資料読んでいるんですね。私は「Tommy」に関してはひどくほれ込んだという、単なるミーハーで、The Whoを聴くようになったのは昨年の来日版Tommyを見てからですから、ファンとしての知識はあまりないですよ。ではまた。
Tommyの仕掛け人については改めて書くつもりですが、その人の意図のひとつに、様々な観客にこの『ロック』にカテゴライズされている音楽を提示するというのがあったそうなので、TakAyaさんのように来日版で原曲にほれ込んだ、なんて話を聞いたら、とっても喜ぶんじゃないでしょうか。
今回の日本版も客層はかなり広そうですね。強烈な"Tommy"ファンでもあるいのうえさん達がどんな舞台を作るのか楽しみです。