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『ゲキxシネ五右衛門ロック』『The Musical AIDA』など、ミュージカルの話題作に出演の青山航士さんについて。

All Shook Up/プレスリーをシルク・ドゥ・ソレイユで

2007-11-12 | ALL SHOOK UP
 ノリのいい曲が並ぶ『All Shook Up』のなかで、劇中歌というだけでなくアンコールナンバーとしてもサントラCDに収録されている"C'mon Everybody"は、映画『TOMMY』の母親役アン・マーグレットとプレスリーの共演作『ラスベガス万才』(64)の挿入歌です。
 エルヴィスといえばラスベガス、というくらい彼にとって縁の深い場所ですが、そのラスベガスの今を彩っている、あのシルク・ドゥ・ソレイユによるエルヴィス・プレスリーをテーマにしたショーの準備が進んでいるそうです。プレビュー的なものかもしれませんが、"Elvis Experiences"のヨーロッパ/アジアツアーが08年に予定されているので、日本にも来るかも?ですね。MGMミラージュ社と6人の著名建築家による巨大エンターテインメント施設”CityCenter”の2009年の開場にあわせた企画で、「エルヴィスのラスベガスへの帰還」として、世界中のファンが集まるようなものにしたいとか。
 60階建て4000室のカジノホテル、400室のカジノなしのホテルが2棟、50万平米フィートのショッピング、レストラン、アミューズメント施設が併設され、近くには2800の豪華コンドミニアム・・・というのですからラスベガスってやっぱりスケールが違いますね。プレスリーの肖像権・著作権その他全てを管理しているCKX社のサイトにはエルヴィスは「ラスベガスのエンターテインメント史のアイコン」であるとあります。
 ・・・でも『All Shook Up』の世界に少しでも触れていると、そんなきらびやかな街でキングと呼ばれていたプレスリーよりも、トラックの運転手をしながら自費で歌を吹き込んだ、若き日のエルヴィスの分身のようなチャドのほうにやっぱり魅力を感じてしまいますね。『All Shook Up』の舞台写真を見ていると、アメリカ中部の小さな町から、ひとりの青年がこれからたどっていく遥かな道が垣間見えるような気がします。大スターになっても気取らず、共演者で彼を悪く言うものはいなかったという好人物・エルヴィスの目に、欲望のうずまく不夜城ラスベガスはどんな風に見えていたのでしょうか。


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