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『ゲキxシネ五右衛門ロック』『The Musical AIDA』など、ミュージカルの話題作に出演の青山航士さんについて。

All Shook Up/There's Always Me~If I Can Dream

2007-12-24 | ALL SHOOK UP
 諏訪マリーさんの熱唱が思い出される"There's Always Me"。61年にリリースされたこの曲は、56年以降、エルヴィスに曲を提供していたドン・ロバートソンの作品です。エルヴィスはこの曲のオペラ風のエンディングがとても気に入っていて、作者である彼にも充分な敬意を払ってくれたといいます。それ以前に別の曲のデモをいったんプレスリーサイドに渡しながら、自分の歌として発表するために取り戻したことがある彼の方はびっくりしたとか。エルヴィスの好人物ぶりを伝えるエピソードって、本当にキリがないですね。
 ミュージカルでのパーソナルな深い恋を語る場面設定と少し違って、エルヴィス・バージョンには"Me"というのがGodではないかと思えるほど、「個人」を超えたスケールの大きさを感じます。ミュージカルでも、続く"If I Can Dream"は人種を超えた恋を見守り、導くような設定になっていましたが、坂本昌行さんのまっすぐで温かみのある歌声がとてもよかったです。大げさにならずにこの手の曲を歌える方って日本にあまりいないんじゃないでしょうか。これから年齢を重ねるにつれてどんな歌を歌っていくのか、ファンの方も楽しみでしょうね チャド、ロレイン、ディーンのトリオに、青山航士さんたちアンサンブルのコーラスが加わると、大地いっぱいに拡がる思いが一層感じられて、大好きなシーンになりました。
 ミュージカル『All Shook Up』を知ったことで、今まではなんとなく知っていただけのプレスリーの曲を改めて聞くことになりましたが、彼は「ロックの帝王」というだけでなく、当時の人たちが語り合いたかったこと、分け合いたかった想いを全部受け止め、包むような存在だったのかもしれません。以前に少しふれた、エルヴィス・プレスリーの「ゴスペルのスピリット」をしみじみと感じる2曲でした。

追記:先日、総閲覧数26万pvを超えました。オタクモードの日にもお付き合い頂き、感謝しております


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