『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
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フルート奏者・白川真理

埋める・圧の変化

2022-09-14 22:32:11 | 気付き
自分だけでさらっているよりも、レッスンしている時の方が気付くことが多いかもしれません。

生徒さんにアンブシュアの説明をしたところ、ポーンと素晴らしい音が出てお互いびっくり。

もちろん、それに至る前には、足首回しや、座骨歩きやら、色々な身体全体を変化させるためのもろもろがあるのだけれど・・

「とにかく自分だけでアンブシュアを作ろうとしないこと。そうすることで、口元に力みが生じてしまうので、結果、腹奥との繋がりが失われてしまい分断されてしまいます。それは指も同様で。」

口元をとにかくダラダラにしていただき、ただフルートの歌口に埋めるだけ。

もちろん、角度とか、これまた色々なことはあるのだけれど、え~~?というくらい実感のない口元にしてフルートに穴を形成してもらう。

と、結構前に気付いたこの「気付き」が、魔女トレのお陰でまたさらにぐっと効果を持ってクローズアップされたのでした。

そして、本日夜。

レッスン前、生徒さんを待つ時間の時にドンジョンのエレジーを吹いていて、閃いた。

圧をかければ、アンブシュアが形成されるということは、つまりは・・

ということで、大まかだけれど、低、中、高、と音域によって、その圧を変化させることで、びっくりするくらい、容易に音域移動が出来、なんというか、全ての音の中心が揃った響きに。

・・・というか、今まで、如何に表面的なつじつま合わせで吹いていたのか、ということに愕然。

早速レッスンで試したところ、生徒さんの音がこれまた驚くほど変化。
特に低音が素晴らしくなり、ちょっとプロっぽい音に。

口元、顎の柔軟性とコントロールする技法というのは管楽器吹きにとっては不可欠で必須の技術だけれど、それだけに、それによって力みも生れてしまうことを再認識。

もちろん、間に合わせるためには必要で、それによって音程や音量の微調整もやっている。

でも、根本原理としては「何もしない呆けた口元」をフルートの謡口に埋めて圧を変化させる、ということで良いのではないか・・と。

もっと言うと、どうやって圧を加えるか、というのも大きなポイントで、ここで重要になってくるのが「部分ではなく全体で」という甲野先生の術理。

腕だけで圧を加えると、今度はその力みが邪魔となり分断されてしまうから。

色々とようやく繋がってきたかな、と。




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