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『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

含胸抜背 ・ポニョ・エイ

2025-03-16 22:05:30 | 気付き
本当に大きな気付きだったのに、なんというか隠しておきたいという深層心理が働いたせいか、カテゴリー「気付き」ではなく「日常」の一つのエピソードとしてしか書き残していなかった「含胸抜背」。

あくまでも、自分にとっての、フルートの構方としてのものなので、「それは違う」という武術方面からの突っ込みはあるかもしれませんが、御容赦を。

この四文字熟語の効果、威力だけでも、かなりの効果はある人にはあるのではないか?と思う。
漢字って凄い。

2月7日に韓氏意拳を嗜まれている方がご遠方からフルートを習いにいらしてくださったお陰。

私の演奏する姿と、それに至る構え方をお教えしたところ、「それは、まさに含胸抜背ですね!」と仰ったのだった。

その後フルート体で「鶴瓶の原理」で楽器を構える折に、上下のバランス、つまり「下がるから上がる」は気にしていたけれど、前後、フルートと身体との関係性、つまり身体とフルートの距離の変化がおろそかだったことに気付き、それを踏まえて、フルートが身体に近付く折に、重心もまた少し上にリリースするようにしたところ、本当に大きな変化が。

この構えにすると、前後左右、何処から力を加えられてもぐらつかず、安定している。それなのに、自身は力を入れて踏ん張っている訳でもなんでもない、というおよそ実感からは程遠い不思議な感覚。

昨年7月の軟口蓋の気付きよりもはるかに大きな変化がドンと来ていて、あっけにとられているのだけれど、それもまあ、軟口蓋の気付きがあればこその変化だったのかもしれません。

更に言えば、1月28日の前回の音楽家講座の折にうかがった甲野先生のとても不思議なお話によって、改めて自分自身を見つめ直すことが出来、より感情が奥底に沈んだというか、落ち着いたということが大きかったのかもしれません。
沈むといっても、暗くなるとか、そういうのではなく、何かですぐにかき回されて濁ってしまう湖の底の泥が、ずっと水底に変わらずある、というような感じでもある?
単なる年の功かもしれず、このあたりはよくわからない。

もうこれだけでも、大満足で、より吹くことが楽しくて仕方なくなっていたのですが、今朝練習していて、新たなポニョの気付きが。

これは崖の上のポニョが人間の女の子に変身する様子をTV画面で見ていて、「そうだよな、元は胸鰭だったんだよなあ」と自分の手を見つめたのが最初の気付きで、もうかなり昔。

そのお陰で、指の動きが変質し、バッハタッチなどとの共通点にも気付き、と大きな収穫があったのだけれど、本日は、それを使っていない、主に右手になるけれど、そちらで、行うことに気付いた。

やはりTVでシーラカンスの番組を観たことも影響していたかも。

ちょっと不思議な感じだけれど、つまりは「休むな」「動きを止めるな」ということなんだと思う。

以前は「使っていない指を脱力してしまうと、そこが死んでしまって響かなくなりますよ」と言って、一定の圧、テンションをかけるようにして、効果があったのだけれど、それよりもずっと音がのびやかになる。

胸鰭なんだから、動きっぱなしにしていた方が良い。

午後のレッスンで、早速生徒さんに試してみたところ、やはり驚くほどの変化に。一緒にアルテスのデュオなどすると部屋の全ての壁、天井がこれまでにない響き方をして、本当に驚きました。

そしてデュエットしながら気付いた。
胸鰭、手指は手首、肘、肩、肩甲骨と繋がっているじゃない?
ということで、最終的には、鳩尾あたりが起点になってそこからしなやかに動く感覚に。ということで、「エイ」。




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