『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
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  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

腕の交差

2020-12-05 23:55:51 | 気付き
先日、ピアニストをお教えした時の気付き。

先日の浜口奈々氏のレクチャーも、とてもフルートに通じるところがあり、異なった楽器のことを考えることでの、収穫は多い。

今回は、時折拙宅に訪ねてくださるピアニストにご助言していた折の気付き。

レッスンしていた時は単にピアノのためのプチ発見、ということで、二人で小躍りしたのだけれど、これは、そのまま本日フルートの構えにもプチどころか大収穫だったということに気付いたので、忘れないように、ここに。

小さい頃、ピアノを習っていて憧れたのは、腕の交差だ、という人は私だけではないと思う。

比較的早くに、この腕の交差を使う楽曲は登場して、ちょっとしたアクロバット成功!?といった楽しい気分が味わえるのだ。

音楽家講座が始まったかなり初期の頃、ピアノの受講生がこの腕を交差する動きをしたところ、甲野先生がしばらくフリーズされた。

本当にしばらく黙って動かなくなった。

一体どうされたのだろう?と案じた私や受講生の方達に向かって、先生は仰った。

「いや、そんな動きもされるのですね!」

ピアノを少しでも齧っていれば、そんな動きは当たり前じゃないか、という感想だと思う。

実際、私達もそうだった。

その後、先生は一人で何度も反芻するようにその動きをされていた。

・・その理由は・・

とても不自然な動きだから、ということでした。

まあ、確かに腕の付け根が詰まってしまうけれど、それはずっとではなく一時のことだし、と当時は考えていた。

この、多分15年前くらいの出来事を先日ありありと思い出したのでした。

腕を交差するその曲は私の知らないものでしたが、とても気になった。

ようやく、違和感を持てるようになったということか。

その詰りを解消するための腕のの動きをプチ発見ということ。

これは、先日のグリッサンドの応用というか、発想は同根。

肩関節はねじれてついている、ということだ。

迂回することが結果としてより正確で速い動きをもたらす、というのが面白い。

その時は、その発見の効果に、大喜びで、「良かったですね!」と他人ごとだったのですが、本日、ピアノのレッスンから3日も経って、ようやく「あ、私もだ・・」

と、まさに人のふり見て我が身を知るという状況に。

何度も人様には「最小の時間で最短距離をというのが、そもそも不自然さの始まり」とレクチャーしていたのに、まだまだ自分の動きは、こうした生の杜撰な動きだったなあと。

そう。先日の音楽家講座で変化した虎拉ぎを持ち運んだ後の左腕の動きのことです。

で、右は?

明日色々と試してみたいと思います。







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