『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

息を使う

2023-02-24 21:44:16 | 気付き
フルートなんだから、息を使うのは当たり前の話ではあるのですが・・

甲野先生に最初にお会いしたのは2003年3月27日(木)。

新宿の朝日カルチャーセンターでした。

全く息の乱れがないままに、相手を崩していることに驚き、恐る恐る質問したのは

「その時、息はどうなっておいでなのですか?」

答えは・・

まだ自分如きが息について語ることはできない。
息は意識すると、とたんに変質してしまいます。
子供や野生動物みたいなもので、息は恥ずかしがりやなんですよ。
唯一言えるのは、息は身体の動きに付随するものだ、ということです。


というものだった。
先生の美しい動きと、この言葉に感銘を受けて、「この方だ!」と心に定め追いかけ始めた。

お陰で、以前からは考えられない程の進展があり今もフツフツと変質中で、本当に面白い。

なので、息を何かに利用する、という発想は全くなかったのですが・・・
「ここしかない右手」に気付いて、それを予めの所作なしで、舞台上で同じ状況にする構え方などやっている中で、いつの間にか、息がスイッチになっていることに気が付いた。

「息を使って何かしてやろう」ではなく、結果として気が付いたのだから、これはこれで良いのではとも思うけれど、気が付いてしまったことで、変質してしまったか??
などと、また悩んだりもして、ややこしい。

とはいえ、やはり、これはどう考えても、最初のスイッチを息で入れている、ということになる。

腕と楽器を消すことで、かなり重さの不可は減ったけれど、それも、消すことに集中している時の「息」がポイントだったのかな?とついつい分析してしまうのは悪い癖か。

ここに来て、初めて意識的に息をスイッチとして使うことになった、というのも感慨深い。

・・・・・
音楽家講座参加者の皆様へのBCCでは2月で20年目と書いてしまいましたが、いつの間にか記憶が編集されてしまって間違えておりました。
失礼いたしました。とほほ。