王様の絵日記

猫好き漫画家の毎日のあれこれ

やっほい♪

2008-10-31 22:54:04 | お仕事
明日からアシさんが入るんですが、今夜はのんびりしております。

おーいアシの皆さん(って読んでないだろうけど)、先生はもうネームを完全アップして、本日は何と原稿に枠線まで引いたんでありますよ!!
明日アシさんたちがやって来る前に、ちくっと下描きにも入っておこう計画中。
なんとなんと。

一昨日の夜中、いきなりやって来たネーム風に乗っかって、そのまんま朝までぶっちぎりでアップさせたプロットネーム、半日の待ち時間の後一発OKで通ったので、こんな余裕のあるスケジュールになったわけです。

いつもこうだったらいいんだけどね。
いつもではないのが悲しいところであります。


仕事場でもくもくとひとりネームを写していたら、ダンナさまから焼き芋の差し入れ。

「寒かったからさー、美味しそうでさ、石焼き芋」

一休みして2人でおやつにしました。
美味しかったっす


ネーム中は、何をしていてもだいたい半分ぐらい(もしかしたらそれ以上)脳味噌がバックグラウンドに回っているので、色々と危険な事があったりします。

昨日もプロットネームのお返事待ち中、「もしあれがダメだった場合どこをどう直すべーか」なんてうすらぼんやりと考えながら、実作業的には何もできないんで、晩御飯のおかずの豚の角煮なんて作ってました。

豚の角煮は自分的に得意料理のひとつでして、手順も全て脳味噌に入ってるんですが、いつ担当さんから連絡が入るか分らないんで、ちっと焦っていたんでしょうな。

何をどうしたかはちょっと記憶が飛んでるんですが、どうやら何かやらかしたらしく、ウーロン茶で下茹でして、自然冷却で圧が下がるのを待っていた圧力鍋から、突然蒸気が噴出しました。

豚脂交じりの熱湯&熱風が、鍋からすんごい勢いで直角に噴出して、キッチンの壁に当たるのを10秒ぐらい呆然と眺めた後、やっぱり何をしたのかイマイチ記憶が無いんですが、何とか蒸気噴出を止めた模様。

それからもくもくと床と壁を掃除しましたの事。
コンクリート打ちっ放しの壁って、こういう事態には向いてないですね。
カビが生えなきゃいいけど

てか、蒸気が反対側に噴出したからいいようなものの、もしこっちに向かって飛んできたら、今頃のんびりブログなんて書いてられませんですね。
大変ヤバシ。



それでも無事に完成した豚の角煮は美味しかったです。
お箸で切れて、口の中でトロトロっと溶けるのですよ。


さてさて、明日からしばらくは「天下一!!」第二話の作画に入ります。
頑張ります。


ねこどもがすっかり冬毛になりました。
今日から床暖をいれましたよ。









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お返事待ち中

2008-10-30 17:46:30 | お仕事
「天下一!!」第二話プロットネーム(セリフが完全に入った粗筋形式のネーム。コマきり前)のお返事待ち中。
直しが出るかもしれないので、この間は何もできないのです。むう。

ネームの組み方は人それぞれらしいんですが、私はいつもこのやり方です。
まだコマは切ってないのですが、これでほぼ尺が計れます。
「32ページ入れます」とか「2枚出る(はみ出す)かもしれません」とか、このネームが切れた段階で、だいたい分ります。
「入れて下さい(コミックスのページ合わせの都合上とか)」とか「2枚出たらページとります」とか、担当さんからもこの段階で許諾のお返事が入ります。
ストーリーやセリフの直しも、あればこの段階で入れます。

この後はコマを切り、構図や角度は原稿で調整するだけで、展開については直しません。

無駄が嫌いなんで、ずっとこの方法です。
絵は生き物なんで、2回も3回も描きたくないわけです。
コマネームの絵は基本「まるちょん」ですが、髪の毛の一本も生えてなくて、額に○描いて中に「トラ(キャラ名)」とか書いてある、そのネームの表情の方が、原稿より良かったりしますから分らんものです。


「天下一!!」は、今までの作品に比べてかなりのジェットコースター展開で、おそらくこの段階ではまだ着地地点は全く予測できないであろう、という感じを目指したりしているので、1話の展開速度が速い速い。
丁寧に丁寧に拾ってきた「鬼外カルテ」とは、まるで逆の描き方になります。

勿論押さえるべきところはきちんと押さえていくつもりですが、所謂普通の時代物にはなりませんよん、とだけ。


まあ「デアマンテ」も、連載開始時に提出していたプロットを引き継ぎで読んだ新担当さんが、後半の展開を知ってびっくりされたらしいんで、落ちどころはちょっと予測外なのかもしれないのですが。


しかし計算通りにいかない事もあって、それはなかなかしんどいですねえ。
漫画制作との戦いは、いつも暴れ馬を乗りこなすようなものであります。


…と、書いてる間に担当さんからOKメール。
さて、進めますかね。




新米を頂いたのでお握り。
しかし、新米ってどうしてこんなに美味しいんでしょうね。
具も、シンプルな梅干しが一番美味しかったりします。
今年出来たばかりの若い紀州梅干しとの相性は、最高であります。
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色々と始動いたしておりますよ。

2008-10-28 14:29:43 | お仕事

本日発売の月刊ウィングス12月号より、「天下一!!」開始いたしました。

第1話の扉についてたアオリは

この激しい時代を駆け抜けろ--!!
戦国髄一の美貌と力を兼ね備えた戦士たち--!
時代ファンタジー&ラブ・ロマンス開幕!!


…なんのこっちゃって感じですが、まあ本当にその通りなんですよふふふ。
(しかしこのアオリの字と題字、何とも可愛らしい感じでグッジョブ!

今回のこの漫画

「ベタくて分りやすくてスカしてない」

感じを目指しております。
何ぞいまどきこのネタかよ!?というお話が、どっち転がるか分んない勢いで転がっていってくれるといいなと思っております。

主人公の虎ちゃんは、かなとはまた違ったタイプのヒロインで、描いてて面白いです。
荒っぽく扱っても平気なオンナノコ。
頑張れ虎。
お母ちゃんはとりあえず君を虎の穴に突っ込みますからね。


ところで担当さん、ルビ違っておりますよ。
「"ま"んみせんちよ」でございます。どうぞよろしく。

読者のみなみなさま、応援よろしくおねがいします。




ならびにスピカ12月号、「デアマンテ」唐人屋敷編も本日配信でございます。

2本あわせて、今月は

おっぱい月間

…でありました。
いや、多くは語りません。うふ。

読んで下さい見て下さい。




「デアマンテ」2巻のコミックス準備も一応終了。
後は青焼きチェックを残すのみとなりました。

実は今回は「後書き」が入っておりません。
漫画にページをギリギリまで使う選択をしたために、後書きページがとれなかったのであります。
まあ中間あたりの巻でもありますし、やはりお話ありきという事で。
その分漫画に裂いているという事でお許しくださいね。


ところで「デアマンテ」という項目でウィキペディアがあるという事に、つい先日気がつきました。
わたくしの場合、単独作品の項目は「八犬伝」しかなかったのですが。

しかも詳しくてびっくりです。
どなた様が作って下さってるか存じ上げませんが、どうもありがとうございます…
こういうアクションを起こしていただけるのは、作家としてもとしても励みになりますね。

「デアマンテ」はスピカより少し遅れて「YAHOO!コミック」で無料配信もされているのですが、その第1話配信開始時に1日のダウンロード数を聞いた時、思わず耳を疑ったものでありました。
一週間のトータル数にも2度びっくり。
インターネットって馬鹿にならないですねえ。
その調子でコミックスを買って頂ければのう…ってところなのですが、そうは問屋がなんとやらなのでありましょうか。

いや、そこはどうかひとつ。
ひとつどうかよろしく。切に切に。

というわけで、2巻は11月23日頃発売予定であります。
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唐人屋敷編第一回作画終了

2008-10-24 23:18:22 | お仕事
…予想どおりの大変さでしたべ。

唐人屋敷内部の様子は、唐絵目利の方々の絵から色々想定しつつ、中国江南古鎮+紫禁城や中国お金持ちの住宅、京劇劇場+台湾テーマパーク+沖縄首里城+琉球関係テーマパーク等々の写真を参考に、組み上げていきました。
日本+中国なバランスは、出島と近い感じかなあと思いつつ。

実際に残ってないものを想定しつつ描くのは、楽しくはあるけど時間がかかるし大変です。
途中、もとアシS河さんにメールを飛ばしたり、彼女から中国の方に訊いて貰ったり。
食べ物や寝具ひとつとっても、あまり詳しくない文化を描くのはいちいちひっかかったりストップする事もしばしば。
それでも大嘘描いてる筈ですが、そこはまあ漫画ならではの華やかさ優先という事で。

人物はモブまで全部自分で描くので、辮髪、少なくとも100人は描きましたよ。
楽しかった

ついでに、担当Sさんの英断で、美形の辮髪も実現いたしました。
今月28日配信の「スピカ」をお楽しみに。




ところで、新書館の担当Iさんからの情報で、今回の新連載絡みでひじょーに興味があるネタの映画が撮影中、来年秋公開予定とかとか。

調べたら、ぐはっ…。

わたくしどもの居所から、結構近い某所に、とある大物のオープンセットが…。

ぐはあっ、見たい見たい行ってみたい!
セットは一般公開はしない上に、撮影終了後は撤去してしまうそうです。
くそう。

オイラがセットのジモティだったら。
映画関係に強いコネクションがあったら。
いっそ透明人間になれたらば。

しかも、あの人のキャストがあの人ですか!!
それは常々、うちの仕事場で「一度はこの人にやって欲しい」と言っていたキャスティングではありませんか。

ネタ的にも実に面白そうなんですが、映画公開の頃にはきっと自分の作品で胸焼けして、観るのが辛い時期だったりするんだろーな。
構想中はどんな情報にでも喰らいつくのに、描いてしまったらもう関係のものを見ると何やら心臓が苦しくなってしまうという。
全く、因果な商売であります、漫画家って。

そんなこんなの新連載は、今月末28日発売のウィングスにて開始です。
「デアマンテ」ともどもこちらもどーぞよろしくです。

さて、仕事明けですが休み無く「デアマンテ」コミックス準備、そして「天下一!!」第二話制作に突入です。

このまんまクリスマスまでオイラのスケジュールはぴっちり埋まっちゃってますよ。
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デアマンテプロットネーム中です

2008-10-14 03:05:49 | お仕事
唸ってます。


ところで以前から何度か書いておりますが、私は丁髷頭の中央部をつるっと剃る「月代」が大好きであります。


そもそもわたくしが歴史的初恋の人、沖田総司様に出会った13歳の頃、小説の中の沖田つーたら、月代をきりりと剃りあげた、笑顔の素敵な長身のお兄様でありました。
少女の柔らかな感性に「青々と剃りあげた月代=清潔感のあるいい男」とインプットされてしまったおかげで、私はあのヘアスタイルが大好きになってしまったわけです。

そしてその頃からしこしこと月代の入った丁髷頭を描く練習をし、うまく描けずに絶望に打ちひしがれたりしながら「月代がうまく描けるようになるまで、沖田総司は描かない」と心の中で誓ったりしていました。

前髪ぼーぼーの沖田なんて、わたくしの中じゃ「ありえねー」って感じだったわけですが、まあ今じゃそっちのがすっかり一般的でありますね。
もし仕事で沖田を描く機会かあれば、今なら前髪つけるでしょうけど、それでも心の中の「わたしの沖田総司兄ちゃん」は、未だに月代+たぶさを下ろした幕末的サムライの姿なのであります。


で、以前も書きました通り、今まで自粛していた月代入り丁髷のいい男たちを「デアマンテ」では結構のびのびと描かせて頂いたりしてるのですが、唐人関係の本を読んでいてちょっとひっかかった事。

戦国~江戸の日本人たちは「月代を青々と剃りあげる」事を良しとしてきたわけで、美しく整えられたあのてっちょんハゲは日本の誇り、美意識だったわけです。


だから当然、清朝の方々もまた、辮髪を誇りとしてるもんだろうと思ってました。
なのに、日本に漂着した唐人の皆様たちは、ご自分たちの辮髪頭を嘆いていらっしゃる。
大変に恥ずかしがっていらっしゃる。

何故なのだ?
剃る箇所がちくっとズレてるだけなのに??


…まあその謎に関しては、清朝の成立や歴史をちょっと調べたら、すぐに解けたわけですが。


というわけで、唐人屋敷で清朝の方々を描く上で、辮髪はまた切っても切れないものなわけですが、これって落描きしてみると結構面白いですな。


てっちょんハゲと前ハゲ。


うふ。ハゲ三昧。

楽しい




ねー、辮髪美形GOしませんか、担当Sさん。





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走り回った1日

2008-10-12 02:27:22 | お仕事
朝から晩まで、2本の連載の資料集めに走り回ってました。


まずは岡山城本丸にて、火縄銃の演武を見学。
すんごい音と迫力にびっくり。
むちゃくちゃかっこよかったです。

演武終了後、鉄砲隊の皆様に色々と取材させて頂きました。
本で得る情報じゃ分らなかった、リアルな部分が色々と分りました。
嘘描いてたな俺様今まで…、と、肩を落としたり、これも修業と思ったり。

でも、新作に必要な情報を沢山頂きました。
実際に銃を持たせて頂いたり、色々と教えていただく事ばかり。



兜を被らせて貰って喜ぶダンナ様の図。

「すんごい重くて、思わず顎が前に出た」

…だそうです。
火縄銃も馬上筒も、本物はずっしりと重かったです。
重い鎧に兜、銃に打刀と、昔の戦闘はそりゃ大変だったろうなと思ったり。

「だから昔の人はとってもよく食べてたらしいですよ」

なんて教えていただきましたが、確かに1日40キロとか歩いちゃうんですもんね、昔の人。
幕末あたりの写真を見ても、強力(荷物運び)が担いでた荷物は漫画にしたらギャグになりそうな馬鹿でかさでしたし。
強いなあ、昔の人。

お忙しい中色々と教えて頂き、どうもありがとうございました、備州岡山城鉄砲隊の皆様方。


お昼ごはんを食べた後、元アシS河さんちに「デアマンテ」関係の資料を借りに。
いよいよ次回から唐人屋敷を描くんですが、清朝やら昆劇やらとなるとなかなか資料が手に入りにくく(古書店にも図書館にも全く無いってどうよ)、京劇関係に詳しい彼女の蔵書や写真を借りられて大助かり。


私が彼女と2階で資料関係あたってる間、ダンナ様は1階でお子様たちとガンプラ直したりしてた模様。

S河家のお子様たちは物怖じも人見知りもせず、いつも大変可愛らしゅうございます。



「ささらさや」執筆時に、ユウ坊のモデルとして写真を撮らせてもらったひなちゃんは、こんなに大きくなりました。
来年から小学生ですって。



ひなちゃんが抱っこしてるブチ猫は「あたみ」ちゃん。
いい隈取りですね。
てか何でおとこのこなのに「あたみ」?
ちなみにおんなのこの「かんぴぃ」は全く姿を見せませんでした。
子猫の頃は遊んでくれたのにな。
全く、うちの雌猫どもといい、おんなのこはシャイであります。


お邪魔しました、S河さん。
BSの番組関係のイラスト頑張ってね。

県立図書館に移動して、またまた色々と資料をあたっていたら、あっという間に夜。
よく走り回った1日でした。
何でか脚が筋肉痛です。
どんなふんばりポーズで写真撮ってたか、自分。




そんなこんなの「天下一!!」は今月発売の「ウィングス」にて連載開始。


さてさて、アタマをずっぽりと切り替えて、これからはしばらく「デアマンテ」制作に入ります。


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訃報。

2008-10-07 16:58:42 | お仕事
仕事明け徹夜明けで昼ごろまでダラダラ寝てたら、アシNんばさんからメール。
俳優の緒形拳さんの訃報を知りました。

うちの職場はアシさんがインして仕事に入ると、テレビも新聞も見ず、ネットはメールチェックのみ。
おかげで仕事明けには全員揃って浦島太郎になってる事がよくあるのですが、今回はかなりショックでした。

全ての出演作を追いかけてるわけでもなく、熱心なファンでもなかったのですが、大好きな役者さんだったのです。
どんな役でも飄々とこなす圧倒的な演技力。
どんなに「ありえねー」設定にもリアルな体温を感じさせる、ふしぎな存在感。

私は基本面食いではないんですが、この人の顔は大好きでした。
特に目。
力強くて、温かい目。
その目からふうっと笑う、少年みたいな、でも全てを包み込むみたいな笑顔。
あの、明るくて切なくて深い笑顔に何度泣かされたか。
声も好きでした。
やっぱり、明るくて切なくて深い声。

ニュースやらワイドショー見て、だらだらと涙ばかり流してます。
周りの人が語る「緒形さん」像も、遺した言葉も、全部胸に来る。
かっこいい人だなあ本当に。。
努力の人、役作りに対して決して手を抜かない人ってのも知りました。
猫好きってのも…(号泣)。


知っていくこと、受け入れていくこと、積み重ねていくこと。
弱さを抱えた人間の強さは、やさしくて美しいこと。
そんな事をもっともっと演技で見せてくれる筈だったんではと思うと、本当に残念です。

色んな思いを、人間好きにさせてくれる気持ちを、どうもありがとうございました、緒形さん。



ウィングス新連載、第一回40ページ、描き終わりました。
とりあえず喪失感から来る凹みから立ち直って、これからカラー描きます。



新連載のタイトルは「天下一!!」。
タイトルからどのあたりが舞台かお分かりかもしれませんが、内容と詳細についてはまだ全く出ておりませんので、来月の連載開始をお待ちください。

これが終わったら折り返し連載分の「デアマンテ」に入ります。
コミックス準備にも入らねば。
そうそう、「デアマンテ」2巻は、来月発売であります。



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