王様の絵日記

猫好き漫画家の毎日のあれこれ

舞妓Haaaa(正確にaがいくつか分らねeee)aaaaan!

2008-08-30 13:44:13 | 映画
TV放映、観ました。

クドカン脚本作品は昔は苦手だったのですが、「我輩は主婦である」以来かなりのファンでありんす。
今回も、腹を抱えて笑わせて頂きました。

いやーもう実際エンディングまで、着地点が全く読めないんだもの。
舞妓はんそっちのけで結局冒頭の野郎2人のネットでのガチンコバトルが最後まで展開されてたり、最初に「19歳」と言ってた駒子が、話の後半でもまだ「十代」と言ってたり(大好き文字焼きあたりまで含めてもまだ1年経ってないんかいあの展開で!)、気付けばひっそりと主人公に出資し続けてる社長の姿とか、大ネタ小ネタあわせて笑いツボだらけでした。

ラストもねえ。
どこかの会社の社長になってる内藤、何故かお茶屋の女将になってる富士子、そしてすっかり白髪頭になって、茶屋の下足番やってる主人公鬼塚というのは、映画が終わった後、風呂につかりながら

「…あの後一体何があったんだろうな…」

などと、どうでもいい事をしみじみと考えてしまったりする、全く唐突かつ興味深い人物配置でありました。

まあ、ここでくどくどと感想を語るのも無粋かもしれません。
とりあえず、面白かったです。
もし自分に笑いの神様が憑いてたら、こういう漫画を描いてみたいところですが、残念ながらわたくしの笑いの神様はつるっぱげで、前髪すら掴むことができないようで。


「やす子の太陽」以来、15年ぶりぐらいに買ったコミックスが「聖☆おにいさん」であるところのわたくしは、実は持ってた漫画の半数以上がシュール寄りのギャグ漫画だったりしたわけなんです。
「オタクの用心棒」とか、「江戸むらさき特急」とか、「りんごくん」とか…。
んで、残り半分はフェイバリット漫画でした。主に少女時代に多大な影響を受けた先生方の。
あとは、少ない知人友人漫画家さんや、元アシ漫画家さんからの頂き物コミックス。

でも、それらの漫画も新築の為の引越しで大半を手放し、頂き物やどうしても置いておきたいもののみを箱詰めにして仕舞ってある我が家は、漫画家の家なのに漫画がありません。
あるのは献本で送られてくる自分が描いてる雑誌・系列の雑誌・BL誌ばかり。

そんな我が家にやってきた15年ぶりの漫画、「聖☆おにいさん」。
アシさんに借りて修羅場中の夜中に読み、一気に癒された後、アマゾンで購入。
あんまり面白いのでダンナ様にすすめたら、表紙に並んだ野郎2人を見ただけで「ええわ…」と力なく断られてしまいました。
男ふたり並んでる=BLってわけでもないのよダンナ様。
(その後読んで気に入ったらしいけど)


新連載準備とデアマンテの準備が大激突していて、ちょっと頭が混乱気味です。
後書き等で描くアシさんたちの姿は、土偶の1人を除き皆お揃いの「踊る人」埴輪ーズなのですが、今現在わたくしの顔もちょっとハニワ寄りかもしれません。

ああ、頭痛い。


そんなこんなのばたばたの中、今日は某誌の編集さんたちがやってきます。
移動に伴って担当さんが変わるのです。
お世話になりました、Tさん。
宜しくお願いします、Sさん。
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愛媛その2・ピースに会いたい!

2008-08-24 14:15:03 | 日記
翌朝、もう一度お風呂に入って、美味しい朝御飯を頂いて、ホテルを出発。
まずは、道後温泉の商店街で月一、第四土曜日にやってるという朝市へ。

野菜や果物も沢山売られているというので、りんご好きのピースにプレゼントできたら…とりんごを探すも、季節柄、りんごはゲットならず。
仕方なく自宅用に、じゃがいもとたまねぎと愛媛産干し椎茸をゲット。
毎年、お正月のお節用に乾し椎茸を買うのですが、どこでも国産は激高。
たっぷり入って300円という信じられないお値段に、狂気乱舞です。

飲んでみたらさすが美味しいみかんジュース、みかんジャムと、竹炭+エアプランツの置物もゲット。
ピースのラベルの道後ビールを配送して貰う事にして、朝市を後にしました。


道後温泉街の入り口にいたねこ。
じゃこ天屋さんでごはんを貰ってました。


次は、資料写真を撮りに松山城へGO。
慶長期に建てられたお城を天保の頃そのまま再現して建てられたという、天守・櫓はじめ本丸は素晴らしいものでした。
鼻息も荒く、写真撮りまくり。

戦後、復元された各地の天守閣は鉄筋コンクリートの建物が多く、江戸以前の木造天守が残っているのって少ないんですよね。
平成の大改修を終えた直後とかで、ラッキーでした。

山頂の本丸へは、徒歩・ロープウェー・リフトの三種類の方法で昇り降りできます。
徒歩で昇るコースは当時の峻険な山道の角度を再現しているという事で、元気なら徒歩で行ってみる筈なんですが、先日、北の端っこ礼文島の山越えで潰してしまった足の親指の爪が現在も死亡中の為(抜けるらしいです、どうも…)昇りはロープウェーで。下りはリフトにチャレンジ。


…実はわたくし、高所恐怖症なのです。
カメラを持たない限りは観覧車も怖いし(カメラがあると大丈夫なんだな)ジェットコースターなぞ、ここ25年ばかりは乗った事もございません。

落下防止網のはるか下には山道。
怖かった。でも頑張った。



足湯をみかけると、入らずにいられないわたくし。
道後の足湯は、上がった後、足の皮膚が鏡みたいにぴっかぴかになりました。



松山城の写真撮りでちょっとエキサイトしすぎて、お昼ごはんを食べた後、砥部動物園に辿りついた時は、もはや三時半。
ここで「白くまピース」に会うのが、今回の愛媛行きの第二の目的だったのです。

「ピース」は、親が育児放棄した後、人間に育てられた白くまです。
有名なので、ご存知の方も多い筈。
わたくし、実はこのピースの大ファンで、絵本やらDVDやら、今までのスペシャル番組の録画やら、色んなものを持っていたりするわけです。
何度、滝涙を流しながらピースの番組を見た事か。
ああ、本当ならりんごを持って来たかった。
(自分でやる事はできないんですが、動物園に差し入れはできるらしい、ピースの大好きなりんご)

息せき切ってピースの檻にたどり着くも、ピースはご機嫌斜めなのか、奥に入ったきり出てこず。
ちらちら見える白い背中を見つめ続けていても仕方なく、まずはちょっと動物園を巡回。

山一つ丸ごと動物園というこの砥部動物園、とにかく広い。
これで入場料大人300円って、いいんですかね本当にって感じ。


夕方とはいえまで陽があって暑いうちは、動物たちはダレてました。


だれアライグマ。


だれヤマアラシ。


敷地のあまりの広さに回るのを諦め、ピースの檻の前に戻ったら、少し涼しくなったせいか、出てきてました、ピース!


水辺でダレダレ。


しばらくすると、自分を見ている人間たちを見るように、檻に向かってお座り。

檻の正面に回って、「ピース」と呼びかけると、声を聞くように、瞬きしたり、首を振って反応してくれます。
何と言うか、他の熊たちとは全く違う動き。
緊張感ゼロ。
ぺったりとお座りして、檻に顔を近づけて人の声を聞く姿は、まるで人間が入った着ぐるみのよう。

それでもやはり危ないからと、飼育員さんとの直接の触れ合いは禁じられてしまったピースですが、やっぱりそれでもこの子は、人間に育てられた白くまなんだなと思いました。


またきっと会いに来ますよピース。りんご持って。
どうか元気で、長生きして下さい。




翌日届いたピースラベルの道後ビールには、可愛いコースターがついてきました。









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愛媛その1・愛媛県美術館「八犬伝の世界展」

2008-08-23 13:35:31 | 日記

行って参りました、「八犬伝の世界展」。


この芳流閣の立て看(?)は、後ろの階段に沿わせてあるんだそうです。
ちょうと階段昇ってくと屋根の上に出られるような。
そういえば元の絵はこれの逆版(左右反転)のような記憶がありますね。
こーいうおちゃめな事を考えられるようです、ここの学芸員の方々は。

午前中に家を出て瀬戸大橋を渡り、讃岐に来たからには讃岐うどんを食さねばならんだろうと、まずうどん屋に突撃。
一軒目が閉まってまして、二軒目で人を掻き分けつつ(相変わらず讃岐うどんブームのようですな)なんとか醤油うどんをお腹に詰め込み。

愛媛市内の一方通行の道をくるくると回りつつ、美術館に辿りついたのは三時前。
担当学芸員の方々、ボランティアの皆様がどうやら到着を待って下さってたようで、どうもすみませんでした

碧也、人前に出るのがイマイチ苦手でして、サイン会なるものも逃げ続けて一度もやった事が無く、したがって人前でサインなるものをする事にも慣れておらず…。
ボランティアの皆様の図録を、見苦しい絵とサインで汚してしまって申し訳ございませんでしたの事…

しかも現八の痣位置とか間違えるし…(源内とごっちゃになったよ)。
あまつさえてめーのサインまで間違えるし…あああ(恥)。

そんなこんなの大変な恥を振りまきつつ、お茶をご馳走になって、展示会場へ。


「八犬伝の世界展」は、やはり、馬琴マニア八犬伝マニアにとっては大っ変面白いものでした。
「ああこれは」と思い当たる有名な版画から、「これは初めて見た」という珍しいものまで、ありとあらゆる江戸の八犬伝がずらり。
歌川国芳、月岡芳年にやっぱり「いいなーこれ」ってものが多い気がするのですが、個人的には少年時代の八代目団十郎や、セクスィー美人が読本八犬伝を眺めてる図等、つまり当時のジャニーズ系アイドルのピンナップや、グラビア系アイドルの写真にまで八犬伝が登場してるという事実にびっくりしたりいたしました。

私が子供の頃の「八犬伝」ブームも結構凄かったんですが、江戸時代のブームってそんなもんじゃなかったんですね。
大人から子供まで、まさに娯楽超大作。

高畠華宵の犬士がもっと見たかった気がしますが(毛野も美人ですが、小文吾が超色男でびっくり)、どうやら元より対牛楼しか絵にしていないらしいという事で、諦めるしかないようで、ちょっぴり残念。

為永春水の八犬伝パロディ後日譚(何か大昔一部を同人で漫画にした事あるよ私)や、犬士七福神パロディ等、当時の八犬伝パロなんかもあったりして、本当にとても充実して面白かったです。

碧也の原画も沢山飾っていただいてました。
ですが…自分の絵には恥ずかしくて近づく事が出来ず…。
手前の人形劇「新八犬伝」の道節のお人形の影から、ぱっと見ただけで逃げちゃったわたくし…。

「大変、胡乱な動きをしていた」妻の代わりに、ダンナ様がじっくり見てくれたそうです。


愛媛県美術館での開催はあと一週間。
お近くの方々はどうぞ覗いてみて下さい。損は無いですよ。


九月からは「千葉市立美術館」での開催になります。



これらのレイアウトは、そのまんま千葉の方へも行くようです。


しかしこの「八犬伝展」で、愛媛県美術館の担当学芸員の方々(「び~ぶろ」というブログを、愛媛県美術館のHPで書かれてる方々です)とお話させて頂く機会があってちょっと驚いたんですが、若手の学芸員の方々ってすごく熱心で、すごく積極的に活動なさってるんですね。
美術をいかに面白く見せるかという事に、ご自分たちも楽しみつつ、真正面から取り組んでらっしゃる姿勢は、実に刺激的であります。

美術館にも学芸員の方々に対しても、ちょっととっつきにくい印象を持ってる方が多いような気がしますが、何だかこういう方々がどんどん表に出て下さったら、ずっと身近になるような気がしますね。
素人の質問を、「新しい見方」と面白がってから説明して下さる姿勢や、「分らない事は分らないと言う」という言葉は、秋田蘭画の時に話を伺った学芸員の先生とも共通していて、本当に楽しい時間を過ごさせて頂きました。

馬鹿な質問をしたら鼻で笑うような方も、高飛車な態度でそれ以上の質問を許さない方もいらっしゃるのは確かなんですけど(結構挫けます)、歴史や美術に怖れず興味や親しみを持って行くきっかけは、こういう方々が作っていかれるんだろうなーと思ったりします。

漫画家も、その手前の半歩目になれたらいいですね。



夜は、道後温泉に一泊。


「八千代」というホテルの新館に泊まったのですが、ご飯も美味しかったしお部屋も綺麗でした。
和食にビーフシチューがくっついてきたのはびっくりだったんですが、これが美味しいの何のって。
これを食べるためだけにリピーターになるって人も多いようです。

愛媛の味付けは全体的に甘味が強くて、甘い煮つけが好きなわたくし好みであります。
鯛のかぶと煮も美味しかった



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ずっぽり本読み中

2008-08-20 23:48:53 | お仕事
北の端っこからは無事帰ってきてまして、そちらもまたアップしようと思ってるんですが、多忙のためいつになるか分らず。
とりあえずあんまりご無沙汰なのも何なので、近況です。

今日は朝一開館時からずっと図書館に詰めて、閉館時まで資料当たってました。
やはり怖れていた通り、貴重書庫に入ってた郷土資料(別に地元の話を描くわけでは無いんですが、わけあってわが郷土に資料が結構残ってるため)はミミズでした…
写植にさえなってれば、旧漢字だろうが漢文だろうが何とか読むのですが、ミミズはどうにも…。
それでもPCの前で粘る事数時間、何とかかんとか必要そうな箇所だけプリントアウトしてきました。

あとはただひたすら、手に入らない(けど読める)禁帯出資料たちを、読んだり書き出したりコピーしたり。
席確保の為、朝一でパン買ってダッシュで行ったんですが、朝・昼・おやつと一個ずつパン食べて、後はただひたすらせっせとお勉強してました。



朝とおやつはロビーで食べたんだけど、お昼は、気分転換に外のベンチで。
今日は秋みたいに風が涼しかったので、気持ちよかったです。

先週の日曜日、北の端っこから帰ってきた翌日は、趣味と取材半々で美術館と史跡のはしごをしてました。


こちら趣味。
県立美術館にて、千葉市美術館からやってきていた「浮世絵の美展」。
美人画がいっぱい見られて楽しかったです。
それにしても結構な人でちょっとびっくり。
岡山県民はこんなに浮世絵に興味があったんですかい。

そのまんま、林原美術館に移動。
生まれも育ちも岡山なんですが、「洛中洛外図」がここにあるって知らなかった大うつけ。
しかし、やはり常設なんてしてませんでした…
数年に一回しか出さないんですって。
しかも次の予定は全く未定との事。
でもまあ、ここでもちょうど展示している物の中で、題材に抵触するものがあったので、学芸員の方を呼んで貰って色々とお話聞かせて頂きました。

そのまま徒歩で岡山城天守閣へ。


こっちから見ると、特徴ある形なんですよね、このお城。
鉄筋コンクリートなんですけどね。


天守閣の中のお茶屋さんで、岡山名物コーヒーぜんざい(※ずっと県民だけど見た事も聞いた事も食べた事もない名物)と、抹茶アイスぜんざいを食べたり。

コーヒーの中に小豆と白玉が入り、アイスクリームが乗っかった、コーヒーぜんざいは、ちょっと微妙なお味。
岡山を訪れてくださる観光客の皆様、これ正直あんまりおススメしませんかも。

しかし、同じ茶屋のメニューにあった「名物烏城プリンサンデー(うろ覚え)」は、プリンの上にチョコサンデーと生クリームと、更に何だったかミスマッチな食べ物数種類が層を成すという、なにやら得体の知れないシロモノでした。


一体何を目指しているのですか岡山城よ。




最後に、デジタルミュージアムと、書店を巡っておしまい。


そういえば、この間からずーーっと探していた、ネットでも古書店ネットでもいくら探してもべらぼうな値段で出ている一冊しか見当たらず、図書館でも禁帯出になっていたとある資料本。
本日、図書館帰りに、駄目もとで以前書いた近場の巨大古書店を覗いたら、な、な、なんと、ありましたぜ!!

やっぱりスゲーや、ビバビバワンダフル某古書店!

本日、図書館にてせっせとその資料を書き写した時間は何だったのかと思ったりするけれど、それでも手に入った嬉しさに思わずガッツポーズのわたくし。

やっぱり、「どーせ無いだろうし」なんて諦めず、最初からここ行っとけばよかったってか。

まだまだ新作準備は続きます。




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暑いですね

2008-08-10 22:21:43 | 日記

今年の梅干し。
ようやく晴れっぽくなったので干しております。
これは2日目の梅。
あと、明日1日と一晩干したらできあがりです。

梅干し干してる3日間は全くお出かけできません。
うっかり雨に当ててしまうと、この3ヵ月近く育ててきた梅干しが、ダメになっちゃうからです。
いきなりスコール降りの夕立がある、亜熱帯寄りな昨今の日本、気を緩めるわけにはいきまんね。
夜干し予定の明日は特に要注意。


こんな日はエアコンの部屋でせっせと本を読んでおります。
新連載用の資料本、今は少し軽めなラインナップだったりはするのですが、再来週あたりにはちょっと図書館に詰める事になりそうです。

描くのはがっつり重い時代物というよりエンタメ寄りになる予定で、やや目線を下げつつ、しかも多分割と短い時間に絞って描くと思うのですが、何しろ題材はかなりメジャーなものなので、とりあえずまずは自分の理解を深めるためにお勉強。

描く舞台より更に百年ほど遡って、歴史の流れを頭に入れる事から入って、今ようやく近辺を多方向から眺めております。
まだまだまだまだ、細かく詰めて行く必要がありますね。

取材にも4カ所ほど出ねばならないかなと。
3ヶ所は県内なので、時間を見つけて日帰りで行くつもりですが、メインの1ヵ所は新幹線に乗らねば行けないところ。
今月の予定はほぼ埋まってしまってるので、来月、足を伸ばしてくるつもりです。
でもまあ、長崎や角館よりはずっと近いので、移動時間が短い分だけちょっと楽かな。


「デアマンテ」の方も、同じ長崎でも出島よりずっと資料の少ない唐人屋敷の話に入ります。
こっちは出島と違って建物の復元資料なんかも無いし、背景はなかなか苦労しそう。
幸い、唐絵目利の方々が描き残してる唐館図の良い資料が見つかったのと、琉球関係の写真資料、長崎で撮って来たいくつかの史跡、その他中国の建物写真を借りられるところから借りて作り上げていくしかないかなと。

長崎歴史文化博物館に唐人屋敷模型があったという事に後で気がついたんですが、あの模型はもしかして写真が撮れたんだろうか…。
撮影禁止のところだったのかなあ。

資料なんてほんっといくらあっても足りません。
時間も、いくらあっても足りません。
ふらふら。





隣の椅子ではあられもない姿のぐり王子。



涼しい?気持ち良さそうやね。


来週半ば~末まで、自主的に夏休みを頂いて、北の端っこまで行ってくるつもりです。

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八犬伝の世界展・図録

2008-08-06 01:24:03 | お仕事
久しぶりに髪をばっさり切りました。
ずっと、襟足が肩甲骨のあたりまであるミディアムヘアだったんですが、そのタコの足部分をばさっと切って、ちょっとボブっぽいショートヘアに。
こんなに短くしたのって何年ぶりだろーなあ。


自分では

「おっ、おばさんになった上戸彩やん


なんて思ってたんですが、帰ってきたダンナ様が開口一番

「おっ!ポニョや!ポニョがおる!!」



…ポニョ…。

しかし、そう言われてみればだんだんその気になってきましたよ。
ポニョというより、あのちっこいポニョの妹ズの中にそっくりさんがいるっぽい。

まっいいか。涼しくなったし。




愛媛県美術館から、開催中の「八犬伝の世界展」の図録を送って頂きました。

いやあ、凄い点数の展示物です。
何度も見た事のある版画から、初めて見る幽玄な伏姫の日本画、絵本に人形劇に舞台に映画。
こんな数の「八犬伝」が一堂に会するのは、確かに初めての事でしょうね。

これは本当に楽しみです。
実際に目にしてじっくりと見たいので、図録をまじまじと眺めるのは今は控えてますが、八犬伝好きの人なら本当に楽しいと思いますよこれ。




そして、碧也版もしっかりと解説付きで載せて頂いてます。
これ、5月に我が家で撮影されたものでありますね。
ちなみに前のページは人形劇、後ろのページはスーパー歌舞伎。
いゆあ、もう、感無量です。
ありがたいです。本当に。
もう何冊か購入して家宝にしますです。


愛媛在住の方、近県の方、また夏休みはちょっと四国まで行こか、って方、是非是非愛媛県美・「八犬伝の世界展」へお運び下さいませ。
見応えは間違いないですよ。
8月いっぱいの開催だそうです。

碧也ももちろん行きますですよ。


9月からは千葉市立美術館に場を移しての開催となるようですが、そちらの美術館に出入りしてらっしゃるという読者さんが、可愛いものを送ってくださいました。



これ現八の珠ですね。ストラップのようです。
ミュージアムショップで販売するもの…なんでしょうか。

上の図録の下に敷いてるのは、頂いたエコバックです。
こちらは愛媛県美術館で売られてるもののようです。


どうぞ皆様、この夏と秋は美術館にGO!であります。
是非是非!











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読んで下さった方々ありがとうございました。

2008-08-04 16:40:37 | お仕事

編集部から送って貰いました。
「非常ノヒト」3巻の書店ポップだそうです。

ポップってわざわざ描き下ろす事も多いんですが、実際目にした事って一度も無いんですよね…。
まあ、自分の場合は発売直後に書店の漫画コーナーに近寄る事がまず無いせいもあるんですが(笑)、他人様のものも一度も見た事ないです。

何でなんだろう。
そもそも漫画専門店にでも行かないと無いって事なのかしらしら。


分厚い「非常ノヒト」3巻を眺めていると、じわじわと何か感慨のようなものがこみ上げてくる感じです。
「八犬伝」の時にも感じたけど、1つ成し遂げたような、深い充足感。

漫画ってもう本当に緻密な緻密な作業の繰り返しと積み重ねで、描いてる最中は楽しさより、辛さの方が勝る事も多いんですよね。
自分の作ったものに自信も持てないし、正しい答えがどこかも分らなくなったりする。
百人いれば百通りの感覚があるので、当然ソウルが遠い人にとっては面白くなくて当然なんでしょうが、否定されれば悲しくもなり不安にもなる。
ともすれば数が評価の中心となる業界でもありますし、作家個人の作品への思い入れなんざ、時としてぱかーんと跳ね飛ばされたりもするわけで。

そんな中でずっと細かい作業を繰り返して行くわけですから、ある意味とても精神力の要る仕事だと思います。
「漫画描くの楽しいですか?」と訊かれると、新人さん以外の大半の漫画家は「楽しいわけない」と答えるんじゃないかと。


昔演劇をやってた時は、演技で人を感動させるのが大好きでした。
前の方の席って結構目に入るんですが、自分の芝居で泣いてる人とか見ると「やりぃ!」って気分になったもんです。
リアルな空気感って伝わって来るもんで、客席のノリって分るんですよね。
芝居がはねた後、舞台衣装のまんまでお客さんに腕とか掴まえられて「よかったです」なんて言われると、すっごい嬉しかったです。
そういう、生な反応が見られる楽しさが、お芝居にはありました。


漫画って、作業中はまず反応が分るわけもなく、連載中もそうそう分るわけでもなく、とにかく孤独かつ忍耐と根性と体力の限界まで試される、かなり暗い仕事です。
牛歩どころか亀の歩みのような、超スローテンポな作業ですし。
みちみちとつけペン使ってるのなんて今時この仕事ぐらいだし。

ですが、こうやって1つ片付ける度に、やっぱり自分は漫画で表現する事が本当に好きなんだと、認識をまた新たにする感じです。
お芝居や文章(ちなみに小説書くのも好きでした)とはまた違う、漫画でしか表現できない何か。
絵とコマと言葉を駆使して、そこに確かな思いや空間を築き上げる事ができる面白さみたいなもの。
そしてそれを、どこかで誰かがしっかり受け取ってくれる事の幸福感。
お芝居みたいに、リアルタイムで分るものではないんだけど。

描きおえた時に辛い記憶より喜びや満足感が勝る間は、多分また新たな物語を紡ぎたいと思えるんでしょうね。
もちろん、商業ベースに乗せるためには読んで下さる皆様の存在が必要なので、どうかこれからも応援して頂けると嬉しいです。

感想下さった皆様も、ありがとうございます。
よろしければまたどんどん生の声もお聞かせ下さい。
お手紙なども頂けると大変に喜びますよ、こいつ。



こちら現在苦しい只中のデアマンテ。
今月配信のスピカを買ってアンケート送って頂くと、この壁紙が貰えます。

先行で8月発売分の仕事を済ませたのですが、相変わらずまあ何でだか終わらない仕事で参りました。
今回は某誌で目出度くデビューの新人漫画家アシさんがマイ原稿の〆切りのため途中で抜けたんで、ますますもって最後が亀になったんだけども、だがしかし。
何で毎度こんなに大変なんだデアマンテ。

しかしこの8月発売号までで2巻分の原稿が貯まりましたよ。
秋には多分発売できる事でありましょう。


さて、そろそろ新連載の準備期間に入ります。
まずは本読み。読め読め自分。
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