王様の絵日記

猫好き漫画家の毎日のあれこれ

姫様の花束3巻

2007-06-22 00:15:22 | お仕事

出ます。23日発売。最終巻です。どうそどうぞよろしくお願いします。

今回もアシさんたちに

『何かボーイズっぽい…』


と言われた表紙。思えば「姫様」のカバーは1巻の頃からずっと同じ事をアシさんたちに言われてる気が。ボーイズと信じて手にとって下さる方(いたら)、どうもすみません。実は全然そういうのではなくて、心に永遠の聖女飼ってる野郎ドモの話です…。

上の絵はデータなんですけど、本日見本のコミックスも出来てきました。


何やら、色が異様に濃くてドドメ気味…。…なんでだろう。

ペインターとフォトショップのカラーキャブリエーションがうまくいってないのか、モニタがそろそろ寿命で色が見えにくくなってきてるのか…。
ちょっと、次からはもちっと綺麗な色になるように工夫してみますだ…。

ページ数は220ページ越え、結構読み応えのある厚さ(非常ノヒトもずっとそのぐらいのページ数)ですので、どうぞよろしくです。

ネームと取っ組み合いやってます。相変わらずごちゃごちゃ調べ物が多い「非常ノヒト」。いや、作業的には全然嫌いじゃないんですけどね。まだチャクラは開いてません。がんばれわたくし。


ふと足元を見たらこんな事になってました。
グリ王子が今読んでるのは「平賀源内全集・上『物類品隲巻之二石部』」ですって。またまたしぶいね。

夜のお散歩中に、子猫を6匹も見ました。ごみ漁りに来たらしい母猫の近くにいた白・白・黒の3匹セットの子猫。足元を猛ダッシュで駆け抜けていきました。シャムもどき、メインクーンかソマリもどき、ブチ猫の3匹セット。威嚇して飛びのいた母猫のお腹の下にいたんですが、野良の子なのに3匹とも逃げず、ボーっと触られてくれました。もしかして、そこのお宅(駐車場にいた)の外猫なのかな。

メインクーンかソマリもどきの子が、ちょっとありえないほどの美形猫でした。触られてもぽけーっと喉を差し出すのんびり具合といい、もう萌え萌えのでれでれっす。うちに猫が3匹もいなきゃ強奪してくるところでしたよ…。一度の散歩で6匹の子猫と遭遇したのは初めてでした。眼福つーか何つーか。複雑は複雑。幸せだけど。無事大きくなるのは何匹か分からないけど、せめて車には気をつけなさいよ、おちびちゃんたち。

そういえば、グリもビビも6月に拾われてきた猫。ダンナ様がちびさんを拾ったのも6月。二ーニャが亡くなったのも6月でした。6月は猫月ですな。

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ウマイもの

2007-06-20 00:36:52 | 食べもの
先日、「Terada」でパンを漬して食べたオリーブオイルがあまりにもウマかったので、探そうと思ったのですが銘柄を思い出せず。「トスカーナがうんたら」とか、ラベルに風景画が入ってたなー、なんて事は何となく覚えてたんですが、そんなうろ覚えで探すにはオリーブオイルの種類はあまりにも多く…。

ところが、いつもパンやケーキ関係の材料を買うネットショップで何となく似たような雰囲気のオイルを発見。他のものと一緒に注文してみる事にしました。

で、届いたので早速食してみることに。


パンはいつもの通り、天然酵母の自家製カンパーニュ。雑穀とチーズ入り。普通のエキストラヴァージンオリーブオイルより、ずっと綺麗なオリーブグリーンのオイルに、カリカリに焼いたパンを漬して一口。

…う、ウマイし…!!

間違いなく、このオイルでありますよ!オイラの舌が覚えているぜ!!

ショップの説明書きには「青りんごの香り」とありましたが、青りんごというより限りなくフレッシュな草の匂いという感じの爽やかな香り。さらりと軽い口当たりなのに、噛み締めるごとにパンとオイルの旨みが口いっぱいに広がります。

パンに塩をちょこっとつけて、それをオイルに漬して食べてもまたまたウマイ。あっと言う間にお皿が空になってしまいましたのこと。


そんなこのオイルの銘柄は「IL LECCETO(イル・レッチェート)」。ネット上で探してみたこのオイルの説明によると

無農薬栽培のオリーブ(フラントイオ、モライオーロ、レッジーナ)の実を完熟の手前で手摘みし、その日のうちにそれぞれ搾った一番搾りしたあとにブレンド。

エルコレ・オリバリオ賞(DOPグループの中の最高のグループでも金賞受賞)、Del Sole賞(イタリア中のオリーブオイルを集めてブラインドテースティングする会)の金賞受賞、およびスローフード協会からの賞、などイタリアのもっとも権威のあるオリーブオイルの賞を3つとも受賞。


…だそうで。

能書きはこの際どうでも良いんですが、本当に美味いオイルなのです。野菜に軽くかけても美味いけど、カンパーニュとの相性はとにかく最高。お値段は張るけど、これは我が家の定番決定であります




先日やってきた担当Tさんが送ってくれました。とってもプチな猫の置物です。この角度だと、ねこというより何やら不思議な生き物に見えますが(笑)。ぽんわり脱力系なのがいい感じですね。岡山在住の猫作家さんらしいです。そういえば倉敷あたりって、人形師の方が多いんですよね。何故かしら。



久しぶりにフォレ・ノワールを作りました。食べて、さあまた資料読みだ。

新作準備はまだ思うように進んでませんが、そろそろ鬼外の仕事に入る予定日です。今夜だけはもちっと新作資料を読んで、明日(日付的にはもう今日だけど)からは鬼外のネーム。

さあ頑張ろう




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2007-06-19 00:10:07 | 日記
長船にある刀剣博物館に行って参りました。


目当てはコレ。「煌く名刀展」。

様々な時代小説の登場人物の佩刀、もしくはそれと同銘の刀を、全国から集めてあります。
虎轍や妖刀村正をはじめ、歴史上や架空の登場人物が持つ本物の刀を、その小説と並べて展示。中にはその刀についての小説の描写もついていたりして、見比べて「なるほど」と頷きながら眺めました。実際にその刀を横にして読むと、眠狂四郎が初めてその刀を手にした時の心情になってみたりして。

「うおお、欲しいよう…」
「絶対無理だから」

と、くねくねしながら歩くわたくしども。何だかんだ話し合いながら丁寧に見ているオヤジ二人組、お目当ての刀の前に張り付いたまま30分経っても微動だにしないリュックしょったお兄ちゃん等、日本全国から集まってきたオタクどもが醸す、ねっとりとした空気が立ち込める会場でございました。

刀装も好きですが、刀身の美しさにはいつも圧倒されます。直刃の静謐な美しさ、乱れ刃の妖しい色気、反りの角度や切っ先の形等、一つたりとも同じものがないその個性や、様々な表情も魅力です。俺様が武士だったら、きっと生涯かけて愛する一振りに出会えたかなあ、なんて思ったりしますね。

ここでは刀制作の実演もやってたりするようですが、時間が遅かったので刀師の方々もちょっと少なく。彫金師のお兄さんと少しお喋りして、資料になりそうな本を何冊かゲット。
っても、戊辰戦争でも描かない限り必要なさそうな図譜だったりするけど、まあいいか…。

そのまま備前に行って備前焼作家さんの窯出しを覗きたかったのですが、タイムオーバー。岡山市内に戻って、資料(こっちは本当に必要なもの)を買いに、専門書が多い書店へ。何だかんだ買ってたら、本だけで大散財。だってだって、欲しかったグレゴリー・コルベールの写真集なんてあるんだもの!

悩んで悩んで悩んで買った、一冊16000円也。高っけー!しかも資料じゃないし!まあいいか…。ってホントかよ…

晩御飯を食べて、蛍を見に北房へ。


ここは「ホタルの里」と呼ばれる町でして、山のふもとを流れる川で、時期によっては銀河のような蛍の乱舞がみられます。


美しいんだけど、光が弱すぎて携帯での撮影は無理。これは道路に落っこちてた蛍を掌に乗っけて撮った写真です。この後、彼はふらふらと川の方へ戻っていきました。


これははりきって三脚持って行ったダンナ様撮影の写真。シャッターを開きっぱなしで置いておくと、こんな風に撮れるんだそうです。

幽玄な光の乱舞ですねえ

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梅しごと

2007-06-17 00:26:42 | 日記

紀州から今年の梅、届きました。これは前日の写真。まる1日こうやって追熟させて、黄色くなったら漬け始めます。家中に甘い香りが立ち込めます。

追熟の最中、母の洋裁教室にやってきた生徒さんたちが「んまー、立派な梅」等としげしげ見られてました。毎年、和歌山の生産農家から買っているというと時々お値段を訊かれますが、えーと別に安いわけじゃないんですよ。スーパーマーケットで売ってる梅の三割り増し程度の値段であります。低農薬で作られている…というのが売りの生産農家さんなんですよね。それじゃなくても南高梅生産農家のネット販売価格は結構強気です。その分、スーパーの梅とは比べ物にならないぐらいの肉付きの良さなんですが。



南高梅の特長は種が小さくて肉厚な事。見て下さい、このぷりぷりのお尻
箱の中で熟れすぎて潰れた生梅を1つ食べてみたら(熟れてるので大丈夫。青梅を食べると中毒起こします)ほんのりと甘くスモモのような良い香り。この甘みと肉厚で美味しい梅干ができるわけです。



塩は「赤穂の天塩」。色々試しましたが、やっぱりこれが一番です。魚の塩焼きと梅漬けには赤穂の天塩。パン作りにはゲラントの塩。お握りには藻塩。お肉には岩塩。料理毎に相性が良い塩があるので色々使い分けてます。

我が家の梅干は塩分15%。塩分をやや控えめにしているので気をつけてないとカビが出ちゃいます。これからの作業としては、まず梅酢の上がりを見て、充分上がれば重石を半分にします。2~3日に一度は蓋をあけてカビが浮いてないかチェックします。赤紫蘇を入れるのは次の仕事明け、7月に入ってからになるかな。時期がずれると、紫蘇が店頭から姿を消してしまうので大変です。

土用干しまで、まだまだ先は長いぞ頑張ろう。

昨日は東京から担当さんがやって来られました。さっくりと美味しい南仏田舎料理をつつきながら、新連載と別の仕事の話をする…と言いながら、猫の話ばっかしてました。

深夜、我が家の猫を見られるため、担当さんがお家訪問。というよりお猫様探訪。入り口近くで待ち構えていたグリを撫で回す猫好き担当Tさん。だけど申し訳ない事に、Tさんが一番会いたがってらしたハナちゃんのモデル猫・ビビ姫は、予想通り全く姿を現さず。どこに隠れているのかさえも分からず。チビさんはダンナさまに抱かれて、大暴れしながら顔見世だけは出来ましたの事。ふう。

Tさんがお帰りになった後も、ビビ姫はなかなか出てこず。碧也が服を着替えてお化粧を落としたら、ようやく出てきました。
やっぱり、わたくしの化粧は非常事態ですかあなたにとって



Tさんにでかい猫認定されたグリ王子。



ライオンの仔なみですって。


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やーしんどかったです

2007-06-13 18:25:32 | お仕事


角館周辺で拾ってきた情報や更に読み足した本、秋田蘭画関係の情報を組み込んで「非常ノヒト」最終話までのプロットを組みなおしました。編集さんのOKも無事に出て、これで本当に「鬼外カルテ」のラストが確定いたしました。まだまだ各回のネームごとに細かい入れ込みや訂正があるとはいえ、14年間続いた連載の結末がくっきりと形を現したのを見るのは、ちょっと寂しいような気がしますね。

後は迷い無く描くのみです。最後まで見守ってやって下さい。ちなみに、今月発売の回まで入って、2巻は9月頃発売の予定です。

しかし毎度毎度その行動範囲の広さから私を七転八倒させてくれる鬼外の過去形のオヤジですが、今回もなかなかしんどかったです。幸い、ある方のご紹介で色々アドバイス頂ける秋田蘭画関係の先生が見つかり、謎だった部分の質問をぶつけてはお返事頂き、しっかり噛み砕いて納得してから組み込んで組みなおすという作業が出来たのですが、おかげで脳天のチャクラが開きましたよ。

つか、脳味噌をフルに使うと、人間、脳天から発熱するという事実を知りました。触ったらホントに頭頂部が熱いんだもん。びっくりだよ!仕方ないのでハンドタオルに凍らせた保冷剤(ケーキとかの中に入れてあるやつです)を包んで、頭のてっぺんにのっけて仕事してました。

プロットは通り、ネームを詰めつつ明日からアシさんが入るよ~、という日の午前中、角館で撮ってきた写真の色調を少しいじってから現像に回そう、と思ってMacに画像を移している途中、あまりの転送の遅さに機械が固まったのかと思って、メディアを抜き取る事1回。

もう一度入れてみたら「この画像表示できません」の文字!!

驚いて、デジカメに入れてみてもやはり「この画像は表示できません」。

心臓が止まるかと思いましたよ。何しろ、角館で撮ってきた写真約500枚のうち、420枚が入っているメディアが、いきなり読めなくなってしまったわけで。もしかして写真がパー!資料写真がほぼ全部パー!!

ちょっと私、マジ泣きしました。脚パタパタさせておんおんと大声で泣きました。猫が驚いて足元を走り回るぐらいの勢いで号泣した後、何とか気を取り直して近所のカメラ屋さんへ。以前妹が勤めていたカメラの量販店で、そこの店長さんはカメラが趣味という方で、ちなみに私のデジカメもその店長おススメで買った大変賢いカメラなんですが、とにかくそこへよろよろと。

店長さん後に曰く「死ぬほどブルーな顔で来た」という状態で、うすら泣きしながら事情を説明すると、「データ復活法がある」とのお答え。「メディアが壊れてなければ、8割ぐらいは戻るよ。でも完全な形じゃなくてあちこち欠けてるかもだけど、資料なら無いよりはいいよね」と、気の毒そうな顔の店長。お昼時間なのに自らソフトをいじって復活させてみて下さいました。

結果、数枚を除いて全て完全な形で復活。「こんなの珍しいよ、良かったね」と笑う店長が、やけにいい男に見えた瞬間でした。
おおおおお、ありがとうございましたの事!!(号泣)

とにかく、そんなこんなで仕事開始時にはすでにぐったり疲れ果てていたのですが、頁数がある上に何やら絵も大変で、おまけに夜中に「姫様」3巻の青焼きチェックが入ったりして、6日間ぶっ続けの仕事が明けた7日目の深夜、おそらくストレス性の胸焼けが背中の激痛に変わり、心臓か胃か分からない痛みにパニック起こして掃除中についにへたばってしまいました。(ちなみに2時間ほど倒れたあと何とか起き上がり、青焼きチェックを済ませましたが)

昨日鍼に行ったら、先生に「腰も酷いけど、左の背中が異様に張ってる」と言われ。背中の凝りから胃に来たのか、胃の不調から背中に来たのか不明らしいんですが、とにかく背中がガチガチに固まってしまってたみたいです。

鍼打ってアバロン(胃の粘膜修復剤)飲んだら、今日はちょっと復活してます。まだ本調子ではありませんが。

全く漫画家ってヤツは命削ってますよ。これで長生きできたら奇跡かもしんない。そんな命削った「非常ノヒト」は、今月は40ページ掲載、&後半の重要人物の彼登場。コミックス「姫様の花束」3巻(最終巻)は今月23日発売予定です。どうぞヨロシク
コメント (3)
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