本日、柴田哲孝「銀座ブルース」を読み終わりました。
「元・特高刑事武田幸史郎、戦後の闇に消えた事件を追う―。
『下山事件 最後の証言』の著者が満を持して放つ、GHQ占領下の謀略小説」
柴田哲孝なんて作家聞いたこともなかったが、話題本コーナーに突如として堆く積まれた黒表紙。表題に大好きな街”銀座”の文字。
内容なんてそっちのけで図書館予約。
あっという間に届くあたりが、人気の無さが伺える。
でも、なんのその。
お~もろ~~~~。
六編の短編からなるシリーズものですが、全て戦後の混乱、混沌とした背景で起きた実際の事件を題材に描かれる。
主人公武田刑事の後輩デカは、あの”吉展ちゃん事件”を解決した平塚平八郎。
粋です。あの名刑事が、下っ端で登場するあたり主人公武田刑事の人物設定に大成功している。
戦後、混沌とする東京を舞台にGHQや暗躍する闇組織。そんじょそこらの人間じゃ太刀打ちできない。主人公が裏社会と通じ、公安情報を売りながら日銭を稼ぎ生き抜く。そんな中文中に登場するセリフ「たいして悪いとも感じなかった。みんなやってる。それが、今の社会。生き抜くためにしょうがない」まるで、自分の悪事を納得させるかのように吐くセリフ。そんな時代だったんでしょう。
また、主人公が立ち寄る銀座のバーには、いつも太宰治がカウンターでスコッチを飲んでいる。瀟洒です。平八郎といい、太宰といい、合間合間にお洒落を組み込むあたり中々の技法。イケてます。
「帝銀事件」「下山事件」と戦後の混乱の中で起きた大事件を深く知りたくなる小説でした。
最後に注文をつけると、最終ページがあまりにも切なく他に終わり方が無かったのかな~と思う次第でした。
男と女ってそんなもの?
「元・特高刑事武田幸史郎、戦後の闇に消えた事件を追う―。
『下山事件 最後の証言』の著者が満を持して放つ、GHQ占領下の謀略小説」
柴田哲孝なんて作家聞いたこともなかったが、話題本コーナーに突如として堆く積まれた黒表紙。表題に大好きな街”銀座”の文字。
内容なんてそっちのけで図書館予約。
あっという間に届くあたりが、人気の無さが伺える。
でも、なんのその。
お~もろ~~~~。
六編の短編からなるシリーズものですが、全て戦後の混乱、混沌とした背景で起きた実際の事件を題材に描かれる。
主人公武田刑事の後輩デカは、あの”吉展ちゃん事件”を解決した平塚平八郎。
粋です。あの名刑事が、下っ端で登場するあたり主人公武田刑事の人物設定に大成功している。
戦後、混沌とする東京を舞台にGHQや暗躍する闇組織。そんじょそこらの人間じゃ太刀打ちできない。主人公が裏社会と通じ、公安情報を売りながら日銭を稼ぎ生き抜く。そんな中文中に登場するセリフ「たいして悪いとも感じなかった。みんなやってる。それが、今の社会。生き抜くためにしょうがない」まるで、自分の悪事を納得させるかのように吐くセリフ。そんな時代だったんでしょう。
また、主人公が立ち寄る銀座のバーには、いつも太宰治がカウンターでスコッチを飲んでいる。瀟洒です。平八郎といい、太宰といい、合間合間にお洒落を組み込むあたり中々の技法。イケてます。
「帝銀事件」「下山事件」と戦後の混乱の中で起きた大事件を深く知りたくなる小説でした。
最後に注文をつけると、最終ページがあまりにも切なく他に終わり方が無かったのかな~と思う次第でした。
男と女ってそんなもの?