Strawberryな生活

気になったことや,お気に入りのものなど,生活のメモとしてブログに残してみることにしました♪

海のふた★★★

2011年03月31日 | 映画・DVD・ドラマ・本
吉本ばななの「海のふた」
喪失からの立ち直りシリーズ。
私の好きなラインで期待通りといった感じでした。

好きなものだけを集めてかき氷屋をやるまりちゃんの下に,
やってきた「はじめちゃん」
予想を裏切り,この子は女の子。
大好きだったおばあちゃんが亡くなって,その傷をいやすために
ひと夏をまりちゃんのお家で過ごすことになった。
そして,はじめちゃんは,まりちゃん,まりちゃんの住む町,海,かき氷,
そんな優しいものたちに囲まれて回復していく・・・そんなお話でした。


ここからは引用*********************
・・・実はそんな風に毎日のように会えることってものすごいことなのだ。
お互いがちゃんと生きていること。約束もしていないのに同じ場所にいること。・・・
実はいろんなことってそんなに確かなものじゃない・・・この世の慈悲と無慈悲のバランスは,私たちが想像するには大きすぎる。ただその中で泳いだりびっくりしたり受け入れるしか,できることがないくらいにでっかいみたいだ。

私たち人間は思い出をどんどんどんどん作って,生み出して,どんどん時間の中を泳いで行って,でもそれはものすごく真っ暗な巨大な闇にどんどんどんどん吸い込まれていくの。
私たちにはそれしかできないの。死ぬまでずっと。ただ作り続けてどんどんなくしていくことしか。

柳の木は同じように揺れ,川は流れ,海も同じようにきれいなカーブを描いて広がっている。
それでも,なにかが少しずつ失われていた。

私のかき氷屋なんて,すごくちっぽけで,役に立たなくて・・・「いいや,とにかく続けよう」・・・それしかできることがないから。無駄っぽくてもしようって。
*********************引用終わり

すべてが失われていくなかで,それでもしなやかに倒れることなく
生きて行こうとする静かな決意・・・そんな感覚がなぜかとても最近気になるのです。
執着を手放し,失われていくことを悲しまず,受け入れて,
そんな風に暮らしたいって思っている最近の私にはとても素敵な小説でした。
まりちゃんが,はじめちゃんにとっておばあちゃんがいかに大事な存在なのかを
想像する描写もよかったです。
そして,丁寧に毎日を暮らしていくこと,その大切さ。
それがリズムをつくってくれること。そんなこともすごく私には役に立つ気がしたのでした。

赤い指 ★★★

2011年03月23日 | 映画・DVD・ドラマ・本
東野圭吾の「赤い指」
新参者の前のお話だそうです。
なかなかおもしろかったですよ。

以下,ネタばれ。覚書のあらすじ。
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中学生の少年が7歳の少女を殺してしまう。
息子の殺人を隠そうと,その両親が死体を遺棄する。
息子を溺愛する母親に頼まれ否応なくそれを実行する父親。
しかし,すぐに警察に目をつけられる。
そこで,父親が思いついたのはその罪を
同居中の認知症の母親にかぶせてしまおうというもの。
これに気付いた加賀刑事は,父親の妹と連絡をとりながら
父親に揺さぶりをかける。
認知症の母親が掴まる時に持っていこうとした杖につけられているのは
父親が小さい時に母親に送った鈴と母親の名前を彫ったプレートであった。
それを見たときに父親は崩れ落ちるように,
自分たちの企みを吐露した。
加賀刑事が真実を見破ったのにはわけがあった。
認知症の母親は,実は認知症にはなっていなかった。
自分の世界に他人を入れまいと認知症のふりをして自分の世界を守っていただけだった。
しかも,幼児退行でお化粧遊びをするふりをしながら,
自分が犯人ではないことを証明できるようにもしていたのだった。

みずうみ ★★★★

2011年03月23日 | 映画・DVD・ドラマ・本
吉本ばななの「みずうみ」
喪失,マルトリートメント(不適切な養育),デプリベーション(母性はく奪)といった
吉本ばななの王道のテーマの作品でした。
傷ついた男女がお互いに癒し,再生していく物語です。

吉田修一の「悪人」とはまた違った優しい愛を描いてますね。
彼女の描く男女は決してドロドロしない。
傷ついた部分を少し遠くからそっと見守るようなそんな関係。
一時期はかなり憧れたものでしたね。期待通りの優しいトーンの物語。
彼女が出産してからこのトーンのものが減ってしまったのが残念だったので,
久々で懐かしかったですね。やっぱりこのトーン大好きです。

考えてみると,吉本ばななの作品は,母親や祖母を亡くしている主人公がとても多いですね。
キッチンもそうでした。王国もそうだったような。
それ以外にも必ず誰か大切な人を亡くした主人公が多いなあ,
なんてことを思ったりしました。

あとは,母親の愛に問題があるお話っていうのは,海辺のカフカだったり,
数日前に読んだ「悪人」の祐一もそうだったし,
あとは宗教や山村で極端な思想のもとで子どもを育てるっていうのは
角田光代の「八日目の蝉」や「1Q84」なども扱ってましたね。
マルトリートメントの典型として扱いやすいのでしょうか。


以下は忘れないためのネタばれ覚書
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バーのママを親に持つちひろ。父親は地元の名士だったけれど,
親族に反対され,ふたりは籍を入れていなかった。
そんな複雑な環境で育った子どもだった。
そして,ちひろが母親を亡くして間もなく,
一緒に暮らすことになった中島君。
彼は小さい頃,宗教的な団体にさらわれて育てられていた。
それを必死に取り返した母親は,彼を溺愛し,
濃密な親子関係を持っていた。その母親を失くした中島君。
そんな幼児期を過ごし,中島君はどこかが損なわれていた。
けれど,そんな中島君が「攻撃する部分がとても少ない」ちひろといることで,
再生していく物語。


ジーンワルツ ★★☆(2.5)

2011年03月23日 | 映画・DVD・ドラマ・本
震災の影響でおうち待機の間に読んだ本シリーズ。
二冊目は海堂尊の「ジーンワルツ」
まあ,裏切られることはなく,普通に面白いという感じでしょうか。

螺鈿迷宮と同じく,女性が素敵な作品でした。
主人公は産婦人科医の女性で,信念の人,強い人。
人生の賭けをうまくやってのけた,強い主人公ですね。
アンジェリーナジョリーやミラ・ジョボヴィッチなどが主演する
強い女性シリーズを思い出しました。

悪人 吉田修一★★★★

2011年03月23日 | 映画・DVD・ドラマ・本
震災の影響でずっとおうちにいる時間が多いのに,
なぜか気持ちが落ち着かず,特に何も手に付かないので,久々に次々と小説を読んでみました。

まずは「悪人」。DVDも出たようですね。うん,結構よかったです。

追いつめられてしまうと人は思いがけない犯罪を犯してしまうこともあるんだなあって。
小説の帯とかで映画の妻夫木君の金髪を見たときはちょっと違和感があったけれど,
小説を読むと,その違和感は狙ったものだったのが分かりました。
キャラクターに合っているのがよく分かりました。
まだ見ていないけれど,妻夫木くんと深津絵里というキャストはぴったりでしょうね。

話を小説に戻すと,主人公の祐一がもっと早く光津子に会っていれば,
あの犯罪は起こらなかったのかなあって思うと,やっぱり愛は人を救うこともありそうですね。
激しくて切ない愛のお話っていう感じでしたね。なかなか満足な読後感です。

今生は一夜のやどり

2011年03月23日 | 暮らし
今生は一夜のやどり,夢幻の世,
とてもかくてもありなんと,真実に思うべきなり  『一言芳談』敬仏

一言芳談というのは,浄土各派の僧侶の法語を集めたもののようです。
これは,「この世はお浄土へ向かうたった一夜の宿にすぎない。
思えば人の一生は夢幻のように儚いものである。
とにもかくにも今日生きていればそれでよいと心から思うべきである」という意味だそうです。

さて,どう読むのでしょうか。
私は,「昨日のことも,明日のことも,そんなに難しく考えなくても,生きているだけで,それで十分なんだよ!」って読みたいですね。疲れているので,そんな気分です。
実際は,この言葉の後には,「そうしたことをわきまえて,欲を出さず,今日を生きているだけでありがたいことと本気で思えば,辛いことも辛抱できる」ということがそのあとに続くらしいです。

「生きているだけでありがたい,だから辛抱しなくっちゃいけないんだ」
被災された方々の中にはこれと同じようなコメントをされている方もいます。
恐ろしい状況を経験して出てくる実感なのかもしれません。
そういう意味ではこの文言はある真実を語っているのだろうと思います。
私も,「今日生きていればそれでよい」という穏やかな気持ちをこころがけたいと思うばかりです。

思うこと・・・oneness

2011年03月22日 | 暮らし
ここ数年,スピリチュアルな世界の人たちが言っている
「人は皆つながっている,地球も人も皆ひとつである」・・・という考え方,ワンネス,
なんとなくそうなのかもしれないと思っているところがあります。
ユングなども言っていますね。

今回の震災で命を落とされたたくさんの方々,
自分の命は助かったけれども,たくさんのものを失った方々がいるという現状,
私自身,やっぱり自分の一部がひどい傷を負ったというような気がしているのでしょうか,
どこかやっぱり元気が出ません。

でも,やっぱりそうだからこそ,元気を出さなくちゃいけないような気もしています。
それが,傷ついた部分を回復させることにもなるのでしょう。
だから,日本全体が落ち込んではだめなんですよね,たぶん。

焦る必要もないですね。
しばらくはゆっくりと悼み,静かに過ごして,
そして徐々に元気になろうと思います。

大変なことが起こってしまいました

2011年03月15日 | 暮らし
大変なこと,本当に恐ろしいことが起こってしまいました。
映像からだけですが,自然の脅威を見せつけられ,
被災されたみなさまの心情を想像すると,本当に言葉も見つからない状況です。
被災されたみなさま,そのご親族のみなさまにはお見舞いを申し上げます。
まだまだ復興なんて言葉は早すぎるのだと思いますが,一日も早い復興をお祈りしたいと思います。
いま,すぐにできること・・・募金,そして節電こころがけたいと思います。

マンションの向き

2011年03月11日 | 暮らし
ここのところ,ずっと引越しを考えている。

そして頭を悩ませていたのが,マンションの向き。
一戸建てと違い,マンションの場合は窓が一方向にしかなかったり,
あっても二方向だったり。

今の部屋は東南。実家にいるころの私の部屋は理想的な
「東」と「南」に窓があった。
しかし,都心に近づけば近づくほど「南向き」のお部屋は数少ない。
最近は,タワーマンションなんかだと順光で眺望がきれい,
光の強さが一日中安定しているので北向きも結構人気とか。

親の世代ともなれば,「北」向きのマンションなんて
とんでもない。寒いし,暗いし,湿気もたまるし。
しかし,いまは床暖があるし,24時間換気システムもある。
でもでも,お日様のぽかぽかした「雰囲気」は捨てがたいものがある。

山の方向で明らかに東西南北がすぐに分かっちゃう
実家と比べると,関東平野だと方角には疎くなる。
いま検討中の部屋も窓は北西向き,もうひとつは北西向きと南西向き。
そもそも実家の近くには「北西」なんて微妙な
向きの家自体がない。ちゃんと,東,西,南,北を向いているから
北西っていうのがどれくらい明るいのか,寒いのか・・・分からない。

だけど,他の条件がクリアしているし,なんとか「南」も少し絡んでいる(?)
からいいかななんて思ったりしているところ。。。

二郎いちご

2011年03月03日 | 暮らし
イチゴを頂きました。二郎いちごという神戸市北区の名産だそうです。
神戸のイチゴ狩りといえば,二郎農園の「二郎いちご」らしいです。
市場には出回らず,直売所でしか買えないとか。
普通のイチゴの大きさの二倍くらいあってとっても甘いイチゴでした。