peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

岩手洋らん展 マキシラリア(Maxillaria)

2010年03月20日 | 植物図鑑

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 Maxillaria(Max.)属:約300種がフロリダ南部からアルゼンチンまでの広い地域に分布する。一般に小型で常緑性の着生ラン。球茎はふつう匍匐茎で連なり、革質葉を1~2枚頂生する。花茎は球茎の基部より1ないし多数生じ、1花をつける。花は小さく地味な色彩のものが多い。萼片は平開し、花弁は前方へ伸びる。側萼片の基部は合着し短い距をつくる。属名はラテン語のmaxilla(あごの骨)を意味し、横から見た花の形が口を開けた昆虫のあごに似ることによる。

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マキシラリア マーギナータ Maxillaria


岩手洋らん展 マスデバリア(Masdevallia)

2010年03月20日 | 植物図鑑

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 Masdevallia(Masd.)属: コロンビアからボリビアに至るアンデスを中心に、メキシコからブラジルまで分布している。小型の着生ランで、現在400を超える種が知られている。葉はあまり変異がなく、形態はプレウロタリス属Pleurothallisに類し、一見してそれとわかるへら状の葉を密生させる。

花茎は直立するか水平、あるいは短く詰まり、単一または少~多数の花を総状につける。花は萼片が大きく、色、形は様々であるが、基部は合着して、杯状、筒状になり、先端が多様に展開する。花弁、唇弁は通常、萼片基部に隠れるか、あるいはわずかに露出し、小さいが形態は複雑である。

花色は赤、紫、黄~暗い褐色系のものまでその幅は広い。花粉塊は2個。属名はスペインのカルロス3世の侍医Jose Masdevallを記念したもの。

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マスデバリア スノーバード Masdevallia' Snow Bird' 


岩手洋らん展 レリア(Laelia)属

2010年03月20日 | 植物図鑑

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 レリア Laelia (L.)属:北はメキシコから南はペルー、ブラジルまで約50種が知られる着生、または岩生ラン。偽鱗茎は円柱形や紡錘形のものが多い。頂部から1ないし2枚の肉厚の葉を出す。花序は総状となり、花色は白、黄、オレンジ、ピンク、赤紫。花弁と萼片は同形、あるいは前者が幅広い。唇弁は3裂し、側裂片が蕊柱を包み、基部は狭まる。蕊柱は長く、先端部には鋸歯が入る。花粉塊は8個で、2組に分かれる。属名はローマ神話のかまどの女神ウェスタVestaに仕えた乙女のひとりの名にちなむ。

(このランには、「レリア・アンセプス」という名札がついていた。)

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レリア アンケプス Laelia anceps

メキシコ、コルディエラス山脈東麓に自生する。偽鱗茎は扁平な卵形、長さ7cm、幅2.5cm。葉は革質で、披針形、長さ15~22cm、幅3.4cm。花序は長さ60~75cmで2~5花をつける。花は径10cm以下。赤紫色。唇弁は3裂し、長さ4.5cm、幅3.8cm。側裂片は蕊柱を包み、黄色を帯びた赤紫の筋が入る。中裂片は長楕円形で湾曲し、花盤は黄色。白、淡青など多くの花色の変異が知られる。開花期は秋から冬。


岩手洋らん展 フラグミペディウム(Phragmipedium)

2010年03月19日 | 植物図鑑

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2010年3月12日(金)、岩手蘭友会主催の「第23回岩手洋らん展」が、奥州市水沢区横町のメイプル4Fで開催されました。、パフィオペディラム、ファレノプシス、デンドロビウム、シンビジウムなど沢山のランが展示されていました。

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(上)フラグミペディウム エクアドレンジス Phragmipedium属

約15種が中、南アメリカに分布し、地生または着生する。中~大型で常緑性。形態はパフィオペディルム属Paphiopedilumに似る。茎はごく短く、幅狭い葉を左右に数枚展開する。葉は線状披針形、革質。花茎は茎頂より生じ、直立または斜上、ときに分枝し、2~多花をつける。花は全花同時に開花する種と、1花ずつ順次開花して長期間にわたる種とがある。側萼片は2個が合して下方につき、唇弁は袋を形成する。雄蕊は2個。花粉塊は粉粒質から粘質まで変化がある。属名はギリシャ語のphragma(分割、隔壁)とpedilon(上靴)の2語からなり、子房に隔壁があって3室に分かれていることによる。

 エクアドレンセ Phrag.ecuadrense:エクアドルとペルーに産する。葉は5~7枚つき、線形、長さ25~35cm。花茎は直立し長さ約30cm、1~3花をつける。花は1花ずつ順次開花し、淡緑黄色地に褐緑色の脈が入り、縦の長さ約15cm。背萼片は披針形。花弁は幅狭く、捩じれながら斜め下方へ伸び、長さ6~10cm。唇弁の袋の口は大きく、縁は内へ曲がる。開花期は夏から秋。

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(上)フラグミペディウム ハートウェギー Phrag.hartwegii (=Phrag.longifolium var.hartwegii) Phragmipedium 属:エクアドルの標高1000~1300mの地に産する。植物体はロンギフォリウムlongifoliumに比べて小型。葉は6~7枚つき、狭線形、長さ30~35cm。花茎は直立し、長さ約25cm。花は2~5個つけ、1花ずつ開花し、淡黄緑色に紅色の脈が入る。花茎7~8cm。花弁は斜め下方へ伸び、捩じれは少なく、ほぼ1回転。花粉塊は粘質。開花期は秋から冬。

上の解説からすると、画像のランは別の品種ではないかと思われます。もしかしたら、下記のジュリミイ?では

ジュリミイ Phrag.schlimii :コロンビアの標高1500~1800mの地に生じる。葉は6~8枚つき、線状披針形。長さ20~35cm。花茎は直立、長さ25~40cm、数花をつけ、1~2花ずつ、順次開花する。花は径4~5cm、白色で基部桃色、唇弁は桃紅色で美しい。背萼片は卵形。花弁は楕円形。長さ2~2.5cm。唇弁の袋は丸く、縁は内曲する。花粉塊は粉粒質。開花期は秋から冬。


奥州市水沢区「慶徳公園」のマンサク(満作) 2010年3月14日(日)

2010年03月19日 | 植物図鑑

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(上)乙女川と乙女川に架かる橋(ケーズデンキの前)、川の右側が。(下)橋の欄干の模様(この川は北上川に注いでいる。)

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2010年3月14日(日)、奥州市水沢区佐倉河字慶徳にある「」に行きました。ここは、ケーズデンキの大駐車場の近くにあるので、あまり歩かなくてもいいので年に5回ぐらいは行きます。この日は、マンサク(満作)が今を盛りと花を咲かせていました。

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マンサク(満作) マンサク科 マンサク属 Hamamelis japonica

早春、山では一番早く花を咲かせて、春の訪れを告げる落葉小高木である。花の形が面白く、花の少ない時期に咲くので庭にもよく植えられる。高さは5~6mになる。葉は互生し、長さ5~11cm、幅3~7cmの菱形状円形または広卵形で、基部は左右の形が異なる。質は厚く、表面はやや皺があり、裏面の脈上に星状毛がある。縁の上部に波状の鋸歯があり、下部は全縁。秋には美しく黄葉する。

2~3月、葉に先立って黄色の花が咲く。花弁は1個あり、長さ1~1.5cmの細長い線形。雄しべは4個で短く、内側に4個の仮雄しべがある。葯は暗赤色。雌しべは1個で、花柱は2つに分かれる。萼は4裂する。萼片は長さ約3mmの楕円形で反り返り、内側は暗赤紫色で、外側には褐色の短毛が密生する。

蒴果は直径1cmほどの卵状球形で、萼片が残り、外側に短い腺毛が密生する。熟すと2つに裂けて光沢のある黒い種子を2個はじき飛ばす。和名は、黄色の花が枝いっぱいに咲くので”豊年満作”からきたという説と、”まず咲く”がなまったという説がある。用途:庭木、盆栽、花材。分布:本州(主に太平洋側)、四国、九州。[以上、山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の樹木」より]