
錆びの季節がやってきた。
修理工具から、時計の修理材料まで錆びだらけだ。
今日は錆びのお話。
エルメス・カルチェ・オメガ・ホイヤー。
今日修理に来た時計はほとんど錆が原因。
中には、ネジがさび付いてボロボロ落ちるパイのようでした。
基本。ステンレスは錆びます。
特に、ベルト部分に汗、ほこりが付着しやすい夏場です。
時折、ブラシで取り除いてください。
ステンレスは空気と接触していると皮膜を作ります。
ところがその皮膜が問題なのだ。
ゴミ、汗で遮断されると皮膜が破れて金属の錆が発生する。
橋梁・鉄塔などにステンレス金属が使用されません。
人のメンテナンスが必要な金属なのです。
絶えず、磨くことが必要なステンレスなのだ。
今日、朝日新聞を読んでいました。驚きの一瞬!
「秘境 生月島!」
長崎県の離島ツアーの募集広告なのだ。
あの都会の島が秘境?
私の少年時代は、生月島の隣、度島ですごした。
10時過ぎには電気が消えた島。
父親の左遷。ところが私にとっては天国のような幸せな時代でした。
泳ぎながら魚がつれるのだ。
サザエもあわびも自宅から5分で捕まえられた。
少年時代を終えて、残念!平戸の都会にある高校へ。
その高校には、大島・度島と生月と周辺の離島から集まって通学します。
生月の子供たちは都会のセンスにあふれていました。
「食堂がぁ!ラーメン屋が島にあるとぉ?」
驚く。度島には食堂が無い!
平戸島のある「平戸飯店」のラーメンを目的に子供貯金をしこしことしていた私だ。
平戸に渡海船で渡る楽しみ料金。
渡海船料金50円。
タミヤのプラモデル「ウオーターラインシリーズ」500円。
世界文学全集一巻、500円。
軽く、1000円を超える。
ポケットの中は残金0円。
父親が警察署から引き上げてくるのをひたすら待つのだ。
父親は駐在さんだ。
同じ、渡海船に乗るはずだ。ひたすら父親を待つ中学生でした。
「度島丸(たくしままる)」の船着場の近くには、生月島、大島に渡るお巡りさんが次々にやってきます。
私を見つけて、お父さんにそっくり!だから、すぐに息子だと分かる!
「お父さんは、まだ?」
生月・大島の船が出てしまいます。都会島は早くて便が多い。「うらやましかぁ~!」
度島行きの船が出そうになる瞬間に、父親が遠くから走ってくるのが見えます。
「頑張れー駐在さん!」あちこちで声援だ。
ロープのもやいも解かれて船も離れていく。飛び乗った。やっと間に合ったのがお父さんだ。誇らしい!
ほっと安心して、嬉しくて、父親を待っていた理由も忘れています。
50円の「すぼのかまぼこ」を買って欲しかったのだ。
飛魚(とびうお)のすり身で作られたかまぼこ。
藁すぼで巻いてある独特の名産品だ。
島の子供達は、渡海船に乗って汐風に吹かれながら「かまぼこ」を食べるのが楽しみ。
ソフトボールの大会、バレーボールの大会。季節折々食べて、手に残った「ワラ」をパラパラと海に投げ込む。
私は、やっと間に合った父親と一緒に船の一番後ろに座って、弁当の残り物の海苔巻きを食べた。
船が揺れるたびに、島も揺れた。
父親の弁当の残り物が一番の贅沢の時代。
思い出が今日の朝日新聞では「秘境」扱いだ。
想い出も秘境に近くなっていました。
錆びないでいつまでも楽しい。京都時間。
「平戸の秘境」の旅は、絶対にお勧めします!
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