昨日は満月!
皆さん無事に一日を過ごされたでしょうか?
私は最悪!神様から見放されて運命にもてあそばれたような一日でした。
ミスの連発!こんな日は珍しい。
午前中はまずまずの出足。昼食後、事件は起きた。
小さな時計業界の些細な出来事なのでしょうが私にとって大事件だ。
お客様からブランド時計3本の電池交換を依頼される。
ブルガリなど2本は簡単に終了。通常、簡単な時計から修理をはじめる。最後に残ったのが「シャネルJ12」
ネジが8本使われていて、イレギュラーに固定されているモデル。
何気なく作業を始めたのですがなんとなく違和感がある。「おかしーね!」
ネジを取り外してムーブメントを開けたとたん気持ち悪い予感が当たる!コピーモデルだ。
ケースは本物そっくりに出来ている。ムーブがシチズン・ミヨタの市価500円程度の安い機械が入っている。
シャネルの時計に採用されるはずがない。
あわててふたを閉めた。
コピーなので修理ができません!とお客様へ伝える。
「前回は百貨店で電池交換してもらいました!本物です!」お客は言い張る。
時計を預かった時点で気が付くべきでした。速やかにお引取りしていただくまでの会話がさらにダメージを受けた。
パスティーシュオヤジ100のダメージ。
次のお客様。いつも高級時計を持ってくるなじみの時計屋さんがお客だ。
得意先周りで預かった時計を持ってきてくれるひとです。
2本お預かり。夕方営業のついでに引取りに来る事になった。
先ほどのコピーモデルの思い出を引きずっていました。
「ちょっとクールダウンしてからはじめます!」と少し時間を頂く。
1本を終了し2本目にはいるとき何気なく預かって時計を見るとなんとガラスにヒビが入っている。
預かったときに確認をしてかなかった!大変なミスだ。ガラスの交換だけでも数万円かかる高級時計。
「傷が付いていませんでしたよ~!」と言われてしまうとガラス交換の費用は全額私の負担になる。
お客様と連絡が取れない。
輸入代理店に連絡を取り、修理依頼と見積もりの連絡をする。
お客様には迷惑をかけられないのです。一番にガラス在庫のありなし、仕上がり期日を聞く。
ひと通り手続きが終了、その頃、お客様にやっと連絡が取れた。
「ガラスに小さな傷が付いているのですが?」
「私も得意先のお客様から預かったときによく見ていませんでした。連絡して確認します。」
数分後の返事。
「ガラスは割れることがあるし、時計は壊れるものや~。さっさと修理しておくれ!」
なにをごちゃごちゃと騒いでいるの!とお叱りを受けたそうだ。
「京都でよかった~!」と安心すると同時にものすごく悲しく、情けない想いでした。
地方店舗での数多くのトラブルを思い出す。
コピーのブルガリ・スネークを預かってしまい、「お店に預けたのは本物だ!偽物にすり替えたな!」と恐喝に遭ったこともある。今ではこの手口、即110番通報で解決する。指紋と汗ですぐ使っていたことが解る。
また、時計が薬品で変色しているのに気が付かないでロレックスなど18金モデルを預かってしまう。費用は店負担でケースの交換のトラブルになったこともある。
過去、全国レベルでさまざまな事件に対応してきた。
売り場では悲しいほど「シャネル・プルミエール」のガラスをパキパキと割ってしまう修理技術者もいた。
事故が起きるたびにお客様に誤り、係りの販売員が泣き出すほど厳しく指導してきた。
その私が同じミスを一日に2度もやってしまうことになるなど考えもしなかった事です。がっくりと落ち込む。
夕方さらにダメ押しのエラー。
近所のおじいさんが電池交換の依頼で写真の時計を持ってきてくれた。
とりあえず預かることにして名前をお聞きする。ところが聞いた名前のメモを取り忘れた!
電池交換が出来上がったときには名前をすっかりと忘れていました。
連絡の取りようがない。これには呆然としてしまいました。
自分が馬鹿になってしまった!
工房の閉店時間になってお店の明かりを消したときにはヘロヘロと崩れ落ちるように座り込んでしまいました。
とりあえず、この日の一連の出来事を時系列で文章に残す。
「満月の昼下がりはうっかり事故に気をつけろ!」
現在、指導者をやっているような皆様、部下をあまり叱り付けないようにしましょう。いつか自分に降りかかります。
今朝は京都御所の一般公開に行って来ました。年に2度の一般公開。
東北の震災以来観光客が少なくなっているようです。
昔の通勤ラッシュ並みの人ごみが嘘のようだ。
今年は「襖絵」の展示が見事!必見です。
帰りに山田松香木店で「お香」を購入。11月4日まで「お香手つくり体験」など開催されています。
また、府庁周辺のお店や施設が「まちかどミュージアム」をやっていました。癒されます。
今日一日でなんとか気持ちをリカバリーをして明日から11月。
気を引き締めて頑張りましょう!
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