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4月定期公演の聴きどころ
4月の定期公演は、アメリカの名匠レナード・スラットキンが 登 場する。
1979年から1996年まで音楽監督を務めたセントルイス交響楽団の技量を大幅に上昇させ、その後も各地の楽団で敏腕を発揮している彼は、N響にも1984年以来たびたび客演。
緻密かつ生彩に富んだ演奏を聴かせ、高い支持を得てきた。
今回は、「前半=自身にゆかりの深い作品、後半=ロマン派以降の名交響曲」の形で、それぞれ趣向を凝らした3つのプログラムを披露。
70歳を超えて円熟味も増したハイクオリティな音楽を満喫させる。
Cプロは、スラットキンの名刺代わりともいえる内容。
まず ベルリオーズの《歌劇「ベアトリスとベネディクト」序曲》は、フランス国立リヨン管弦楽団の音楽監督を務める彼の、現在のポジションを示唆しており、ウィットと爽快感を湛たたえた曲も持ち味に相応しい。
武満徹の《系図》は、ほかならぬスラットキンが世界初演を指揮した作品。
ニューヨーク交響楽協会(ニューヨーク・フィルハーモニック)の創立150周年を記念して委嘱され、1995年に初演されている。曲は、谷川俊太郎の詩に拠る家族の情景を、少女の朗読と抒情味漂う調性的な音楽で描いた、最晩年の名作。
この心に染みる作品を、武満没後20年の年に初演者の指揮で味わえば、感銘もひとしおだ。
後半のブラームス《交響曲第1番》は、リヨンともうひとつの手兵デトロイト交響楽団の両方で同作曲家の交響曲全曲演奏を行っているスラットキンの、現在の主軸を示す演目。
ドイツ音楽の演奏の伝統が身についたN響を指揮して、王道の人気作にどうアプローチするのか ? 興味は尽きない。 [柴田克彦/音楽評論家]