1日1話・話題の燃料

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著書『芸術家たちの生涯』
『ほんとうのこと』
『ねむりの町』ほか

9月10日・アーノルド・パーマーの温かい光

2013-09-10 | スポーツ
9月10日は、仏国の思想家、ジョルジュ・バタイユが生まれた日(1897年)だが、プロゴルファー、アーノルド・パーマーの誕生日でもある。
自分は中学生のとき、デパートへ行き、生まれてはじめて自分でパジャマを買った。うすいライトグリーンの上下で、半袖の胸のポケットに、傘のマークがついていた。赤、黄、白、緑に塗り分けられたカラフルな傘で、それが気に入ったのだった。それが、アーノルド・パーマーというブランドだとは、まだ知らなかった。

アーノルド・ダニエル・パーマーは、1929年、米国ペンシルベニア州のラトローブで生まれた。父親はゴルフコースの管理人で、アーノルドは子どものころ、父親といっしょにコースに入って芝を整えたりながら、父親にゴルフを教わった。
奨学金を得て大学へ入学したアーノルドは、いったん学業を休んで、米国沿岸警備隊に入った。そこで3年間をすごした後、また学業とゴルフへもどった。
25歳のとき、全米アマチュア・ゴルフで優勝し、これをきっかけにプロ入りを決意。プロ・ツアーをまわりだした。
プロ一年目の26歳の年には、カナディアン・オープンで優勝。
29歳の年には、世界ゴルフ4大メジャートーナメント大会のひとつ、マスターズ・トーナメントで優勝。
リスクを恐れずコースを攻める攻撃的なゴルフと、温かい陽気な人柄で、テレビ時代を迎えたプロゴルフ界最大のスターのひとりとなった。
4大メジャーの優勝は、全米オープンで1度、全英オープンで2度勝ち、マスターズでは4優勝し、とくにマスターズには74歳のときまで連続で50回出場し、最多連続出場記録を作った。

昔はよく、テレビの衣料品のコマーシャルにアーノルド・パーマーが出演していて、
「Be young for ever.(ずっと若くいよう。)」
などと、視聴者に向かって笑いかけていたものだった。
自分は若いころ、あのカラフルな傘マークのついて靴下をよくはいていた。
「アーノルドパーマー」ブランドは、シャツや靴下などのゴルフウェアーだけでなく、老若男女さまざまな層に向けた衣料品があり、バッグや女性水着まであるが、あれは、米国のライセンスブランドでなく、日本のアパレルメーカー「レナウン」が1961年にパーマーと契約して立ち上げた日本独自のブランドなのだそうだ。自分は長年ずっと米国のブランドだとばかり思ってきた。

ゴルフの技量、実績もさることながら、アーノルド・パーマーの陽気な、周囲に光を放つような独特の雰囲気はすばらしいと思う。彼のことばにこういうものがある。
「成功への道は、いつも工事中だ。」
(2013年9月10日)



●おすすめの電子書籍!

『9月生まれについて』(ぱぴろう)
アーノルド・パーマー、ジミー・コナーズ、シェーンベルク、ツイッギー、アンナ・カリーナ、スプリングスティーン、棟方志功、家永三郎、長友祐都、矢沢永吉など9月誕生30人の人物論。9月生まれの人生論。ブログの元になった、より深く詳しいオリジナル原稿版。

http://www.meikyosha.com/ad0001.htm
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