NHK大河ドラマの「篤姫」で、姫の老女である幾島女史
(松坂慶子)が言っていました。
「影がその身に添うがごとく、離れることなく寄り添って、
お世話申し上げます」
(細かいところは違うかも知れないけど)
まさに、低学年時の家庭教育の真髄はここにあるのでは
ないでしょうか?小学校に入って1人で学校に行けるよう
になる。自分で読み書きできる。学校のテストがほぼ百点
で、家で宿題のドリルはやっているみたい。
だからといってそれでよいのでしょうか?
学力が偏差値といった数字で測れる年次になるまでは、
数字で測れない興味の広がりを大切にし、それに見合った
書物を与えたり、体験をさせたり・・とことのほか手間がか
かります。
同じ5分で計算を解いても、コンスタントに各問題を進んで
いるのか?どんなところで手が止まっているのか?
ピアノも、ご飯の支度をしながら、娘の音色を聞いているだ
けではわからないことも多いです。
指使いは正しいか?手元ばかりでなく、楽譜に目をやりな
がら弾けているか?姿勢はどうか?・・・などです。
書取りも、書き順は正しいか?消しゴムのかけ方は効率
的か?などなど・・・
それより何より、「筆圧が良くなった。3連符がなめらかに
なった」など、ささやな進歩に気づいて、褒めてあげたい。
時には、子どもの自主性にまかせて、手を出さず、口を出
さず、ぐっと見守って、タイミングを図ることも必要です。
まさに、影のように寄り添っていなくては出来ない所業か
と思います。
私など、前述の「篤姫」を指南する「幾島女史」のように、
諸芸百般に通じているわけではもちろんありませんが、この
役割は「学校」にのみ期待するのでなく「家庭教育」の果た
すべきものであると考えています。
いつか本当に「影」にならねばならない日が来る・・・
その覚悟をしつつ、子育て・教育していきたいと思っています。