時々雑録

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さらに新監督問題

2010年08月28日 | サッカー
監督決定の発表はまだないようですが、先日興味深いコラムがSponichi World Soccer Plusに発表されました。

金子達仁 「日本の地盤沈下が招いた"監督空白"」

http://wsp.sponichi.co.jp/column/archives/2010/08/post_1690.html

趣旨を要約すると思われる一節を引用させていただくと

   ......マテウスが中国に魅力を感じたのは、中国のサッカーというよりも、
   国自体のポテンシャルに惹かれたからではないか。かつて、多くのサッカー
   関係者が日本に惹かれたように。

   日本という国に斜陽のイメージを抱く人が生まれつつある以上、サッカー界
   のみで現状を打破するのは簡単なことではない。

です。留学するんだってそう。どこならこの分野が強いかってこともあるけど、どこに住んでみたいかってことも、あるよね、と。マテウス以外でも、金子さんの挙げた例からすると、サッカー指導者についても、その比重は思ったより高いらしい。(私は、「住んでみたいか」ということを重視するなら、サッカー不毛のアメリカなど決して選びませんでした。研究の水準、奨学金などの状況を考えたとき、他の選択肢はありませんでした)

このマイナスをひっくり返すだけの魅力が日本サッカー全体にあるか、という点が微妙だから、交渉がなかなかまとまらないと。今回の一件は、日本のサッカーに関わる人々全体に、自らの力不足を振り返らせるものであるはず。原さんが代行監督をやることになったつぎの親善試合、大仁JFA副会長が言ったように、だからといってやる気が持てないなどという選手がいるとは思えません。どの機会でも誰かが見ている、全てチャンスと考えるのがプロ、そうでないとしたら、それこそ、「世界で取り合いになる指導者」が来たくなる状況とは言えますまい。JFAではなくて、そういう選手(とその指導者)をこそ嘆きたい。

そんな自分たちを代表し、悪戦苦闘しているJFA技術委員会を叩き、自らを省みようとはしない人たちがいて、その溜飲を下げさせるような記事を書くのがジャーナリストの仕事なのか。。。 金子さん、悪く言われることも多いようですが、個人的には首肯できる意見が少なくありません。

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