小安中学校第10期生 Version 2

自然豊かな栗駒山麓にたたずむ学び舎から巣立った、我等40人の恋と涙と心の交流を綴るサイトである。

「言わない約束」

2009年12月04日 | 心に残るいい話

先日フジテレビで放送された、「ニッポン人の忘れもの」で、

終盤に、ビートたけしさんの作文がテロップで流れました。

『それは言わない約束』という言葉について考えを述べられており、

これに対して共感してしまいました。

 

主義・主張を述べるのは、現代においては日本でも常識になっている感があります。

あまり過激な主張を述べるようなことをせず、黙して背中で語る美学みたいな、

モノがあっても良いとは自分も想います。

どちらかに偏ることなく、自分の信念でいければ理想だと思う。

 

ネット時代になり、幅広い知識を吸収することができる時代になったかと思えば、

自分に合っている情報だけを見て、自分勝手に自分に都合のように解釈しています。

あとで指摘されて、「あ、そうか」と気づく場合があります。

ビートたけしの作文はとても心に残った。ここに紹介いたします。

 

「それは言わない約束」

 

かつて日本には「それは言わない約束」って決まり事があった。

ちょっと嫌な事があったり、何か欲しかったり、

もっと食べたかったりしても、

日本人はそれを口に出さずに我慢する美徳があった。

 

それが今は、欧米化なのか「言いたい事を言わないのは損」みたいな、

主義・主張を言うのが正しいみたいな時代になってきた。

 

かつては、そんな風になんでもかんでも口にするのは恥ずかしい事で

それは「恥を知りなさい!」って事だった。

 

それで前に酒場で「恥を知れ!」怒ったら

「お前見たいな恥ずかしい事している芸人に言われたくない」みたいな。

だからそれは「言わない約束でしょ」。

 

って、オチ。

 

ビートたけし流のシャイなオチ付きの話だけど、なるほどと思い感心しました。

年とるに従って、賢くなって偉そうな事も言えるようになったりして、

「それはちゃんと言った方がいいよ」とか「言わないと損」とか言ったことがある。

 

何が得で、何が損かなんて、人それぞれの行き方。

損か得かじゃなくて、どんな風に生きるかが大事。

当然の事だけど、そんな事を考えさせてくれた番組でした。