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おジャ魔女どれみと徒然

おジャ魔女のこと、

日常のこと、

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ウトヤ島について、その7月22日

2020-07-22 01:39:00 | ディザスター・テロ

 2011年7月22日午後3時半、
 ノルウェー首都オスロの政庁舎で爆弾テロ。8人死亡。

 実行犯ブレイビクはそのままタクシーで移動。
 警察の制服に着替え、ボートでウトヤ島へ上陸。

 ウトヤ島ではノルウェー労働党青年部が集まるサマーキャンプが開かれていた。参加者700人。

 午後5時、銃乱射。
 その後、72分間に及ぶ惨劇の死者69人──



 単独による殺人では世界記録という前代未聞の事件。

 一応はカヤエミリエ姉妹の話だが、当事者目撃者の経験を丹念に集めて織り交ぜた、かなりの意気込みや執念を感じる傑作。

 あの時あの場にいた全ての人間の息遣いや熱気が伝わってくる。
 物語というか、人間の意識の集合体とも言える作品。

 もしかしたら映画としてはあんま面白くないかもせんなw

 ブレイビクが未だ生き続けてるのも作品全体の尾を引いてる。
 この後味の悪さ。何とも言えない暗さがある。

 ホテルムンバイもそうだけど、結局テロリストの勝利なんだよなぁ。
 ウトヤ島の被害はある種の人災で、政府の怠慢が原因の大部分を占めてると言われてる。

 本人は早く逮捕されたがってたという始末。
 政府の失態を嘲笑い、裁判で持論を堂々と主張する。ブレイビクは目的を達成してさぞ満足やったろう。

 それに対してテロリストを一切出さず、被害者オンリー視点。
 ブレイビクが犯した所業だけを描いた本作。

 死刑のない国が唯一できる意趣返しなのかもしれんな。
 何とも虚しい抵抗だが、忘れてはならない事件。

 では、また。





 そういやサマーキャンプって何? って思って調べたら、
 どうやらノルウェーは政党ごとに児童クラブみたいなんを持ってて子供の頃から党員を育成するんだと。

 参加型民主主義というやつ。
 ブレイビクも政党とか自分で作れば良かったのにな。無理と思ったから銃を手に取ったんやろが。

 今や北欧はブレイビクの言った通り、移民の急増が大問題になっている。
 人種差別も世界的にかなり先鋭化している。こういう所は先見性があったみたいやな。

 もしかしたら奴が早々と刑務所に入ったのは幸運だったかも。
 もしブレイビクが辛抱して暴力に訴えず政党を作っていたら、もしくは今の時期にテロを実行していたら。

 世の中はもっと激しい潮流になっていたかも分からん。
 それとこれと77人の死が釣り合うのか、それも分からん。

 世の中、ワケわからん。



ザ・クエイクについて、そのザ・ウェイブ

2020-01-26 12:23:00 | ディザスター・テロ

 世界遺産に登録されているノルウェー・ガイランゲルフィヨルド。
 そこで地質学者をしているエイキョード博士。

 彼は転職のため引っ越そうとしていたが、
 その去り際に不可解なデータを目にする……


 ディザスタームービーちゅうやつ。
 ザ・ウェイブとザ・クエイク。連作になってます。まずはザ・ウェイブ。

 山津波つー珍しいカテゴリですが、中々面白かったです。
 まず最大の見所とも言える災害シーンは圧巻。怖い!w

 でも、このシリーズ、そこで力尽きてる部分はありますかねw

 カリフォルニアダウンであったりグラウンドブレイクであったり、
 災害が起きたその後が重要だと思う。

 映画として物語として。
 カリフォルニアダウンとかめちゃくちゃな話ですが、あれくらい荒唐無稽だと面白いすよね。

 そういう部分がこの作品には足りないかな。
 まぁ、ウェイブの方は全体的に良い仕上がりです。

 10分というのが緊張感を誘う。

 父娘と母息子、別視点なのも良い。
 グラウンドブレイク然り、災害物の見所の一つですよねソレは。

 特に母がアグレッシブ。

 これは倫理的にどうなんだ?w
 かわいそう……まぁ、バスに乗ってた所で死んでたけどねw

 あれ見せられた後だと、最後に感動風味なのが微妙かな。
 ちゃんと次作に天罰が下るが!w


 続いて、ザ・クエイク。
 所変わってオスロが舞台。

 最初は家族の再生物語になってます。

 前作に入れられなかった心理描写ですね。
 ちょっと間延びしてますが、必要な部分は余すとこなく表現できてます。

 エイキョード家は家族仲良いんで、見てて心地いい。
 互いに思い合ってるのが伝わって良いと思います。

 ただ、肝心なのは災害ですよ。

 この映画は緊張感煽るの上手いすね。街がドロドロに溶けていく。
 これはグラウンドブレイクを彷彿させるシーン。

 ただ、そこが面白さの頂点w

 市街での撮影許可が下りなかったかCGで金使いすぎたのか分からんけど、
 崩壊した街を逃げ回るとかさぁ、醍醐味があるじゃんか……。

 てっきり息子と彼女の逃げパートがあると思ったら……場所が動かん!

 ビルとエレベーターだけ。
 アクションとか凝ってはいるんだけど、「そんだけ?」ってなっちゃうな。

 街全体が被害に合ってるのに、もったいな。
 焼き鳥屋でつくねと鶏皮だけ出されて肝心のねぎま串がないみたいな……

 ちょっと自分でも何言ってるか分かんないw

 最後はまた感動風味だしな。
 古女房が死んで若い彼女と大団円。なんかなあ。

 後味が悪いというか無味無臭。
 白湯飲まされてるみたい。

 ウェイブは82点。クエイクは71点。

 では、また。



ジェノサイドホテルについて、その楽園への入り口

2020-01-24 06:38:00 | ディザスター・テロ

 インドの9.11と言われたムンバイ同時多発テロ。
 テロリストは二人一組に分かれ無差別に人々を殺戮する。

 その標的の一つとなったタージマハルホテル。
 何も知らぬ宿泊客に危機が迫ろうとしていた……


 正直、この映画見るまで事件あったの知らんかったw
 そんなんありましたっけ? 日本人2人死亡か。はぁ~、ちゃんとニュース見んとね。

 ちょっと前にホテルムンバイって作品が上映されてました。
 これも舞台は一緒なんよね。

 このタージマハルホテルの事件は裏表がありまして、
 悲惨なのは確かですが、実は意外と死者は少ないという。

 500人くらいは脱出に成功していて、ホテルマンの奮闘があったかららしい。

 ホテルムンバイはそこら辺の表、陽の部分を描いた話。
 対してジェノサイドホテルは裏、陰の部分を描いた話。

 死者35人の物語。

 不運ちゃ不運というか。かなり救いのない物語ではあります。
 あんま評価は良くないけど、個人的には凄く面白かったです。

 創作とリアリティの間のバランスが良く取れてる。
 淡々と事件の経過、時間が経ちつつ人々の心情はありありと描かれています。

 助けが来るんじゃないか、死ぬかもしれないという状態の中で、
 人の動揺、俺もこうなるんじゃないかなっていう生々しい現実感。

 隠れなきゃいけないのは分かってるんですが、待ち続けるのはしんどいすよね~
 視聴者目線からすると登場人物がギャーギャー騒いでんの見たら「バカじゃないの?」と思うかもしんない。でも、人間には感情がある。

 プロの軍人じゃあるまいし、あーいう風になるのは仕方ないかなと。
 けっこう批判的なレビュー多かったけど、絶対同じ目にあったら泣き喚くと思うぞw


 後、特徴的なのはテロリスト視点ですね。

 これも評判良くないけど、俺からしたら「こんな感じでしょ?」って思うんですけどね。

 サイコパスみたいに笑いながら、殺しを楽しむみたいな。
 オーソドックスなパターンはありますが、実際そうなんすかね?

 サイコパスなんて一握りでしょ?
 本当に普通の人間が人を殺すってなったら淡々と流れ作業みたいに能面のような顔して殺すと思う。

 映画的にはそりゃドラマはないけどw
 そこまで有り得ない描写ではない。

 そもそもこの映画に批判的なレビュワーは殺人を完全な悪だと決めつけている。
 悪じゃないといけないっていう固定観念があると思います。

 毎日どこかで人が殺されてるわけで。
 憎しみなのかお金のためか殺しが楽しいのか。

 法律や一般常識はあれど、結局は人それぞれ。
 人それぞれ、家族がいるし宗教が違うという中で生きてるんですから。

 殺人が推奨されるわけではないんですけどねモチロン。

 なんて言えば良いんだろうなー。

 後は自分で見て確かめてくださいw
 

 オンリーザブレイブは見習ってほしい。
 実話物はこういうので良いんですだよ。

 85点! では、また。



オンリーザブレイブについて、そのヤーネルヒル火災

2019-12-17 01:52:00 | ディザスター・テロ

 グラナイトマウンテン・ホットショット。 
 実在した消防の精鋭部隊の活躍を描いた映画。


 と、言いたいとこなんだが……う~ん、そういう感じね。
 バックドラフトを超えるって触れ込みだけど、あ~、まぁ、史実だからね。

 なんか「ショボ……」って言っちゃいけない雰囲気?
 亡くなった人がいるから、あんま貶めたくないんだが……

 主人公とチーム全体の成長物語ってとこなんかね。
 途中までは凄い面白かったんだけど、やっぱラストが……

 20人中、19人が死亡する事故ってことで期待しちゃった所はある。

 炎との壮絶な死闘を。最後の1人まで戦うみたいな。
 途中までの青春物語からの一転、カタルシスを得られるのかなと思ったら、あれぇ~っ!?

 なんでこっちが転けなきゃなんねぇんだよw 
 史実がつまんねーと映画もつまんなくなるなw

 15時17分とか。事件事故から内容膨らますのは良くないと思う。

 どうせやるならローンサバイバーとかアメリカンスナイパーとか、
 嘘っぱちの方が映画としては面白いw

 あーいう最後なら、努力しても最後にはなーんも手に入らないよっていう
 悲劇や無情さを強調した方が良かったかもしれんな。パーフェクトストームみたいな。

 アットホームな雰囲気からヌルッとラストへ行っちゃったから……なんか着いてけなかった。

 結局、何を表したかったの? 皮肉なの?
 実話作品って好きなんだけどピンキリなんだなって。良い教訓を得たわ。

 63点。では、また。



フランス特殊部隊GIGNについて、そのL’ASSAUT

2019-05-01 00:05:00 | ディザスター・テロ

 令和になっても映画映画です。

 1994年に起きたエールフランス8969便ハイジャック事件の映画。

 いや~、面白かったな。緊張感あった。
 今まで特殊部隊系、何個か見たが一番かもせん。

 物語が淡々と進む。説明とか一切入らんのよね。
 余計な情報が入らんからか、集中して見られる。

 ややこしくないのが良い。
 主人公がすぐやられちゃうのはビックリしたw

 まぁ、実際に突入して重傷負った隊員の話やから。実話なんよこれ。

 後で調べたら突入のタイミングは脚色入ってたっぽいが。
 映画見てて「え? 今?」とはちょっと思ってたんよねw

 脚色というか、省いてる部分があった。サクサク見れる分、良いけど。
 でも、こういうタイミングっていつが良いんだろうな。正解はない気がする。

 もしマルセイユで阻止できなかったら犯人グループはエッフェル塔へ突撃するつもりだったらしい。

 リアル911ですよ。それを阻止したGIGN。
 最後は少し悲しかった。

 ティエリってのが実名か分からんが、この人、怪我が元で除隊しちゃったらしいし。
 タリスの米兵は勲章もらったちゅーのによ。やってられんやろ。

 ビンラディンを暗殺したアメリカの特殊部隊も全員始末されたわけで。
 こういう影で活躍する人が割を食うのはいつの世も変わらんのかもせんな。

 では、また。

実際のハイジャック事件を再現!映画『フランス特殊部隊GIGN(ジェイジェン)』予告編


 P.S.

 アルジェリアの特殊部隊って知ってっか?
 ニンジャって言うんだぜ?w 豆知識な。