goo blog サービス終了のお知らせ 

バッタモンのポタリング日乗

松本在住の自転車散歩・鉄道・旅など雑多な日記
  

モグラ駅:その2

2025-04-15 20:12:07 | 駅舎探訪

新清水トンネルの完成は昭和42年で、その時に斜坑を利用した土合駅が地下70メートルのモグラ駅として生まれ変わった。地上の改札口に出るまで486段の階段を上らなくてはならない。そのまっすぐ地上へ向かう階段の前に立ってみると思わず、おおっ!! 以前訪れたえちごトキめき鉄道の筒石駅もモグラ駅だけれどトンネルのスケール感は土合駅の方が一枚上で日本一と称するに値する。大江戸線の六本木駅は別として・・・

しばらくホームを探索。本来は待避線と通過線があったようだが上越新幹線開業後列車の本数が激減し待避線の必要がなくなり、通過線の方にホームが増設され待避線の方はレールが剥がされ封鎖されている。待合室の隣の元指令室はビール貯蔵庫に流用され、トンネル内の一定温度を利用してクラフトビールを熟成させているのがガラス戸越しに見える。これはモグラ熟成ビールと称してイベントで提供するようだ。まろやかになるようなので一度飲んでみたいものだ。4月のこの時期は肌寒いが真夏に来れば天然クーラーが気持ち良いだろう。階段は5段ごとに一間ほどの踊り場が設けられているので万が一転んでも下まで階段落ちしていくことはない。また木製ベンチが置かれている踊り場もある。壁面の所々から湧き出る谷川岳の地下水が側溝を流れ下る音が響くトンネル内を息を切らしながら486段を上がりきって地上部へ出る。

土合駅舎は意外と大きく立派で、かつて谷川岳への登山口として利用客の多かった時代を偲ばせる。今はロープウェイ乗り場まで自家用車か水上駅からのバス利用が主流のようで、何といっても列車の本数が少ないのが致命的だ。駅舎周辺にはまだ雪がたくさんあり、近年駅直結で作られたグランピング施設もまだ雪の中で閉鎖中だ。ホームに戻り長岡行の列車を待っていると何やら不気味な音が聞こえてきた。何のことはない親子連れが話をしながら階段を降りてきたのがトンネル内に反響していただけだ。幽霊の正体見たり枯れ尾花。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。