禁断の過去

2011年10月07日 17時07分58秒 | B地点 おかか

 

 

おかか先生は、なぜ「先生」と呼ばれるのか。

それは、よくわからない。

だが、先生には、どうやら凄い過去があるらしい。

先生はかつて、飼い猫大学に通っていたらしい。

だが、飼い猫になりたくなかったのか、敢えて中退し、

わざわざ野良猫大学に入り直したらしい。
院で最後まで進んで、所定の研究指導は履修したので、

論文博士の学位審査請求資格があるらしい。
今でもコツコツ論文を書いている、という噂もある。


―― そう。これらは、あくまでも噂である。

本当のところは、やっぱり、よくわからないのだ。
「ねえ、おかか先生」
「何だい?」
「先生は、どうして学者になれなかったんですか?」
「学者だと? あんなもの! は~っはっはっは~!」
「笑わせるな。なれなかったのではない。ならなかったのだ!」
「どうして、ならなかったんですか?」
「そ、それは……」
「どうしてですか?」
「……」
「ねえ、どうしてですか?」
「やかましいわ~っ!!」

 何か、色々あったらしい……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


人生の旅路

2011年10月07日 15時40分07秒 | B地点 おかか

 

 

どこまでも

歩いてゆくよ
希望を見すえて

未来を見つめて
歩いてゆくよ

立ち止まらずに
「おむさん、どこ行くの……?」
「そっとしといてやれ。あれは詩だよ」
「奴は、おのれ自身の人生を歌っているのさ……」
歩いてゆくよ

どこまでも どこまでも
「い、行かないで! おむさ~ん!」
―― だが、彼の後ろ姿は、やがて見えなくなった。
「ゆうちゃん、悲しむんじゃない。奴は、旅立ったのさ……」
「ただいま」
「うわっ!? い、いきなり逆方向から?」
「地球を一周して、戻ってきたんです」
「ほんとか~っ!?」