釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

民主党政権でも経済はさらに悪化するだろう

2009-08-25 07:05:27 | 経済
今回の選挙で圧勝を予測されている民主党の代表である鳩山由紀夫氏は自分のホームページで「私の政治哲学」と題する小論を載せている。そこでは「今回のアメリカの金融危機は、多くの人に、アメリカ一極時代の終焉を予感させ、またドル基軸通貨体制の永続性への懸念を抱かせずにはおかなかった。」としながらも「しかし、今のところアメリカに代わる覇権国家は見当たらないし、ドルに代わる基軸通貨も見当たらない。」とし、「アメリカは今後影響力を低下させていくが、今後二、三〇年は、その軍事的経済的な実力は世界の第一人者のままだろう。」と述べている。米国の覇権や軍事力はさておき、経済力についての氏の認識については大いに疑問を持たざるを得ない。現在の米国で進行中のドルへの信頼性の低下がもはや基軸通貨たり得ないところまで来ていることが全く認識されていない。「今後二、三〇年は」などと言う悠長な状況ではない。金融情報ネットワークであるBloombergの8月22日記事でもノーベル経済学賞受賞者のジョゼフ・スティグリッツ教授(コロンビア大学)がバンコクの会議で「資産価値保全の手段としてのドルの役割を「疑問視」していると発言。ドルには高いリスクがあるとの認識を示し」、「世界的な準備制度が必要だ」との見解を表明。という記事が出ている。ドルの崩壊はすでに そこにある危機 なのだ。このドル崩壊は1971年のいわゆるニクソン・ショックによりドルが金という裏付けを失った時点である意味運命付けられて行ったと言える。以後の米国は連邦準備銀行(連銀)により無制限にドルを裏付けなく印刷し続けてきた。市場に溢れたドルは疲弊した製造業に投資することが意味を失い貨幣が貨幣を生み出す金融商品という大ばくちに投じられた。ドルは自らその価値を貶めた。鳩山氏にはこの実状が認識されていない。民主党政権になっても日本経済は立ち直れないだけでなくさらなる悪化を招くだろう。

庭に咲いた薔薇

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