釜石の日々

G20はビッグショーだった

4月2日のG20では予想通り米英の思惑に反対して独仏が投機家の過剰な投機手法に規制をかけることを優先すべきだとの主張を展開している。日本の首相はその独逸に対して対米従属らしく批判する発言をフィナンシャルタイム紙のインタビューで行っている。世界経済の今後の有り様を冷静に見るのではなくあくまで何が何でも米国に追従しようということだけが大前提なのだ。アジアタイムズ紙はG20は単なるビッグショーだと述べている。首脳陣は危機感を持ってはいてもただ立ち往生しているだけで有効な策を打ち出せないでいる、と。これまで世界に市場を提供していた米国ももはやその余裕をなくしてしまった。国内の主要自動車メーカーは実質的に倒産しており、政府の救済策も打ち切られた。米国内の住宅価格もまだまだそこが知れないままに暴落し続けている。大統領自身が、たとえ米国が立ち直ってももう世界の市場にはなり得ないと、言い切っている。今後の世界経済はこれまでの米国中心の経済ではなくなってくることを米国自身は理解している。英国はまだまだ米英中心の経済に立ち戻りたいという望みを捨てきれていない。最悪なのは何も考えずに米国に追従さえしていれば間違いないと信じ込み未だにその姿勢を捨てない日本だ。先のブログで記したように中国・ロシア・ブラジル・西アジア産油国はすでに米国離れを画しており、独仏も新たな回復への道を模索している。米国経済はこれからさらに悪化し、その余波がいずれ日本にも押し寄せて来る。日本経済の一層の悪化も当然避けられない。米国は経済対策に13兆ドル近くの財政出動を計画している。日本の個人金融資産に匹敵する額である。しかもそれすら上回る対策が必要になるだろうと見られている。この額を見ただけでも日本がほとんど何も対策を立てていないに等しいことが分かると言うものだ。このことは政府が理解していないし、マスコミも分かっていない。まして国民には知りようがないから国民が最後にババを引くことになってしまうのだろう。


赤花三叉(あかばなみつまた) 戦後愛媛県で発見されたものだそうだ
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