釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

プラスチックの微小粒子

2018-03-19 19:14:08 | 科学
今朝は庭の水槽には氷が張っていなかった。日中の気温も16度まで上がり、もう春の穏やかな日和を感じさせてくれた。ウォーキングコースの約半分は甲子川沿いを歩く。川には砂州がたくさんあり、そこには木々も根付いていて、小鳥たちがやって来る。ウォーキングではそんな木々にやって来る小鳥たちや、川の流れの中にいる水鳥たちを見るのが楽しみでもある。週末には以前目にしたアカゲラを写真に収めることが出来た。アオゲラも以前(2013-01-18のブログ掲載)薬師公園で見かけた。野鳥は見ようとして見られるものではなく、全く偶然に出会えるだけである。 2015年10月29日にNHKはクローズアップ現代で、「海に漂う“見えないゴミ” ~マイクロプラスチックの脅威~」と言う番組を報じた。0.5mm以下のプラスチックをマイクロプラスチックと言う。アジア諸国がゴミを海洋へ投棄するためもあって、日本近海にはたくさんのマイクロプラスチックが漂流しており、それが新たな海洋汚染を生み出していて、プランクトンから小魚にまで取り込まれ、食物連鎖の中で、有害物質が100万倍にも濃縮され、生態に大きく影響していることを報じている。プラスチックの多くは人体に吸収されないが、プラスチックに吸着したPCBなどの有害物質が吸収され、人体を害する可能性がある。今月15日、英国紙THE GUARDIANは「WHO launches health review after microplastics found in 90% of bottled water(ボトル入りの飲料水の90%で、マイクロプラスチックが見出されたことを受けて、世界保健機構は声明を出した)」と題する記事を載せている。非営利団体であるOrb Mediaの研究結果で、9つの国からサンプルされた259個のペットボトル飲料水をテストしたところ、242個のペットボトル飲料水から微小なプラスチック粒子、マイクロプラスチックの粒が発見された。WHOは、この問題が人体の健康に影響にする可能性についての証拠はまだ出ていないが、新たな懸念事項ではあると認識している、とする。マイクロプラスチックの人体への影響については、まだ確立された結論は出されていないが、いくつかの問題を指摘する研究結果が出てもいる。プラスチック成分のビスフェノールAは、腎臓、および脳の損傷との関係を示唆する。また、プラスチック成分のフタル酸エステル類は、子供の問題行動と関係している。そして、ビスフェノールAとフタル酸エステル類の両者が男子の生殖機能を低下させることが報告されている。2016年8月2日の米国THE EPOCH TIMESの「How Tiny Pieces of Plastic in Our Oceans Are ‘Terrifying’(海洋におけるプラスチックの小さな粒子はいかに「恐ろしい」ものか)」と言う記事で述べられている。微細で、長期に渡り影響するものほど、気付かないうちに人体を蝕んでいるのかも知れない。
アカゲラ