釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

世論調査の違い

2012-12-13 19:17:14 | 社会
今朝も-3度位まで気温が下がったようだ。車の窓にも氷結が覆っていた。例年だと1月の終わりか2月ぐらいに起きる現象だが、少し例年より早い気がする。午前中に次第に雲が広がり、昼頃には青空がわずかになった。職場の裏山の木に残っていた黄葉した葉が朝は日射しで綺麗に見えていた。しかし、昼頃には日射しが途絶えて、くすんだ色に変わってしまった。今日は鳥たちの姿も見えない。風はあまり出ていないので、日は射していないが、いつもより日中は寒さが和らいでいる。 16日に投票日が迫って来た今回の選挙にはあまり関心がないが、選挙前に各種メディアが報じている世論調査の結果に違和感を覚える。新聞やTVの選挙に関する世論調査の方法は、すべての固定電話番号の中からコンピュータで電話番号を発生させて、その番号に電話をかけて質問する乱数番号(RDD-Random Digit Dialing)方式で行われている。その結果、どのメディアも自民党がトップとなり、民主党や小沢一郎氏が加わった未来の党などは1桁台になっているものが多い。しかし、インターネットを利用した世論調査ではかなり相違が出ている。特に外国通信社であるロイターのネット調査では自民党が43%でトップであるのは変わらないが、日本未来の党は33%で2桁で続いている。民主党は5%だ。同じくネット調査であるYahooの調査では自民党23%、日本未来の党31%、と逆転している。ロイターにしろYahooにしろ、ネット調査ではともかく日本未来の党の数値は2桁に上っているが、固定電話を使った旧来の調査に基づく、各種代表的メディアの調査では日本未来の党は1桁だ。小沢一郎氏と安倍晋三氏との間には2007年に確執があった。安倍氏は米国との間に集団的自衛権の解釈変更と海上自衛隊のインド洋派遣の継続を約束したが、民主党の当時の代表であった小沢氏はインド洋派遣は憲法違反だとして、国会で協力を得ることは出来なかった。米国側も駐日大使を通じて、小沢氏に法改正の協力を要請したが、これも小沢氏は拒否した。小沢氏は2009年に来日中のヒラリー・クリントン米国務長官と会談した際も、やはりインド洋派遣の継続に応じなかったばかりか、在日米軍は第七艦隊だけで十分であると主張するなど米国側に不快感を与えている。こうした小沢氏の姿勢が米国側に小沢氏排除の口実を与えた可能性がある。ウィキリークスに漏洩された米国外交文書でも米国の小沢氏排除の動きは明らかだった。そうした情報にも精通している元外務省官僚で防衛大学校教授でもあった孫崎享氏などもこの事実を著書に書かれている。小沢氏排除に傾いた米国の意向を汲み取った官僚やメディアにより、小沢氏逮捕や攻撃がなされて行ったと思われる。こうした動きをしてきたメディアが世論調査に小沢氏が加わる日本未来の党の低い評価結果しか出さないのは当然ではあるだろう。しかし、世論調査が恣意的であるとすれば、メディアはメディアとしての役割を自ら放棄したものとなる。世論調査は世論調査ではなく、世論操作となる。今回の調査手法の違いのあまりにもかけ離れた結果にどうしても違和感を覚えざるを得ない。ただ固定電話方式では男性回答者の比率が多くなるのではないだろうか。ネット調査は、あまり男女差はないように思えるし、むしろ、子供たちのことを考えて原発に反対する主婦層が比率的に多くなる可能性もある。
釜石ブルーと紅葉