釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

ゆっくりと浸透しはじめた経済危機

2009-03-25 08:45:03 | 経済
米国では政府がAIGなどの金融機関に巨額の資金融資をしているにもかかわらず金融危機がさらに悪化し、失業者も増え続けかっての世界恐慌を上回る状態になってきており、米国政府は連邦銀行にドルを増刷させた上で国債を買い取らせて財政のやりくりをしているが州レベルでは増税の動きも出てきている。一方日本では2008年12月の失業者は270万人で、本年に入っても増え続けている。企業の倒産件数も2009年2月は1131件で9カ月連続前年同月比の増加をみている。負債総額は1兆1978億500万円となり前月比38.6%増となっている。大手メーカーの減産により製造、卸売業の倒産が大幅に増加している。中小・零細企業では特に現在も資金繰り難が続いており、今後も倒産件数、負債総額は増え続けるだろう。昨日の共同通信によると自動車主要8社の本年2月の国内自動車生産台数はトヨタ、日産、三菱、マツダが6割を超える減産となっており、三菱などは76.8%もの減産である。これは企業にとって凄まじい数字だ。正社員の採用予定もわずか11.2%であり、雇用環境の悪化は避けられないだろう。2003年4月の失業者が385万人いたことを考えると今回の経済危機では明らかにいずれこの数字を上回って行くだろう。減産、雇用削減、消費減退の下向きの螺旋サイクルに入って来ているようだ。信頼を損なう検察の動きに政治は麻痺しており、とても経済対策を腰を据えて立てられる状況ではない。政治が余程大きく変革されない限り日本のこれからの本格的な経済危機は乗り越えることが困難だろう。政治の質の低下が官僚行政の質の低下とセットになっているのだろう。官僚も地に落ちてしまっている。


道ばたに一輪だけ咲いていたタンポポ