釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

釜石のラーメン

2009-03-04 07:35:03 | 文化
一夜明けると今朝は外が真っ白になっている。今年は去年より雪がよく降る、と言っても釜石はほとんど平地は日中に溶けてしまう。早いもので釜石に住んで1年を過ぎたがその間に自分で適当に入った店や巨匠や職場の匠の方に連れて行ってもらったり、教えられた店など幾つかのラーメンの店に入った。岩手県の南部中心にチェーン店を展開するさくら家は辛さに幾つかの段階を設けたラーメンがあり、チャーシューにこだわりがあるあゆとく、7時間かけるという鳥のスープの五目そばや3種類の豚骨と余分な油を取るために野菜をふんだんに使って5時間かけたスープのラーメンの三重食堂、豚骨のコクを引き出した透明なスープを使った元祖釜石細麺の新華園、極細の麺に厚く切られた美味しいチャーシューが二枚も入り透明な味のあるスープのラーメンに味噌おでん3本が付いて来る平田の佐々木食堂、透明で素朴な味のスープを使ったラーメンの新参のえっちゃんラーメン、まだ食べたことがないが是非行ってみたい橋野の橋野食堂のラーメン。ともかく釜石のラーメンは基本的に透明で油がくどくないあっさり系にもかかわらずコクがあり、昔の中華そばのイメージが強い。いずれもくどさがない美味しいスープなので何度でも続けて食べられるし、スープが美味しいのでたっぷりと飲むことができる。麺好きとしてはこの釜石のラーメン事情はたまらなくうれしい。釜石には藤勇醸造と言う地元で有名な醤油会社があり、一度これを使うともう他の醤油は使えないという醤油で、ラーメン店によってはこの醤油を使っているところもあるそうだ。釜石は素材に新鮮さがあるものが多く、それだけいかにその素材の本来の味を料理で生かすかがこだわりとなって味に肥えた人が多く、それがラーメンのスープ作りにも現れているような気がする。たまに都会で口にする高級料理の美味さではなくごく日常的な食べ物でのこだわった味という、ある意味での贅沢が釜石にはある。


桃の花 実が赤いところからもえみ(燃実)がももになったという。縄文時代にすでに栽培されていたそうだ