南方単車亭日乗

奄美大島にIターンした中年単車乗りが、てげてげに綴ります。
はじめての方は、最初に《ごあいさつ》をお読みください。

まんこいプロジェクト、控えめにはじまります

2008年07月26日 02時03分29秒 | リュウキュウアユの塩焼きで一杯やりたい
今回は珍しく前置き抜きではじめましょう。
と記したところで固まること数分。
どこから始めたらいいのだろう?
すごく簡単な話だし、すごく込み入った話でもあるんだ。

うーん、これじゃ話にならんなぁ。
仕方がない、最初っから話しましょう。

『東洋のガラパゴス』などと表現されることもある奄美大島は、さすがに本家ほどではないが、それでも希少な動植物がそこかしこに潜んでいる。
その中でも、おそらく知名度の低さでは群を抜くのがリュウキュウアユだ。
もとは沖縄本島と奄美大島での生息だけが確認されていたリュウキュウアユは、1980年の声を聞く頃に沖縄での絶滅が確認された。
開発による赤土の河川への流入と河川改修工事によって、川の中の産卵場所と餌場がなくなったことが直接の原因らしい。
似たようなことは奄美大島でも起こっていて、昔は「川底の石ころよりも多く居た」「晩メシのおかずが一品足りなかったら、川で拾ってきた」などという古老の話が、眉に唾つけても嘘っぽく聞こえる程度の数しかいないのだ。
当然ながら、環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧ⅠA類(野生状態では危機的状況)にランクされている。

そんな話に対して、当然ながら動いているのは職業的学術研究者(この場合は、鹿児島大学水産学部)と地域の住民を主体とする民間ボランティアである。

そんな一人であるニイムラさんとはじめて会ったのは、3年前の冬だったか?
2005年12月、瀬戸内町は嘉徳川で行われた《リバーリバイバルin嘉徳川》が、その時の話。

これは、リュウキュウアユの生息・繁殖地である嘉徳川の川床を整備(きれいに均すのではなく、人為的に起伏を造ってやることで流れに緩急を付ける)し、アユの餌である水苔の生長を促すと同時に繁殖しやすくする、という試みである。
地元新聞を見ると、鹿大水産学部もほぼ同じ時期に川床整備を別な川でやっている。

そして今回、そろそろと立ち上がろうとしているのが
まんこいプロジェクトなのだ。



プロジェクトの名称の一部だけを取り上げて淫靡な想像を逞しくしている、オレみたいな人たちにいっておくと、これは
まんぐろーぶ 帰ってこいプロジェクトの略称であって、『おんな日照りに悩む南方単車亭の主を救おう』というものではない。
もちろん、そういうプロジェクトがあれば、いくつか付帯条件をつけた上で全面的に賛同する余地はオレにもある。

話が逸れた。

当面の目標は、宇検村は河内川の河口部にマングローブを植林して卵から孵ったリュウキュウアユの稚魚の住処とし、その繁栄を少しでも手助けしよう、ということになる。
もちろんこれはあくまでも《当面の目標》であり、目指すところはもう少し高いところにある。
そう、最終目標は、堂々と胸を張ってリュウキュウアユの塩焼きを喰うことにあるのだ。
何故なら、アユの塩焼きは旨いからだ。

天然にがりの粗塩をつけて焼いたリュウキュウアユにレモンの輪切りを添えて、黒糖焼酎のロックをちびりちびりと呑む。
そんな日を夢見て、本日(7月26日)、オッサン二人が加計呂麻へと向かいます。
来年の春に植樹するためのマングローブ(メヒルギ)の種を探しに。
寝坊しなきゃいいんだけど・・・。

にほんブログ村 バイクブログへにほんブログ村 地域生活ブログへにほんブログ村 アウトドアブログへブログランキング・にほんブログ村へ
BlogPeople人気blogランキング
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ジャッジⅡ 島の裁判官 奮闘記』ロケ《不》参加記

2008年07月19日 19時43分20秒 | デキゴト
数日前、yama42さん(以下、敬称略)から連絡があって、昨年、NHKで放送された『ジャッジ島の裁判官奮闘記』の続編のロケに
エキストラとして出ちゃおう、ということで昨年12月に移住したハーレーライダーのN君を誘って、N君のワゴン車で行って来た。
島で何度か見かけた旅番組のロケは、せいぜいタレント二人、カメラマン、音声マン、ディレクターに雑用係という程度のモンで、「本格的なドラマ撮影ってのはどんなもんだろう?」ちゅうことで行ってきたのだ。





上の写真は、そのロケ現場の全景。

今回は、「主人公の裁判官が訪れた与之島(与論島がモデル)で、たまたま行われていた春の(!)行事『浜下り』に参加する」というシーンらしい。
はじめて『浜下り』を体験する満一歳以下の赤ちゃんを抱いて、お父さんかお母さんが赤ちゃんの足を海に浸けるシーンと、
『浜下り』の宴で盛り上がって老若男女が《与之島小唄》を唄い踊るシーンのエキストラが呼ばれたのだ。
10時集合、という連絡に遅れること数分でロケ現場の土盛(ともり)海岸に到着。



既に30人近くのエキストラが、大型簡易テントの下でスタンバっている。



ナニかの役に立つかな、と三味線担いで行ったら、
「三線弾きの方ですか?」とスタッフさん。
「は? はぁ」事態が把握できていないオレ。
「《与之島小唄》というのを弾いてほしいんですよ、メロディは《十九の春》と一緒で・・・」
「《十九の春》は弾けません」
「困ったな、(近くの別のスタッフに)おい、弾けない人が来ちゃったよ!」
「あのー、ボクらはただのエキストラで来たんです。そういう話なら、誰かプロの人に頼んであるんじゃないんですか?」
もちろん、これは双方の勘違いで、三線は登川流師範の本田えーゆーしぇんしぇがちゃんと頼まれていたのだが、一瞬ビックリしたオレとスタッフさんなのだった。

その前のロケが遅れているとのことで、ようやくはじまったロケは、赤ちゃんたちの出演から。
勿論、オレは赤ちゃんの場面には全く関係なし。
お母さんだけが来ていた赤ちゃんに対して、スタッフさんが「誰かお父さんをやってくれませんか?」と言うのに、yama42を指して「おじいちゃんならそこに居るヨ」と言ってみたら、ナニが気に入られたのか、即採用。
「おじいちゃんかよ」とボヤきながらヨロヨロと出て行ったyama42に後で話を聞けば、「キャストの会話の背景だった」とのこと。



そんな最中にえーゆーしぇんしぇが到着し、《与之島小唄》の練習を何度かしたのが上の写真。



こちらは、エキストラ赤ちゃん。
小さな足に草鞋を履いて海に浸けると元気に育つ、という南西諸島に広く伝わる風習なのだ(地域により、草鞋無しもあり)。

そして宴のリハーサル。
三箇所に大きなシートが敷かれ、メインキャストがそれぞれ分散して座る。
最初にこの話をyama42に持ってきたえーゆーしぇんしぇが《与之島小唄》の三線を弾く役という事もあって、yama42は、太鼓叩き役を振られてえーゆーしぇんしぇと共に浅野温子、メインゲストの石橋蓮司のいるシート、
オレは主演の裁判官西島秀俊と(たぶん)重要な役廻りの医師役のシート、
N君ほか知人二人は、島の長老役のシートとナゼか上手く分散配置になる。
リハが終わって、「自分の座った位置を忘れないでね」とか言われて、
「オレは医師役の隣か、写るなコレハ」と思っていたのだが、ロケ弁当が配られてから、一向に撮影が進まない。
3時を過ぎ、「今晩、ヨメと焼肉」というN君が時間切れで帰ることになり、当然、便乗してきたオレも一緒に帰ることになりました。

よって、ロケ本番は未体験。当然、TVにも写りません。

以下、印象。
浅野温子さんは、会話をしたわけではありませんが、携帯で「疲れきったスタッフぅ~」などと写真を撮ったりで、TVで見るイメージ通りのチャキチャキした感じの人でした。
西島秀俊さんは、「放送はいつなんですか?」と訊くオレに「11月頃だと思います」と丁寧に応えてくれました。さらに、本番前に帰るオレたちに、「お疲れさまでした」とちゃんと声を掛けてくれたのが、印象に残りました。
オレとしては、昔オレが演劇青年だった時代(20年以上も前の話)に、『もっとも凄みのある役者』として尊敬を集めていた石橋蓮司さんを近くで見たかったんだけど。

にほんブログ村 バイクブログへにほんブログ村 地域生活ブログへにほんブログ村 アウトドアブログへブログランキング・にほんブログ村へ
BlogPeople人気blogランキング
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

借景かな、あ 借景かなぁ

2008年07月13日 23時58分05秒 | 南方単車日乗
『11月のフツーの生き物たち 10』をアップするつもりだったんだけど、ここんとこイロイロあってお疲れモードなんで、軽く日記で済ませます。
ふぅ、とため息。



我が家はおよそ築30年の鉄筋コンクリート4階建ての4階の一室。
窓は東と北に大きく開き、西に向かって台所の小さな窓がある、という構造。



東向きの窓がいちばん大きく開くんだけど、それこそ〔手を伸ばせば〕という距離に同じく4階建てのマンションが建ち、ほとんど日照がない。
この〔ほとんど〕がクセ物で、夏のこの時期は、8時頃に日差しがやってくる。



いっぽう、西向きの台所は、午後6時前後の30分間、オレンジ色の強烈なのが差し込んで来るのだ。
そして、それ以外の時間帯は、コンクリートの屋上が、南国の強烈な紫外線で焼かれて、そのまま伝導熱が天井からオーブンのように暖めてくれる。



あと数分で日付けが替わろうという今、室温は30度を少しだけ越えている。
これでも、今夜は過ごしやすい部類に入るのだ。



そんな生物の生息に厳しい環境なのに引っ越さない理由は2つある。
まず、カネがない。←ここ、笑うトコよ。



もう一つは、この眺めがあるからなのだ。
モンクを言いつつ、脱水症状予防に水分を取りつつ、高めの家賃(名瀬は、ある意味、東京都心と比べられるくらい家賃相場が高いのだ)にうめきつつ、借景を愉しむ日々なのです。

ところで、一番下のトリの名前、知ってる人がいたら教えてください。


にほんブログ村 バイクブログへにほんブログ村 地域生活ブログへにほんブログ村 アウトドアブログへブログランキング・にほんブログ村へ
BlogPeople人気blogランキング
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Roger Whitaker "The Last Farewell"

2008年07月11日 01時43分27秒 | 聴きました
先ほど、何気なく手にとって読みはじめたディック・フランシスの『帰還』。
冒頭、熟年の歌手夫婦がレストランで歌うシーンがあるのだが、そこで唯一、曲名が紹介されるのがこの"The Last Farewell"。
ひと昔前(『帰還』がハヤカワ文庫から出たのは'97年)なら、
「なんだかスタンダード・ナンバーなのね」と読み飛ばすのだが、YouTubeってモノがある現代、
「どんな歌なんだべ?」と検索してみた。
エルビスも歌っているようだが、最初にヒットしたのは、どうやらこのRoger Whitaker(ロジャー・ウィテカー?)らしい。

Roger Whiteker "The Last Farewell"

いいなぁ。
柔かくて情感がある。
むやみなヤマを造らずに、気持ちよく聞かせてくれるのがうれしい。
ちなみに、エルビスのバージョンも、だいたいこんな感じ。
30年来のロック小僧で、スタンダードにはあまり縁がないオレだが、
たまにはこんなのばっかり聴きながら、スコッチの水割りでも舐めながら、
夕陽でも眺めるのも悪くないかもしれない。

ちゅうワケで、だれか、お中元にスコッチを一本ちょうだい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シーカヤック・マラソンIN加計呂麻 2008

2008年07月02日 00時08分46秒 | デキゴト
一昨年(こっちも)に続き、ごたくは並べず、ただ写真だけ並べよう。











































シーカキャック・マラソンIN加計呂麻 2006 その一その二もどうぞ。


にほんブログ村 バイクブログへにほんブログ村 地域生活ブログへにほんブログ村 アウトドアブログへブログランキング・にほんブログ村へ
BlogPeople人気blogランキング
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする