おはようございます。
今日も、ネットワークの仲間から送っていただきました。 朝日新聞記事です。
「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」と「リニア新幹線を考える相模原連絡会」は神奈川県内各所で開催されている「公聴会」や「神奈川県審査会」に積極的に傍聴の取組を行い多数の方々が参加されています。
1月17日に横浜市中区で開催された、 「神奈川県環境影響評価審査会」の模様を伝えた18日の「朝日新聞」と「朝日新聞(さがみ野版)」です。
「リニア環境に苦言続々」
リニア中央新幹線の環境影響評価について、県の審査会で委員から疑問の声が上がっている。・・・・JR東海の環境への配慮が足りないとの指摘が中心。審査会は3月に答申を出すが、委員らの厳しい意見が盛り込まれる見通しだ。
「JR東海の資料に不信」
「数字が違う。信じていいか疑問だ」「『大丈夫だ』というが、どう大丈夫なのか」「(環境保護の計画に)リアリティーがない」「もっと丁寧な資料を出してほしい」等々の意見が出されているとのこと。
「水質の現地調査、不十分」
他にも、環境への負荷を検討する現地の気象や川の流量などの調査が不十分だとの指摘も多い。
「・・・相模原市緑区にできる50ヘクタールの車両基地の排水が流れる予定の川の水質を、2地点でそれぞれ2回しか実施ていないことを挙げ、 『統計的に意味のあるやり方でやってください』と指摘した。」
「詳細なデータや具体的な対処方法を示したがらないJR東海に対し『これでは判断できない』『審査のしょうがない』という指摘も相次いでいる」
「審査会はあと2回の会合を経て知事に意見を答申し、知事は3月25日までに意見をJR東海に出す予定。だが、17日には『JR東海がきちっとしないなら、審査期間を延ばすべきだ』という意見さえ出た。」
「答申、厳しい意見か」
ある委員は「環境配慮へのやる気が全く感じられない。今回の答申は、県の審査会史上最も多くの指摘や意見が付くだろう」と話す。
別の委員は「『国の手続きにのっとったプロジェクトだから』『他県もあるので、神奈川県だけは情報は出せない』とJR東海は言う。巨大事業を担う大企業の環境への姿勢がこれでいいはずがない」と憤る。
「審査会の各委員から出ている意見」
騒 音
●列車の走行騒音が、環境基準を上回る場所がある。
水資源
●車両基地周辺の水質のいい川に排水を流して、生物は大丈夫か。
●排水を流す川の水質調査の地点や回数が少ない。
●トンネル周辺の井戸や地下水を使う醸造所への影響を調べるべきだ。
交 通
●橋本駅近くにできる中間駅周辺の交通への影響予測が粗い。
文化財
●遺跡などの埋蔵文化財への影響をできるだけ少なくしてほしい。
その他
●トンネル残土の処理方法が具体的でない。
●二酸化炭素の排出量の具体的低減策を示すべきだ。
「さがみ野版」も内容は同じです。
<コメント>
各都県で開催されている「審査会」は、委員構成や地域の特上により多少は異なりますが、同じような問題が浮上していることは間違いありません。
これまで、指摘してきたように、約290キロメートルに及び3キロメートル幅の地域を1年数カ月で環境影響調査を行うことに無理があり、文献調査主体の調査であり、現地調査も僅かに行われただけであります。調査が不十分なら、「予測・評価」も当然の結果として粗い的外れで恣意的になるのは必然です。
専門機関や各審査会の委員が「杜撰で不備」と指摘されるのは当たり前のことです。
記事の中に「他県もあるので神奈川県だけ情報は出せない」というJR東海の見解が載っていましたが、他県の審査会への波及を恐れているのであります。
岐阜県の「審査会」は2回行われましたが、県のホームページには次回の予定は公表されていません。3月25日のJR東海への提出期限にこだわることなく徹底的に審査を行っていただきたいものであります。
以 上
今日も、ネットワークの仲間から送っていただきました。 朝日新聞記事です。
「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」と「リニア新幹線を考える相模原連絡会」は神奈川県内各所で開催されている「公聴会」や「神奈川県審査会」に積極的に傍聴の取組を行い多数の方々が参加されています。
1月17日に横浜市中区で開催された、 「神奈川県環境影響評価審査会」の模様を伝えた18日の「朝日新聞」と「朝日新聞(さがみ野版)」です。
「リニア環境に苦言続々」
リニア中央新幹線の環境影響評価について、県の審査会で委員から疑問の声が上がっている。・・・・JR東海の環境への配慮が足りないとの指摘が中心。審査会は3月に答申を出すが、委員らの厳しい意見が盛り込まれる見通しだ。
「JR東海の資料に不信」
「数字が違う。信じていいか疑問だ」「『大丈夫だ』というが、どう大丈夫なのか」「(環境保護の計画に)リアリティーがない」「もっと丁寧な資料を出してほしい」等々の意見が出されているとのこと。
「水質の現地調査、不十分」
他にも、環境への負荷を検討する現地の気象や川の流量などの調査が不十分だとの指摘も多い。
「・・・相模原市緑区にできる50ヘクタールの車両基地の排水が流れる予定の川の水質を、2地点でそれぞれ2回しか実施ていないことを挙げ、 『統計的に意味のあるやり方でやってください』と指摘した。」
「詳細なデータや具体的な対処方法を示したがらないJR東海に対し『これでは判断できない』『審査のしょうがない』という指摘も相次いでいる」
「審査会はあと2回の会合を経て知事に意見を答申し、知事は3月25日までに意見をJR東海に出す予定。だが、17日には『JR東海がきちっとしないなら、審査期間を延ばすべきだ』という意見さえ出た。」
「答申、厳しい意見か」
ある委員は「環境配慮へのやる気が全く感じられない。今回の答申は、県の審査会史上最も多くの指摘や意見が付くだろう」と話す。
別の委員は「『国の手続きにのっとったプロジェクトだから』『他県もあるので、神奈川県だけは情報は出せない』とJR東海は言う。巨大事業を担う大企業の環境への姿勢がこれでいいはずがない」と憤る。
「審査会の各委員から出ている意見」
騒 音
●列車の走行騒音が、環境基準を上回る場所がある。
水資源
●車両基地周辺の水質のいい川に排水を流して、生物は大丈夫か。
●排水を流す川の水質調査の地点や回数が少ない。
●トンネル周辺の井戸や地下水を使う醸造所への影響を調べるべきだ。
交 通
●橋本駅近くにできる中間駅周辺の交通への影響予測が粗い。
文化財
●遺跡などの埋蔵文化財への影響をできるだけ少なくしてほしい。
その他
●トンネル残土の処理方法が具体的でない。
●二酸化炭素の排出量の具体的低減策を示すべきだ。
「さがみ野版」も内容は同じです。
<コメント>
各都県で開催されている「審査会」は、委員構成や地域の特上により多少は異なりますが、同じような問題が浮上していることは間違いありません。
これまで、指摘してきたように、約290キロメートルに及び3キロメートル幅の地域を1年数カ月で環境影響調査を行うことに無理があり、文献調査主体の調査であり、現地調査も僅かに行われただけであります。調査が不十分なら、「予測・評価」も当然の結果として粗い的外れで恣意的になるのは必然です。
専門機関や各審査会の委員が「杜撰で不備」と指摘されるのは当たり前のことです。
記事の中に「他県もあるので神奈川県だけ情報は出せない」というJR東海の見解が載っていましたが、他県の審査会への波及を恐れているのであります。
岐阜県の「審査会」は2回行われましたが、県のホームページには次回の予定は公表されていません。3月25日のJR東海への提出期限にこだわることなく徹底的に審査を行っていただきたいものであります。
以 上