大倉草紙

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【東京】 安井曾太郎の肖像画 (ブリヂストン美術館)

2010年01月11日 21時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
12月12日(土)
当日の行程:(東京メトロ・日本橋駅) → 【安井曾太郎の肖像画(ブリヂストン美術館)】【特別展 江戸の粋・明治の技 柴田是真の漆 × 絵(三井記念美術館)】 → (東京メトロ・日本橋駅~神田駅…JR・神田駅~お茶の水駅) → 【大名と領地 お殿様のお引っ越し(明治大学博物館)】 → (東京メトロ・新お茶の水駅~日比谷駅) → 【ユートピア -描かれし夢と楽園-(出光美術館)】


深く考えることなく訪れたのだが、肖像画ばかり並んでいる展覧会とは、観ていて不思議な気持ちになるものだ。
チラシにあるのは、『金蓉』(1934年)。
全体の雰囲気が何ともいえず、好きだ。
裾から覗くオレンジ色の柄模様が素敵。


『座像』(1929年)
描かれた女性は、乃木希典の姪の長女なのだそうだ。
安井曾太郎のもとで、絵を習っていたという。


『深井英五氏像』(1937年)
深井英五氏は、第13代日本銀行総裁。
退官記念の一枚。


『F夫人像』(1939年)
随筆家の福島慶子氏を描いたもの。


『玉蟲先生像』(1934年)
仙台第二高等学校(現・東北大学)校長の玉蟲一郎一氏の校長退職記念で描いた作品。


『安倍能成君像』(1955年)
旧制第一高等学校校長を務めたときの教え子が、古希の記念に贈ったもの。

父母や孫の肖像画もあったが、著名人のものが殆ど。
タイトルを見ずに作品と向かい合い、描かれた人物の職業を想像する ― 途中から自然と、そんな楽しみ方をしていた。
それが結構あたる。
私ってスゴイ!と有頂天になったけど、よくよく考えてみると、もちろんスゴイのは安井曾太郎。

印象的だったのは、『徳川圀順氏肖像画』の解説。
これは、水戸徳川家第13代当主で貴族院議長の徳川圀順の貴族院議長退任時に描かれたもの。
出来上がった肖像画を目にし、徳川氏は次のように言ったという。
「私はこんなおやじかとがっかりしたが、安井さんに描いてもらった方が皆言われるように、自分もだんだん絵に似てくるように思われる」