大倉草紙

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【東京】 医学と芸術展 (森美術館)

2010年01月08日 21時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
12月10日(木)
当日の行程:(JR・目黒駅) → 【日本磁器ヨーロッパ輸出350周年記念 パリに咲いた古伊万里の華(東京都庭園美術館)】 → (JR・目黒駅~恵比寿駅) → 【木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン ― 東洋と西洋のまなざし(東京都写真美術館)】【開館記念特別展Ⅱ 没後10年記念展東山魁夷と昭和の日本画展(山種美術館)】 → (JR・恵比寿駅~渋谷駅) → 【中央大学創立125周年記念特別展 平木コレクションのすべて 浮世絵百華(たばこと塩の博物館)】 → (JR・渋谷駅~原宿駅) → 【浮世絵の雪景色(浮世絵太田記念美術館)】 → (東京メトロ・明治神宮前駅~表参道駅) → 【新創記念特別展 第2部 初代根津嘉一郎の人と茶と道具 根津青山の茶の湯(根津美術館)】【医学と芸術展 生命(いのち)と愛の未来を探る ― ダ・ヴィンチ、応挙、デミアン・ハースト(森美術館)】【清方ノスタルジア 名品でたどる 鏑木清方の美の世界(サントリー美術館)】


展覧会は「身体の発見」「病と死の戦い」「永遠の生と愛に向かって」の3部構成。
過激な、というか、生々しい展示物もあるのだが、なかなか面白い展覧会だった。


レオナルド・ダ・ヴィンチ『頭蓋骨の習作』(1489年)
エリザベス女王所蔵のロイヤル・コレクションのもの。
スゴイものがさりげなく展示されている。
ダ・ヴィンチの解剖図の3点のうち2点は日本初公開。
鏡文字も見ることができた。


円山応挙『波上白骨坐禅図』(18世紀)
タイトルの通り、波の上で骸骨が坐禅している。
どういう意味を込めて描かれたのだろうか。


河鍋暁斎『骸骨図』(1871年以降)
踊っているようにも見える骸骨。
精子や卵子も描かれている。


フランシス・クリック『DNA二重螺旋の鉛筆画』(1953年)
ノーベル賞を受賞したことを知らせる電報も展示されている。
この人って、物理学から生物学に転向してすぐに、DNAの仕組みを解明したらしい。

アルヴィン・ザフラ『どこからでもない議論』は、サンドペーパーのキャンバスに人間の頭蓋骨を擦って作ったというもの。
いったい誰の頭蓋骨を?
衝撃的で、受け止めきれない作品だった。

衝撃的、といえば、ヴァルター・シュルス『ライフ・ビフォア・デス』も。
同じ人物の写真が2枚ずつ並んでいる。
いっぽうは目を開いていて、もういっぽうは目を閉じている。
眠っているのかと思ったら、そうではない。
同じ人間の、生きているときの姿と、死んだときの姿なのだそうだ。
赤ちゃんから老人まで、年齢は様ざま。

それから、腕に人工の耳を埋め込んだステラーク『腕にある耳』や、遺伝子操作 で蛍光色に光るウサギなども紹介されている。