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[ツイッター詩119] (12月詩)

2021年12月03日 | ツイッター詩
 [ツイッター詩119] (12月詩)


言葉よ
言葉はどこにいるか
あふれかえる言葉の街
言葉よ
おまえはどこにいるか
裏通りに咲く雑草のようにか
表通りのにぎやかな言葉の影にか
それは小さな〈ことば〉か
それとも
それは異装の〈コトバ〉か

怒られた少年の言葉が
俯(うつむ)いている
そのとき
次々と放たれてくる言葉
言葉が言葉に
衝突スル 屈折スル 反射スル 貫通スル

俯く少年の言葉は
舞台の上の言葉
そこに真を探しても無駄だ
衝突スル 屈折スル 反射スル 貫通スル
少年の言葉の曲面から
放たれる
言ば こと葉 コ戸バ
放たれる言葉には真は被覆されている

言葉がどこにいようと
真は
真は奥底に
ひっそりと沈んでいる
簡単には出会えない

例えば現在の
橋上の二人よ
同じ澱んだ水面を眺めている
言葉はともに深く沈んでいる
けれど
湧き上がってくる
イメージや音楽を着た言葉は
なかなか出会えない


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 2637-2640

2021年12月03日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



2637
昔はねここも泥道だったんだ
ダッタンダガラガ
ガ行通りを歩く歩く



2638
雨の日はザザザジジジ
ズゾゼゾと
泥水の飛沫がかかり滴る



2639
それでもザ行のままで
ザ行のみちを
リズムを付けて進むんだ



2640
記憶から取り出す際は
カッコよく
サ行変換してと注文されてもねえ