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短歌味体 Ⅲ 802-805 一粒のシリーズ

2016年04月30日 | 短歌味体Ⅲ

[短歌味体 Ⅲ] 一粒のシリーズ
 
 
802
一粒のすなの姿は
砂浜の
姿と違いひっそりとして
 
 
803
一粒のすなの滴は
干上がって
〈砂〉という乾いた言葉となる
 
 
804
一粒のそらまめも地に
下れば
芽吹き伸び上げ花結び実を付く
 
 
805
一粒は全体に繋(つな)がり
色褪(あ)せる
みどりくぐもる大いなる誤解