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福島県知事任期満了まで半年 「落選ドミノ」警戒で進退だんまり

2014-05-05 22:03:22 | 学習
福島県知事任期満了まで半年 「落選ドミノ」警戒で進退だんまり


2期目の任期が半年後に迫る中、去就に注目が集まる佐藤知事=福島県庁
 佐藤雄平福島県知事(66)の任期満了(11月11日)まであと半年に迫った。政権に復帰した自民党は3月、早々と独自候補の擁立を宣言。「県政与党」を自任する民主党は、佐藤知事が3選立候補を表明すれば支援する構えだ。近く脱原発運動の推進団体を設立する小泉純一郎、細川護煕両元首相も強い関心を持っているとされ、福島第1原発事後、初となる知事選に全国の注目が集まる。

 佐藤知事は進退について沈黙を守っている。手堅い政治手腕と選挙巧者ぶりから3期目の当選は確実とみられたが、2011年の原発事故で環境は激変した。
 県内では昨年、福島県郡山、いわき、福島といった主要市長選で、被災者の怒りの標的にされた現職が軒並み敗れる「落選ドミノ現象」が起きた。
 現職不利を見越し、先手を打ったのは4年前の知事選で佐藤知事を支援した自民党だ。岩城光英県連会長(参院福島選挙区)は3月の定期大会で「復興を実感できる年にするため、秋の政治決戦に独自候補を擁立する」と述べ、来賓の佐藤知事の面前で宣戦布告した。
 杉山純一県連幹事長は取材に対し「震災以降、佐藤知事のリーダーシップの欠如は明らか。党所属県議27人と国会議員9人にヒアリングしたが、知事支持は皆無」と打ち明ける。6月28日に開く党県連主催の政経パーティーで知事候補をお披露目する予定で、知事選と選挙区が重なる党所属参院議員を軸に人選を急ぐ。
 民主党は、佐藤知事の去就が定まらないため表立って動けないでいる。今月1日に開いた党県連常任幹事会では、県議会6月定例会を前に佐藤知事の意向を確かめることを申し合わせた。
 増子輝彦県連会長(参院福島選挙区)は会議後、「民主党は過去2回、佐藤知事を支援してきた。まずは知事と率直に話をする機会を持ちたい」と述べ、民主党参院議員から知事になった盟友への配慮をにじませた。
 過去の知事選で支援母体となった民主、社民両党、連合福島、無所属県議の代表による4者協議の枠組みを維持し、知事の意向を確認する方針。
 亀岡義尚県連幹事長は取材に対し「佐藤知事は震災以降、不眠不休で復旧復興に当たってきた。メッセージ力が足りないという弱点はあるが、克服可能だ」と話す。
 「佐藤知事のアピール力不足を細川・小泉連合との連携で補えないか」。亀岡幹事長ら県連幹部はこんなシナリオを選択肢の一つとして描く。
 小泉、細川両元首相は7日、一般社団法人「自然エネルギー推進会議」を設立。知事選を含め各地で脱原発候補の擁立・支援に取り組む姿勢を示している。
 渦中の佐藤知事は4月24日の定例記者会見で進退を問われ、いつものフレーズを繰り返した。「目の前の課題に一つ一つ対応していくことが与えられた任務だ」



2014年05月04日日曜日河北新報

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