シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0224■アニキ、再びⅤ

2007-02-06 | 猫の病気
とうとう子どもが学校へ行くらしい。
「明日からまた静かになる・・・・」
って、アイツと連れ合いが喜んでるぜ。
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連れ合いと子どもが帰ってきた。連れ合いはアニキを見に来たけど、そのまま行っちまった。
寝てると思ったんだろう。確かにそう見える。でもアニキの頭の中のテレビはまた真っ白だ。
交信なんかできない。これはやっぱりヘンだぜ。
(寝てるようにも見えるけどね→)

「ただいま~。誰かママにお水ちょうだーい。」
デカい声がして、アイツが帰ってきた。ゼーゼーハーハーしてる。外を走ってきたんだろう。そんなことしてなにが楽しいんだか。

ニャー
そのとき、アニキがスゴいデカい声で鳴いた。
「えっ?今のチャッチャ!!」
ドタバタみんながソファーに走ってく。

「チャッチャー!大丈夫?」
「大変、さっきよりワルくなってる。」
「ぐったりだ。」
「砂糖水、砂糖水!」
「がんばれ、チャッチャ。しっかりするんだ。」
「その前にタオル!これはきっと、おもらしするわよ。」

ニャー
アニキはまたスゴい声で鳴いた。苦しいんだろう。
あっという間に家の中が騒々しくなった。こんなことは初めてだ。よくなってからまたワルくなるなんて。

ニャー
普段は絶対出さないような腹の底から絞り出すような声でまた鳴いた。
「ダメだわ。うんちしちゃった。」
「誰か濡れタオルもってきて、あったかくして・・・」
大きい子が走り、連れ合いがアニキを抱き、アイツが砂糖水を飲ませてる。アニキは嫌がってる。

アニキをくるんだタオルが変わり、アイツがアニキのお尻を拭いてる。今のアニキには自分で舐めるのなんて無理だ。
「もうちょっと飲んでくれないかしら。」
「さっきより、ワルいな。」
「大きいのが出たから、今度はおもらしするかもね。いつもそうじゃない。」
「吐くかもな。効いてないのかな、砂糖水。」
「もういっぱい飲ませる?」

アイツらがガタガタやっていると、アニキは突然鳴き、そして吐いた。
飲まされた砂糖水が全部出た。床から砂糖のにおいが上がってきた。
(つづく)


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