若生のり子=誰でもポエットでアーティスト

文字さえ書ければ、ポエット
感覚次第で、何でもアート
日日を豊かに遊び心

おくりびとのAさんとのやり取り

2009-03-05 | 映画
アカショウビン
>「生と死」を考えさせられる映画と言うことですが。それほど深く「死」を「生」を問題にしているとも思えませんでした。

 ★映画化された映像は、おっしゃられるように原作で読み取られる青木氏の思索が脱色されていたと思います。

 >まるでショウのごとくに演出し、

 ★そういう仕事に青木氏も相当に戸惑ったと思います。

 私は「おくりびと」の手柄は重いテーマに飄々とした笑いも醸しだす、俳句でいえば「軽み」の気分とでもいった空気を映像として生み出したところにあるように思いました。私はその換骨奪胎という読み替えがとても面白かったですね。

ワコウ
アカショウビンさん

<そういう仕事に青木氏も相当に戸惑ったと思います。

わたくしは、本を読んでおりませんので、ソコのところは解りませんが、ですが、映画は映画ですし、本は本と言うように思います。原作に忠実に映像化する必要など全く無いですし、それぞれに独立したものだと思います。原作からヒントを得て新たな展開をするそれが脚本家や演出家や監督の腕の見せ所ということでしょう。

<私はその換骨奪胎という読み替えがとても面白かったですね。 >

だと思います。
最初の出だしのところで美しい女性と思っていたところ、儀式の途中でニューハーフの男性のシンボルを認めて、男性としてお化粧をしてその他をしつらえるのか女性としてそうするのかは、ぜんぜん扱いが違うのだと言うところがありました。
この下ネタからの出だしは、映画と言う見世物のエンターテイメントのうまさだなーと、思わず笑ってしまいました。これで死者を弔う儀式の映画を重苦しくさせず、ユーモアーのあるものに仕立ていく前兆を感じさせて、観客の心を掴むこ憎い演出は、アカショウビンさんがおっしゃるように<手柄は重いテーマに飄々とした笑いも醸しだす、俳句でいえば「軽み」の気分とでもいった空気を映像として生み出したところにあるように思いました>と言うことに同感します。

いつもシリアスで深刻ぶる役が多い山崎勉が良い味を出して含みのあるお笑いもしているので嬉しくなりました。かっての伊丹一三監督の『お葬式』の盛りだくさんのドタバタも面白かったですが。

NKエージェントの建物が、パリ郊外にあるような小粋な感じがして素敵でしたし、主人公の自宅である実家のかってのスナックもナカナカ神経が行き届いていて、現代の若夫婦が工夫をして素敵な住まい方をする感覚が良く出ていました。
主人公の複雑な父子の関係での「石文」や、妻との関係での「汚らわしい」騒動や、同僚の事務員の過去の複雑な家庭の事情や幼馴染のお風呂屋のお母さんやなどなど含めて幅のある物語にしていました。

アカショウビンさんのブログで、鋭く論調していらっしゃいます。
http://hadbap.tea-nifty.com/sonzai/です。
一読を

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