若生のり子=誰でもポエットでアーティスト

文字さえ書ければ、ポエット
感覚次第で、何でもアート
日日を豊かに遊び心

クリストの言葉(前述)のまとめ

2007-09-27 | クリスト
クリストの言葉を手短に要約しますと、

・実現しようとする地域の公的機関との折衝や闘い、そしてその場所の人々との良くも悪くものダイナミックな関係。(賛否両論の現実の情況がクリストの作品の基盤。仮設や撤去には多くのヴォランティアが参加する。)

・一時性の与える強い感動 (仮設性)
  (出現して二週間後には撤去されてもう影も形もない。ということは、その実現の前、後では、その場は形としては同じに見えるかもしれないが、それを体験したその地域のひとびとの意識は何らかの変化を受けるはずだ。莫大な資金や長期の準備期間を要したプロジェクトでも=ヴァレー・カーテン=たったの数時間で撤去されたこともある。)

・発想から実現までの全過程こそが大事なんだ。 (全過程、全記録画が作品)

・作品を売買する美術界のシステムの外にある。(資本主義的な流通の外部)

「ぼくはいちどやったことを繰り返すつもりはない。なぜなら、ひとつひとつの計画は僕にとっての新しい体験だからだ」


クリストの現代美術に対する考えが、大体ご理解いただけることと思います。
今回は、クリスト自身の言葉からのアプローチのみに徹しました。
評論家諸氏の見解は、また別の機会にしたいと思います。
クリストは、『梱包の美術家』といわれていますが、彼はそれに疑問を覚えるといっています。