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最近、その通りと感じた言葉をメモとして記録したいと思う。聖書とは直接関係がないけれども、神話、そして最近注目されている「ストーリー」に言及されている。文学者池澤夏樹がレヴィ・ストロースの「野生の思考」に寄せて書いた文から。


池澤夏樹「[野生の思考]と物語の擁護(渡辺公三、木村秀雄編「レヴィ・ストロース<神話論理>の森へ」2006年所収 p. 225)

「人間は目前にあるものをそのまま受け入れはしない。なぜそれがそうあるかを説明したがる。神話的説明ないし理由づけによってそれはいわば聖別され、世界のパーツとしての資格を得る。われわれは諸物の縁起譚に囲まれている。それによって安心を得ている。神話を創造すること、一つのストーリーによって世界と自己を通底することは、人間にとって食ならびに性と同じく基本的な、最も大事な知的活動である。」

通底する=表面上異なって見える事柄や思想などが、根底において通ずるところをもつ。ある事柄や思想などがその基本的なところで他と共通性を有する。


同じ池澤氏が同じ書物を読んで得た感想(同上、p. 223)

「人は関心があるものを綿密に観察し、知識を蓄え、似たようなものを羅列して、分類して、系統化し、一枚の図を作り上げる。」


同(同上、p. 220)

「優れた思想というのは常にそうだが、ものを考えながら育ってきた人間の心のあちこちに残った多くの疑問を次々に解決してくれる。それはまことに爽快なもので、翌日からは世界がくっきり見えるという感じなのだ。」


池澤夏樹、1945年生まれ、文学者。自然や科学に関する素材を明晰な文章に表現する作家として広く知られる。(執筆者紹介より)。

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